車業界のインフルエンサーマーケティング事例5選

Pocket

多くの自動車ブランドが市場で戦っていくために、インフルエンサーマーケティングに取り組んでいます。現在の成長し続ける自動車市場の中で顧客を獲得し、維持していくには、インフルエンサーマーケティングを利用する方法が適した戦略と考えられているからです。

今回は、大手自動車ブランド5社がソーシャルマーケティング戦略にどのように適応しているか、その事例を紹介します。

 

目次

    1. メルセデスベンツによるインフルエンサーマーケティング
    2. トヨタによるペットインフルエンサーマーケティング
    3. マセラッティによるラグジュアリーインフルエンサーマーケティング
    4. ジープによるインフルエンサーマーケティング
    5. スバルによるインフルエンサーマーケティング
    6. まとめ

 

 

メルセデスベンツによるインフルエンサーマーケティング

メルセデスベンツは、高級車からバスまで多くの乗り物に特化した大手自動車ブランドです。 Daimler AGの一部門であり、ドイツのシュツットガルトに本社を置いています。

メルセデスの「#MBPhotoPass」というソーシャルメディアキャンペーンは、高級ブランドである自社に新たな視点を与えることを目的としていました。同社のインフルエンサーマーケティング戦略は、新たなジャンルをターゲットにするために、「メルセデスの車両を使用した独自のストーリー」をインフルエンサーに伝えてもらうということでした。

メルセデスは、自社ブランドの車を消費者に新鮮な目線で見てほしかったため、さまざまなインフルエンサーの才能を使ってキャンペーンを始動。同社が契約したフォトグラファーとインフルエンサーは40人を超える人数でした。選ばれたインフルエンサー達には「Mercedes Instagramアカウント」へのアクセス権も与えられました。

コンテンツ例として、多くの注目を集めたキャンペーンビデオは、InstagramスターであるLokiさんとそのオーナーのKelly Lundさんのビデオでした。この2人のインフルエンサーは、3Dカメラを使用して、コロラド州クレステッドブルーの雪山から2017年のメルセデスGLSを運転する様子を撮影しました。 360度見渡せるその動画はバーチャルリアリティを使用しており、Lokiさんの目を通して視聴者に同じ体験を味わってもらうことが出来ました。

また、2人の幼児と共にサウスカロライナ州をメルセデスで旅する様子を投稿したシェフのChris Coombsさんのように、インフルエンサーたちは、メルセデスの興奮と魅力を捉えて展示しました。

結果として、メルセデスの「#MBPhotoPassソーシャルメディアキャンペーン」は瞬く間に拡散していきました。このキャンペーンが話題になった理由は、以前行われていた車の短編ビデオとは異なったアピールの仕方のキャンペーンだったためでした。このケースでは、さまざまな人物とさまざまな場所にあるインフルエンサーの手に、コンテンツ作成の手綱を渡したことが鍵となりました。

トヨタによるペットインフルエンサーマーケティング

1937年に設立されたトヨタは、実用的かつ手頃な価格の車ブランドとして知られています。年間売上高では、トヨタは世界で5番目に入る企業です。2017年だけで、トヨタは2億4,500万ドル以上の収入を得ています。

「4Runner」は、トヨタブランドで最も人気のあるモデルの1つです。トヨタによると、今年は3万5550台の4Runnerがすでに米国で販売されているようです。ブランドがソーシャルメディアインフルエンサーと共に4Runnerモデルを宣伝したい理由は、同社のトラックとSUVが自動車市場の3分の2を占めるという見積もりが出たからでした。2018年の4Runnerの販売実績を更によくするために、トヨタはトラベルインフルエンサーのKelly Lundさんと彼のペットである「インフルエンサードッグ」のロッキーと提携しました。

4Runnerは、冒険と屋外探検のためにデザインされた車です。トヨタのウェブサイトでは、キャンプ用具でいっぱいの状態でオフロードを走行する車の写真がフィーチャーされています。そのため、シベリアンハスキーであるロッキーは、頑丈なオフロード車を完璧にプロモーションできるインフルエンサーでした。Lundさんによって運営されているロッキーのInstagramアカウントは、自然と絵のような美しいショットが融合した写真で溢れています。

