カメラ業界の2大ブランドが展開するインフルエンサーマーケティング事例5選

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インフルエンサーマーケティングは著名な人物とタイアップするのも効果的な方法ですが、インフルエンサーを通じて製品の性能そのもののをアピールできれば、非常にパワフルなマーケティング戦略となります。これを実践したのが、世界的に有名なカメラ業界の二大ブランドであるキャノン社とニコン社です。両ブランドは、新製品のプロモーションやブランドの認知度拡大のためにインフルエンサーマーケティングを取り入れており、いずれも大きな成果を挙げています。

今回は、キャノン社とニコン社が過去に実施した計5つのインフルエンサーマーケティングキャンペーン事例を取り上げました。双方のブランドの共通点やユニークな点に注目しつつ、それぞれのインフルエンサーマーケティングをご紹介します。

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目次

  1. キャノン社の事例1.#TagYoureItキャンペーン
  2. キャノン社の事例2.#LiveForTheStoryキャンペーン
  3. キャノン社の事例3.#ShootForGreatnessキャンペーン
  4. キャノン社のインフルエンサーマーケティングキャンペーンの結果
  5. ニコン社の事例1.#NikonWarnerSoundキャンペーン
  6. ニコン社の事例2.#NikonAmbassadorキャンペーン
  7. ニコン社のインフルエンサーマーケティングキャンペーンの結果
  8. まとめ
  9. キャノン社の事例1.#TagYoureItキャンペーン

    キャノン社は、新商品「EOS M5 デジタルカメラ」のプロモーションのため、#TagYoureItと名付けたインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。これは、限られた予算の中で「高いパフォーマンスをより小さく軽いフォルムで」という商品の魅力をアピールすることを目的としたものでした。

    このインフルエンサーマーケティングキャンペーンのターゲットは、写真撮影を愛し、写真で世界とリンクすることを重視しているオーディエンスです。キャノン社は、110万人のフォロワーを持つトップファッションインスタグラマーのJamie Chungさんをはじめ、情熱をこめて写真撮影を行っている計12人のインフルエンサーとタイアップしています。同社はファッション、カルチャー、トラベル、フード、アートなど異なるバックグラウンドを持つインフルエンサーをタイアップ相手に選ぶという、これまでにない試みにチャレンジしました。

    キャノン社は、「EOS M5 デジタルカメラは、その軽さとスピーディーさによってユーザーが撮りたい時に瞬時に対応できる点が魅力」とし、この点をアピールするために「インフルエンサーたちは24時間という時間制限の中で、指令に従って次々と撮影した画像をタグ付けして投稿していく」というゲーム仕立てのユニークなインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。

    またキャノン社のマーケティング担当者は、インフルエンサーたちにキャンペーンの内容やカメラの魅力、そして撮影のコツなどをインタビューしたほか、インフルエンサーのファンたちにもこの#TagYoureItへの参加を呼びかけ、キャンペーンの拡大を促しています。その結果、ブランドへのファンの増加を実現しました。

    キャノン社の事例2.#LiveForTheStoryキャンペーン

    キャノン社はインフルエンサーマーケティングキャンペーン#LiveForTheStoryによって、ヨーロッパの若い世代が持つブランドイメージを「一介のカメラブランド」から「魅力的なストーリーを展開するブランド」へと昇華させることに成功しました。

    キャノン社は、それまでのブランドイメージを一新させるため、モデル、女優、ストーリーテラーとして活躍するインスタグラマースターZoe Kravitzさんの幼少期から成年期までの人生を追ったテレビコマーシャルを作成しました。また、Zoe Kravitzさんは「365日間の夏」というテーマで、オーディエンスに自身の夏の思い出の写真とそのストーリーを、ハッシュタグ#LiveForTheStoryと共にシェアするよう呼びかけました。

    このインフルエンサーマーケティングキャンペーンの特徴は、オーディエンスが自分の人生の瞬間を切り取った写真をたどることで、自分の人生を愛おしく思えるよう働きかけた点です。マーケティング部門のシニアディレクターLee Bonnifaceさんは「人々が日々積み重ねている『経験』に我々は着目しています。このLiveForTheStoryキャンペーンは、オーディエンスが毎日得ている経験とそのストーリーをいつでもキャプチャーできるようにしよう、と語りかけたものなのです」と語っています。

    キャノン社の事例3.#ShootForGreatnessキャンペーン

    キャノン社は「Canon EOS Rebel T7i」というカメラのプロモーションのため、インスタグラムで人気のフォトグラファーChelsea Yamaseさんとタイアップしたインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。

    「最高のタイミングは日々周りで起こっている」をコンセプトとしたこのキャンペーンは、マンハッタンを舞台に大掛かりな撮影スタジオを設置して行われました。次々と起こるハプニングに合わせてインスタグラマーが撮影するというこの撮影会は「スマホでの撮影では実現しえない、最高の瞬間」と捉えた写真を披露し、「適したカメラを持っていないと、せっかく最高の場所と最高のタイミングに遭遇しても意味がない」として、Canon EOS Rebel T7iの性能をアピールしています。

