BtoB 企業がインフルエンサーマーケティングに取り組むべき5つの理由

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インフルエンサーマーケティングは、「BtoC 企業が Instagram などのプラットフォームを通じて一般消費者にリーチするマーケティング手法」というイメージがあるかもしれませんが、実は BtoB 企業こそインフルエンサーマーケティングに取り組むべきだと言えます。

BtoB 企業の1件あたりの販売額は BtoC 企業のものに比べて高額なので、第三者の意見や口コミが取引相手の選択に大きな影響を与えます。

BtoB、BtoC を含む米国経済全体のうち19%は口コミの影響を受けていて、BtoB の取引全体の91%は、多かれ少なかれ口コミの影響を受けているというデータもあります。言い換えれば、消費者向けの商品のように見込み客にパンフレットを手にしてもらう機会のない BtoB の商品やサービスこそ、口コミやインフルエンサーマーケティングのような第三者からの推薦を活用してビジネスチャンスを拡大していく必要があるということです。

近年、BtoB 市場は競争が激化しています。企業のマーケターは見込み客に自社の存在を知ってもらい、ビジネスを獲得するためにあらゆる手法を考えなければなりません。

見込み客に企業の存在をアピールする場が「メディア」ですが、今日の「メディア」は Eメール、ソーシャルメディア、そしてウェブサイトが主流になっています。企業はそれらのメディアを使って商品やサービスの利点を顧客に伝えようとしますが、残念ながら見込み客は企業が伝えるセールスポイントを鵜呑みにはしません。

そこで重要になるのが第三者の意見です。企業が発信した情報にインフルエンサーなど信頼できる第三者からの裏付けがあると、読み手がその情報を信用する可能性が高くなります。

今回の記事では、BtoB 企業がインフルエンサーとタイアップするべき理由を5つ説明します。

 

目次

    1. BtoB も「人と人」のビジネスである
    2. 見込み客は自分たちに関連があるコンテンツを探している
    3. BtoB 企業は想像以上に入念にリサーチをしている
    4. インバウンドマーケティングの利点を強化できる
    5. 見込み客に企業の存在を気付いてもらえる
    6. まとめ

1. BtoB も「人と人」のビジネスである

理論上では BtoB と BtoC には明らかな違いがあります。どちらのビジネスも企業が商品やサービスを提供し、それを受け取る側が企業であれば BtoB、一般消費者であれば BtoC と分類されます。

ただ、この理論には問題点があります。「ビジネス」は「法的に認められた組織体」かもしれませんが、「ビジネス」自体が意思決定をする事がありません。ビジネスで何かを購入する、取引相手を選ぶなどの意思決定を行うのは、一般消費者と同じ「人間」です。

そのため、ビジネスで購入の意思決定をする人も、仕事とは無関係の個人的なショッピングの意思決定に影響を及ぼす要因と同じものに影響を受けているのです。

確かに BtoB 企業のバイヤーは自らの持つネットワークを駆使し、個人的なショッピングをする場合よりも入念にリサーチを行います。そして、ビジネス上での購入の意思決定には複数の人間が関わります。ただ、結果的には個人的なショッピングもビジネス上の購入も同じ種類の「買い物」だと言えます。

商品やサービスを購入する際に「一消費者」として購入するのか、それとも「企業の代表」として購入するかという違いはありますが、購入の意思決定をする際にはどちらの場合もそこに「信頼」があるかどうかが重要になります。企業は商品やサービスをプロモーションしますが、見込み客はそれをどのくらい信用してくれるでしょうか。

消費者は企業の宣伝文句よりも専門家の意見を信用します。BtoB の商品やサービスにおいても、信頼のおけるインフルエンサーとタイアップして商品をプロモーションしてもらうことで、企業自身が商品の利点をアピールするよりもずっと信憑性が高いコンテンツが発信できます。

BtoC と同じように「人と人」のビジネスで、見込み客との接点が少ない BtoB 企業こそインフルエンサーマーケティングに取り組むべきだと言えます。

2. 見込み客は自分たちに関連があるコンテンツを探している

インフルエンサーは「コンテンツクリエイター」です。BtoB 企業のマーケティング担当者は、ソーシャルメディアにコンテンツを投稿するだけでなく、企業のためにコンテンツを作ってくれるライター、インスタグラマー、ユーチューバーなどのインフルエンサーを活用することができます。