ロッキーのアカウントにアップされるコンテンツは「自然好きでアウトドアが趣味」のコンテンツであるため、Instagramで彼をフォローすると同じことに関心を持つ人と趣味をシェアすることができます。したがって、トヨタは、4Runnerに関心を持つ可能性が高い消費者のサブセットにブランドがアクセスできるように、他のインフルエンサーよりも巧妙にロッキーを選択しました。

トヨタのInstagramとロッキーのパートナーシップは2017年2月に始まり、ひと月に2つのスポンサードポストらしきものが投稿されています。この投稿には4Runnerを様々な自然環境(雪、森林、砂漠)に配置した写真がアップされており、フォロワーに車の多様性を思い出させています。

マセラッティによるラグジュアリーインフルエンサーマーケティング

簡単に言えば、マセラッティはトヨタとはまったく異なる自動車会社です。イタリアの自動車ブランドであるマセラッティは、贅沢さを表現しています。その合理化された車両の価格は74,000ドル以上から始まっています。その高級モデルを宣伝するために、ブランドは3人のインフルエンサーとともにアルプスに移動し、「エレガンス、ラグジュアリー、スポーツカーの傑作を創造する」という評判に効果的に貢献しました。

選ばれたインフルエンサーのトリオは、マクロインフルエンサーのScott Schumanさん、James WalkerさんとマイクロインフルエンサーのJenny Waltonでした。マセラッティはイタリアのクールマイヨールの雪山で撮影されたモンブランの美しい景色を写真とビデオを組織しました。

キャンペーンに参加した中で最大の影響力を持つ人物であるScott Schumanさんは有名ブログ「The Sartorialist」の創始者であり、ファッションの世界と日常生活との関係についての関心を持った写真家です。彼のフォロワーは100万人以上に達していて、マセラッティが持つエレガントさと贅沢さを示す理想的な媒体でした。

マイクロインフルエンサーのJenny Waltonさんにも同じことが言えます。マセラティのような高級ブランドカーを紹介するために、彼女のファッション・ブログとInstagramのフィードでは、ハイエンドなファッションに身を包んだ彼女の写真が多数掲載されました。さらに彼女のポートフォリオには、高級百貨店の「Saks Fifth Avenue」やファッションデザイナーのCarolina Herreraさんとの過去のパートナーシップが含まれています。

これは、彼女のオーディエンスがマセラッティのようなブランドのコンテンツを楽しむ可能性が高いという強力な指標です。Waltonさんはマセラッティの優雅さが彼女のエレガントなファッションと完全にペアを成している様子を、2つのスポンサードポストとしてインスタグラムに投稿しました。

192,000人のフォロワーを持つ、自動車に詳しいマクロインフルエンサーのJames Walkerさんは、贅沢なファッションに関心がある人々にリーチすることはできませんが、マセラティのブランドアイデンティティにとって中心的なテナントであるスポーツカーのパフォーマンスに関心のある人にブランドを宣伝できます。

マセラッティと提携して、WalkerさんはInstagramのスポンサードポストを7つ発表しました。最もパフォーマンスが良かったポストの1つは、マセラッティの車のスピードと操作性を示すビデオです。このビデオでWalkerさんは、マセラッティの車を雪の中でドリフトさせており、これはオーディエンスが見慣れている自動車コンテンツであると同時に、マセラティについての情報を提供するのに役立ちました。

ジープによるインフルエンサーマーケティング

トヨタと同様に、ジープはマーケティングキャンペーンのためにトラベルインフルエンサーと協力することに立ち返っています。ハワイで開催された「世界サーフリーグビラボンパイプマスターズ」というイベント期間の間、ジープは「サーフィンと冒険は常に手を取り合っている」という言葉を標語とし、プロサーファー、写真家、インフルエンサーたちのグループとチームを組んでキャンペーンを行いました。