    Chelsea Yamaseさんが作成したコンテンツは、6万886件のいいねと1,000件以上のコメントを記録するなど、大いに注目を集めました。

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    #sponsored by @canonusa//💙Diving up. We woke up this morning to the calmest ocean I’ve ever seen in my life, like a surreal mirror into the horizon. Since this month’s #ShootforGreatness creative challenge with @canonusa revolved around weightlessness I knew it was the perfect time to try something with such unique conditions! I’ve always loved doing these jumping photos and wanted this one to reflect the almost disorienting sense of minimalism and floating on the sky that I felt that morning. If you want to try your own shot like this you can use any shallow glassy surface like a puddle and shoot from a low angle 🙂 –  Shot on Canon EOS Rebel T7i  High speed continuous 
Canon EF 16-35mm f/2.8L II USM 
ISO 400 
SS 1/2000 
#TeamCanon #Borabora #levitation #EOSRebelT7i

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    キャノン社のインフルエンサーマーケティングキャンペーンの結果

    ・インスタグラムのビュー総合回数:362,289回
    ・YouTubeの動画再生回数:228,497回
    ・いいね!の総数:212,004件
    ・コメント総数:7,061件
    ・ハッシュタグ使用回数:800,746回

    ニコン社の事例1.#NikonWarnerSoundキャンペーン

    ニコン社はブランドのテクノロジーを存分にアピールする方法として、音楽フェスSXSW Music Festivalを舞台としたインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。ターゲットは、音楽と写真双方に興味を持つオーディエンスです。

    ニコン社は、インフルエンサーLindsey Byrnesさんとタイアップし、イベントの様子を撮影してインスタグラムに投稿するように依頼しました。特に、有名ロックバンドParamoreのステージをメインに撮影することで、フェスの盛り上がりとブランド製品の性能を十分にアピールしました。Lindsey Byrnesさんはこのインフルエンサーマーケティングキャンペーンで計4つのコンテンツを投稿し、ブランドの認知度拡大に貢献しました。


    ニコン社の事例2.#NikonAmbassadorキャンペーン

    ニコン社は、トップ・フォトグラファーたちをブランドアンバサダーに迎えたインフルエンサーマーケティングキャンペーンも実施しています。選ばれたブランドアンバサダーの一人であるJerry Ghionisさんは、自身のインスタグラムアカウントで自分がニコン社のアンバサダーであることを記載しています。

    この#NikonAmbassadorと名付けられたインフルエンサーマーケティングキャンペーンでは、ブランドアンバサダーとして4人の一流フォトグラファーが起用されました。Jerry Ghionisさんが投稿したコンテンツには、椅子に持たれるようにして佇むモデルの美しさを切り取った1枚があり、撮影時のテクニックやカメラのスペックをコンテンツの中で詳細に記載しています。この投稿は、Jerry Ghionisさんのファンたちを刺激し、コメントを残したり、どのニコン社のカメラを使うといいか考えさせるきっかけとなりました。彼のフォロワー数は6万人程にも関わらず、このコンテンツは2,278件のいいねを獲得しています。

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    ニコン社は、プロのフォトグラファーをブランドアンバサダーとすることで、
    ①オーディエンスの間で大きくコンテンツを拡散させる
    ②写真愛好家をターゲットに自社のプロ意識をアピールする
    ③フィードバックコメントにより実用性を感じさせる
    という3のことに成功しています。


    ニコン社のインフルエンサーマーケティングキャンペーンの結果

    ・いいねの総数:21,152件
    ・インスタグラムのコメント数:462件
    ・ハッシュタグ使用回数:75,393回

    まとめ

    カメラ業界をリードするキャノン社とニコン社は、複数のインフルエンサーマーケティングキャンペーンを通じ、写真撮影に情熱を持つインフルエンサーたちのコンテンツにブランドの知名度やカメラの実用性を織り込む手法を採用しました。

    一方、2社のインフルエンサーマーケティングキャンペーンを比較すると、それぞれの傾向も見えてきます。キャノン社は、より拡散性の高いハッシュタグを使用したキャンペーンを行うことで、幅広いオーディエンスにリーチすると共に、ニッチな分野のカメラ愛好家へのアプローチも可能としました。そしてニコン社は、一流フォトグラファーをブランドアンバサダーに指名することで、オーディエンスの拡大とブランドのプロフェッショナリズムのアピールに成功しています。

    どちらのブランドも、プロのフォトグラファーによるハイクオリティな画像と写真愛好家たちが求める「プロ視点からのリアルなコメント」という情報を提供することが、キャンペーンの成功につながったと考えられます。

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    参考:http://mediakix.com/2018/09/instagram-youtube-influencer-case-study-canon-nikon-photography-cameras/#gs.IuUDvv8
    https://shortyawards.com/9th/canon-eos-m5-tagyoureit-instagram-campaign
    https://www.thedrum.com/news/2017/05/18/canon-shifts-become-storytelling-brand-latest-campaign-targeting-younger-audiences
    https://econsultancy.com/impressive-influencer-marketing-campaigns/

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