インフルエンサーは自らのフォロワーをよく知っているので、どんなコンテンツを発信すれば一番効果的に彼らに響くのかを理解しています。インターネット上でコンテンツに触れている人々は、自分たちに関連があるコンテンツを探し求め、自分たちを楽しませてくれるインフルエンサーをソーシャルメディア上でフォローしています。

自分自身がインターネットで何かを検索する時の事を考えてみてください。もし単純にエンターテイメントを求めているならば自分が何を見るかは自由ですが、BtoB の購入決定が目的であれば寄り道せずにすぐに商品やサービスについてのリサーチをするでしょう。

大切なポイントは、見込み客は自分たちに関連があるコンテンツを求めているという事です。企業の経営陣は自分のビジネス分野のキーインフルエンサーのブログ、Eメール、ソーシャルメディアなどの投稿をチェックしています。それは、彼らがインフルエンサーの意見に純粋に興味があり、そこにビジネスを改善するための新しいアイデアがあるかもしれないからです。

もし見込み客のビジネス分野で活躍するインフルエンサーが特定の商品を称賛していたら、多くのフォロワーがその商品についてもっと知りたいと思うでしょう。見込み客が企業の商品やサービスについて信頼のおけるインフルエンサーを通じて知り、インフルエンサーが投稿したコンテンツが魅力的であれば、他の方法を使って商品をプロモーションした場合と比べて見込み客がパーチェスファネル(AIDMAモデルを発展させたもの)の次のステージに進む可能性が高まります。

見込み客が関心を持つようなコンテンツを発信することでビジネスチャンスを拡大することができます。

3. BtoB 企業は想像以上に入念にリサーチをしている

BtoB と BtoC には驚くほどたくさんの共通点がありますが、大きく異なる点が一つあります。BtoB 企業のバイヤーには会社のお金を使って商品を購入するという責任があるので、BtoC の顧客と比べて商品を購入する前により深くリサーチを行う傾向があるということです。
BtoB の商品やサービスの価格は一般消費者を対象としたものに比べて高額で、BtoB 企業のバイヤー(もしくはその上司)があまりリサーチをせずに商品やサービスを購入して失敗した場合、責任問題になる可能性があるからです。

米国のマーケティング会社「Demand Gen 社」が2014年に150名の BtoB バイヤーに対して過去12カ月間の購買行動について調査した結果、およそ3分の2のバイヤーが、「リサーチや商品の価値を評価するために使用した情報源の数は以前に比べて増えた」と答えました。
多くのバイヤーが購買の最終決定をする前にあらゆる商品の良い点と悪い点をリサーチする事に労力を割くことに価値を見出していることが分かります。

同じ調査で、回答者の72%が購入時の問題解決のためにソーシャルメディアを利用し、 57%はソーシャルメディア上で問題解決をしてくれる見込みのある人と直接繋がりを作っています。また、回答者の54%は肯定的なレビューを発見した後に企業のウェブサイトを訪れています。

インフルエンサーのコンテンツを活用してより広いマーケットに働きかけ、ソーシャルメディア上で存在感を持つことが利益に繋がっていきます。また、説得力のあるセールスコピーが載った魅力的で使いやすいウェブサイトを持つことも非常に重要です。

ただ、残念なことに BtoB 企業のバイヤーにリーチするのは簡単ではありません。最も効果的な方法は、インフルエンサーという信頼のおける第三者の意見の影響力を活用することです。

「Nielsen Catalina Solutions」の調査では、インフルエンサーによって制作されてシェアされたコンテンツの ROI は、12カ月後には通常の広告の11倍になるという結果が出ています。

また、米国インフルエンサーマーケティング会社の「Linqia 社」の調査によると、2017年にインフルエンサーのコンテンツを活用した92%のマーケターが、インフルエンサーマーケティングはオーディエンスにリーチする方法として有効であると答えました。

