インフルエンサーマーケティングでコンバージョン8,500件を獲得した事例

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現在、多くのインフルエンサーを活用したキャンペーンがあるが、その中にはもちろん成功したものと失敗したものがある。今回はインフルエンサーを起用して大きな成功を収めた例と、その例をキャンペーンに活かすポイントを紹介する。

今回紹介するのはMoneyTips.comが計画した「the Retiree Next Door」というインフルエンサーマーケティングを活用したキャンペーン。定年退職後の経済状況が不安な人のために、退職後の資金計画のカウンセリングを後押しするキャンペーンだ。

このキャンペーンはインフルエンサーを起用し、急速に広まった。

・500万回のページ表示数
・8,500のサイト登録数

・ソーシャルメディアで30,000回以上のエンゲージメント

インフルエンサーキャンペーン開始から90日も経たないうちに、上記の成果を生み出したのだ。オンライン広告や従来の広告を使ってこれだけの結果を出そうとすると、今回費やした予算の何倍もかかるという。さらに言えば、企業認知度への影響は他の広告よりも遥かに大きい。

しかし、いまだにインフルエンサーマーケティングを取り入れることに戸惑いの声は大きい。それは、インフルエンサーマーケティングの戦略を理解していない事が原因だ。

次の見出しから「the Retiree Next Door」キャンペーンが成功した理由と、戦略に必要なポイントを説明する。

目次

  1. 説得力のあるテーマと話の筋を考える
  2. インフルエンサーはインフルエンサーを呼び込む
  3. 情報を流すためにジャーナリストかブロガーを見つける
  4. インフルエンサーと企業、双方にメリットがある戦略を立てる
  5. CTAボタンと販促用のサンプルを用意する
  6. Tweet Chatで質疑応答をする
  7. まとめ
  8. 1.説得力のあるテーマと話の筋を考える

    テーマを考えることは、常にキャンペーンにつきまとう課題だ。テーマの設定が話のトーンや線引き、メッセージの伝達手段を位置づける。
    「the Retiree Next Door」の場合、まずは「定年退職」というテーマに決めた。メッセージを伝える方法は、退職者が定年後も安心して暮らせる秘訣を伝えること。そしてキャンペーンサイトにはサイト登録と無料のeBookがもらえるCTAボタンを導入する。
    キャンペーンの開始に先立って顧客からの意見を収集して、キャンペーンに効果的なテーマとメッセージ、CTAボタンをあらかじめ選別していたのが成功のカギだ。

    2.インフルエンサーはインフルエンサーを呼び込む

    今回のキャンペーンに参加したDoug Nordman氏は、軍人の経済的な独立と退職に関する本の著者。彼はこのキャンペーンを次のように説明した。

    「the Retiree Next Doorの活動に参加したのは、軍人の経済的な独立に関して拡散したかったからです。軍で学んだ技術と自制心は、退職後の経済的独立に役に立ちますが、手始めに達成できる限度を認識しなくてはいけません。」

    感情を揺さぶるほど参加したいテーマなら、幅広い分野からインフルエンサーが集まり、エンゲージメントも深いものになる。Nordman氏は彼の考え方やメッセージがターゲット層に刺さり、参加するインフルエンサーが増えると確信してキャンペーンに参加した。

    この件について良い例がアイス・バケツ・チャレンジだ。このキャンペーンでは影響力のある人が1人参加したら、どんどん影響力のある人が参加して大きな広がりを見せた。the Retiree Next DoorにNordman氏が参加することで、さらに影響力があるインフルエンサーの参加を狙ったのだ。

    3.情報を流すためにジャーナリストかブロガーを見つける

    the Retiree Next Doorのマーケティングチームは、顧客がYahoo!ファイナンスで退職後のアドバイスを検索していると知った。そこで「Five Years Before You Retire(退職までの5年)」の著書、Emily Guy Birken氏にeBookの執筆をお願いできないか相談する。彼女は依頼を受け、理由を次のように語る。

    「退職は働く人を脅かす現代のおばけのようなものです。貯蓄で生きて行けるのか恐ろしくもありますし、定年になっても仕事を辞められないとなるとすごく落ち込みます。私は読者に退職することは可能だと知るお手伝いがしたかったのです。the Retiree Next Doorが推進しているように、ただ問題を合理的な視点から長い目で見れば良いだけですよ」