ハッシュタグ「#JeepWSL」を使って、ジープは6人のマクロインフルエンサーと協働しており、そのそれぞれが1~3つのスポンサードポストをインスタグラムに投稿しています。この6人は、ミレニアル世代のインフルエンサーであり、彼らの最初の中価格車を購入する可能性が高い若いプロフェッショナルです。例えば、Yamaseさんは20代後半であり、世界中を旅しています。彼女のオーディエンスは、同じくらいの年齢層である可能性が高く、旅行に興味がある人々と思われます。このため選ばれた6人のインフルエンサーは、ジープに興味のある人々にリーチする重要なグループとなりました。

Yamaseさんは1つのスポンサードポスト写真をインスタグラムにアップして、ジープラングラーをフィーチャーしています。彼女は、「ビラボンパイプマスターズを撮影するために、今週Jeepでオアフ島を巡ってクルージングする」という言葉も加えて投稿することで、彼女の経験を助ける車としてジープラングラーを位置づけました。ジープは経験と生活を促進する車であると強調する彼女の言葉で、フォロワーはこの車両に興味を持っています。

「#JeepWSLキャンペーン」を「世界サーフリーグビラボンパイプマスターズ」の中心に置くことで、Jeepは期間限定のイベントキャンペーンを利用することもできました。パイプマスターズは毎年WSL世界ツアーの最終大会です。このキャンペーンは、「冒険的な車両メーカーでありアドベンチャー中心のイベントを積極的に展開するブランド」としてジープのアイデンティティを確立することに成功しました。

スバルによるインフルエンサーマーケティング

スバルはここ数年、著しい成長を遂げています。この成長には、インフルエンサーマーケティングが重要な役割を果たしました。インフルエンサーマーケティングの利用により、2016年だけでもスバルの売上高は10%増加しています。同社の最も成功したインフルエンサーマーケティングキャンペーンの1つは、「Meet an Owner(オーナーに会おう)」キャンペーンでした。このキャンペーンの目標はブランド意識を高め、またブランドとしての気持ちを改善することでした。

このキャンペーンでは、スバルはフィットネスからアートの分野まで、さまざまなカテゴリーのインフルエンサー20人と協力しました。各インフルエンサーは、スバル車を中心とした独自のコンテンツを作成し、リアルな口コミをそのコンテンツに注入しました。

例えばアメリカ人ユーチューバーのZach Kingさんは、スバルの車で実際にデートをしたビデオを制作しました。このビデオは、たった1日だけで800万回以上の再生回数を記録しています。

Meet an Ownerキャンペーンは、 ・総合的なエンゲージメント率が9% ・58のスポンサードポスト ・数1000件のコメント ・数100万件のいいね を生み出して、大成功を収めました。

このインフルエンサーマーケティングを行ったことによってスバルは、ブランド認知度の向上に繋がったと報告しています。

まとめ

今回は大手車ブランドのインフルエンサーマーケティング事例について紹介しました。ペットインフルエンサーと協力したトヨタから、サーフィンのイベント期間を利用してキャンペーンを行ったジープまで幅広い戦略が使用されていましたが、これらは、インフルエンサーがビジネスをどれだけ増強できるかを示す、非常に印象的なインフルエンサーマーケティング事例です。

やはり動くものである自動車のブランドだけあり、ビデオを使ったキャンペーンが多く見られました。

今回の事例からわかったこととして、 ・様々な分野のインフルエンサーと協働し、それぞれの視点から車の魅力を伝えてもらう ・ブランドがインフルエンサーにコンテンツ作成の手綱を渡す ・ブランドが目指すゴールに適したフォロワーにリーチできるインフルエンサーを探す 上記のことを意識してキャンペーンに取り組むことが、重要だと考えられます。

 

参照:http://mediakix.com/2018/04/auto-brands-social-media-influencers/#gs.rDMSp6k  https://influencermarketinghub.com/8-influencer-marketing-case-studies-with-incredible-results/  https://www.grin.co/blog/8-influencer-marketing-case-studies-with-unbelievable-results 

Pocket