4. インバウンドマーケティングの利点を強化できる

これまでの代表的なマーケティング手法といえば、売り手から不特定多数の見込み客に対してアプローチする「アウトバウンドマーケティング」でした。

長年にわたって、企業は複数のメディアに広告を出稿し、「私たちの商品は素晴らしいのでぜひ買ってください!」というメッセージを発信してきました。多くのTVコマーシャルでも同じようなプロモーションが行われてきました。また、アウトバウンドマーケティングを行う企業は、時にはマーケットそのものを作り出さなければなりません。名前が全く知られていない商品でマーケットを作り出すのは非常に困難です。

最近では、ウェブ上でブログや動画などのコンテンツを公開し、それを見込み客に見つけてもらう「インバウンドマーケティング」が当たり前になりつつあります。

米国の市場調査会社「eMarketer 社」によると、2016年には約86%のマーケターがインバウンドマーケティング戦略の一環としてインフルエンサーとタイアップし、多くのマーケターがインフルエンサーへの投資額を当初の計画の倍にしようと考えていることが分かりました。

人々の購買行動は変化しています。消費者はより個人的で、信用できる購買経験を求めています。消費者は特定の商品を購入するように促されることを好みません。自らブランドと関係性を作り、その商品を購入する価値があるかどうかを自分で判断したいと考えています。

インフルエンサーマーケティングはインバウンドマーケティングの利点を強化する上で非常に効果的なマーケティング手法です。見込み客へのリーチが難しい BtoB 市場においてもインフルエンサーマーケティングは有効と言えるでしょう。

5. 見込み客に企業の存在に気付いてもらえる

BtoB 企業は商品やサービスの購入を検討する際に、まずは入念にリサーチを行います。

企業が提供している商品やサービスがすでに広く知られているのであれば購入先の候補として名前があがるかもしれませんが、そうではない場合、見込み客はその企業が存在していることすら知らないかもしれません。ウェブサイトを検索するとたくさんの商品やサービスがヒットします。その中で、事前のリサーチで見つけられなかったものも多く存在するはずです。

現代のソーシャルメディア社会において、商品やサービスが有名になるまでの「ドミノ効果」は、ソーシャルメディア上での「いいね」や拡散などの口コミがきっかけになるケースが増えています。

ソーシャルメディア上で魅力的で価値があるコンテンツを発信すれば、それが企業のバイヤーの目に留まるでしょう。まずは見込み客に企業の存在を知ってもらわないと始まりません。インフルエンサーという入り口から企業の商品やサービスに興味を持った見込み客は、ポジティブなイメージを持って企業のウェブサイトを訪れるでしょう。

では、見込み客にコンテンツを見てもらうためにはどうしたらいいでしょうか。一番良い方法は、その分野で一番影響力があるインフルエンサーとしっかりと関係を築き、商品やサービスをプロモーションしてもらうことです。

まとめ

BtoB 企業がインフルエンサーとタイアップするべき理由は次の5つです。

1. BtoB も「人と人」のビジネスである 2. 見込み客は自分たちに関連があるコンテンツを探している 3. BtoB 企業は想像以上に入念にリサーチをしている 4. インバウンドマーケティングの利点を強化できる 5. 見込み客に企業の存在を気付いてもらえる

「BtoB マーケティングは消費者と直接関わりを持たない」という意見もあるかもしれませんが、そ うではありません。ビジネスは人によって行われ、BtoB 企業で働く人々も意思を持った消費者の一人です。「ビジネス」そのものは意思決定ができません。

人と人を結びつける役割をするインフルエンサーは、「ビジネス」に欠けている「信頼」を提供することができます。BtoB 企業こそ、見込み客である企業のバイヤーと接点を持つためにインフルエンサーマーケティングを活用し、ビジネスチャンスを拡大することができるのです。

 

参考:https://influencermarketinghub.com/7-great-b2b-influencer-marketing-examples/  https://influencermarketinghub.com/5-reasons-b2b-companies-should-be-advertising-through-influencers/  https://www.convinceandconvert.com/influencer-marketing/11-things-you-must-know-about-b2b-influencer-marketing/

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