    資金管理の本で著名なBirken氏がeBookを執筆したことで、Yahoo!ファイナンスはこのキャンペーンについて紹介する記事の執筆を承諾してくれた。その紹介記事は表示回数500万回を記録したという。

    4.インフルエンサーと企業、双方にメリットがある戦略を立てる

    参加者にはある一定水準キャンペーンに専念してもらう必要がある。しかし集団のキャンペーンで参加者全員にやる気をださせるのは困難だ。インフルエンサーのモチベーションを上げて、キャンペーンから離脱させないように、双方にメリットがある戦略を立てる必要がある。この戦略が参加するインフルエンサーのやる気を刺激する。

    財務関係に詳しいインフルエンサーとブロガーにキャンペーン参加を依頼したとき、eBookで彼らの名前を記載することを提案した。結果的に、声をかけた半分のインフルエンサーが依頼を快諾。さらに参加してくれたインフルエンサーは、他の有名なインフルエンサーと同じキャンペーンで働けることにやる気を感じるというメリットも生まれた。
    彼らに依頼したのはeBookで使えるアドバイスと、キャンペーンが始まったらソーシャルメディアやブログでeBookを宣伝してもらうことだった。

    キャンペーンのテーマがインフルエンサーの情熱を刺激する仕事であることが大切だが、それ以外のモチベーションも提供しよう。インフルエンサーとフォロワー、彼らのブランドにメリットになることだ。今回の場合はeBookに彼らの名前が載ることと、著名なインフルエンサーと仕事ができることだった。インフルエンサーにとって、彼らの影響力を増すことと実績が増えることがモチベーションにつながる。

    5.CTAボタンと販促用のサンプルを用意する

    多くのキャンペーンでは、消費者全員に商品を購入してもらうことを目標としている。the Retiree Next Doorのケースでは、①つ目のコンバージョンはeBookのダウンロードで、ともう一つのコンバージョンはサイト登録数を増やすことを目標にした。マーケターはその2つのコンバージョンを生み出すために、次の1つのステップにまとめた。
    ユーザーがeBookをダウンロードして、インフルエンサーのアドバイスを受け取りたいと感じたら、Moneytipのサイトに登録する。登録が完了したらeBookがダウンロードできるという戦略だ。

    eBookの内容が充実していたこともあり、キャンペーン中にコンバージョン数(サイト登録)8,500人という数字を叩き出した。eBookという販促用のサンプルを入り口に、目標としていたコンバージョン数(サイト登録)を増やしたのだ。

    6.Tweet Chatで質疑応答をする

    フィールドで活躍しているプロのスポーツチームは、試合に勝利した後に何をするか想像してみてほしい。もちろん記者会見だ。インフルエンサーにとって記者会見と同等の価値があるものはTweet Chat。ハッシュタグとツイッターのアカウントを使用する参加型のチャットサービスだ。

    まずはインフルエンサーにパネリストとして参加してもらい、彼らのフォロワーを招き退職について質問してもらった。質問内容はeBookになかったものに限定する。フォロワーは直接、インフルエンサーに質問をすることができ、このチャットは大成功。高いエンゲージメントを示した。

    まとめ

    インフルエンサーマーケティングは正しく行うことで、マーケティング業界で最も強力で効果的なデジタルマーケティング方法になる。準備に時間がかかるという懸念があるが、一度準備が整えば大きな利益が生まれる。インフルエンサーと良好な関係を築くと、彼らは説得力があり大きな共感を呼ぶコンテンツを大量生産してくれる。良好な関係を築いていれば、長期間にわたってプロモーションを手伝ってくれるという他にはないメリットがインフルエンサーマーケティングにあるのだ。

    参考:Forbes:How This Influencer Marketing Campaign About Retirement Scored Millions of Views and Thousands of Downloads
    http://www.forbes.com/sites/markfidelman/2014/11/11/how-this-influencer-marketing-campaign-about-retirement-scored-millions-of-views-and-thousands-of-downloads/#74da77c07f92

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