食品業界のブランドによる画期的なインフルエンサーマーケティング事例6選

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インフルエンサーマーケティングは今やどの業界においても重要な戦略となっています。その動向を探るうち、消費者はブランドに「透明性」と「消費者自身もキャンペーンに加わっているという感覚の共有」を求めていることが明らかになってきました。なかでも、食品関連ブランドは誰もが必要とする業界であるため、それだけ多くのソーシャルユーザーの関心を引き、差別化もしやすい市場と言えます。

多くのファンを持つインフルエンサーのコンテンツは、いまや食品業界だけでなく各業界でインフルエンサーマーケティングとして大きな役割を果たしていますが、近年の米国ではとりわけ食品業界のイメージ戦力のなかでフードブロガーとタイアップしたインフルエンサーマーケティングが目覚しい勢いを見せています。

今回は、ソーシャル上でポジティブな話題作りに成功しファンを獲得した食品ブランドのインフルエンサーマーケティング事例を6つご紹介します。

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目次

  1. ピザハット
  2. Red Lobster
  3. Chuck E Cheese’s
  4. ウェンディーズ
  5. International Delight
  6. Wholly GuacamoleとDaily’s Cocktailのコラボレーション事例
  7. まとめ
  8. 1.ピザハット

    ピザハット社はテキサスに本社を持つ宅配型ファストフードブランドで、日本でも高い知名度を誇っています。ピザのほかパスタやチキンといった手軽に食べられる料理を扱い、米国内では7200以上の店舗を構えている人気の食品ブランドです。

    ピザハット社のインフルエンサーマーケティングを利用する目的は、
    ・ブランド内部の様子をオープンにすることで透明性を高める
    ・人間味あるブランドイメージを拡散する
    ・3種のチーズをトッピングした新商品のクリスピーピザを宣伝する
    上記のことが主なゴールでした。

    インフルエンサーたちのソーシャル上での影響力を期待し、ピザハット社はタイアップしたインフルエンサーに「ピザハットツアー」を体験してもらうキャンペーンを展開しています。ピザハットツアー中には新商品の試食ももちろん含まれており、同社がスポンサーとなったパーティーやオープンスタイルのバーで行われた試食会などが組み込まれていました。

    ツアーに参加したインフルエンサーの投稿はほとんどがポジティブな意見であり、一部ネガティブな声もあったもののピザハット社が実施した今回のツアーは大きな話題になっています。

    エンゲージメント率が高くマーケティング効果を発揮したコンテンツを作成したインフルエンサーには当初、ピザやギフトカードが送られることになっていましたが、成果が現れるより早くピザハット社はタイアップしたすべてのインフルエンサーにノベルティを発送しました。この「お礼の気持ち」がさらにピザハット社に関連したソーシャル上での投稿を盛り上げることにつながっています。

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    2.Red Lobster

    Red Lobster社は米国フロリダ州を拠点に世界展開するシーフードレストランブランドです。名前の通りロブスター料理をメインとしている飲食店で、日本にも進出しています。Red Lobster社は、現代にあわせた新しいイメージを打ち出そうと様々な国からインフルエンサーをディナーに招待しています。

    Red Lobster社のマーケティング担当者はまず、インフルエンサーたちに個人レベルでコンタクトを取り、ペアでディナーに招待しました。ディナーの場ではメニューからなんでも好きなものを注文でき、極上のサービスが提供されます。新しいメニューにはベジタリアン向けやグルテンフリー(アレルギーや健康、美容上の理由からグルテンと呼ばれる小麦粉タンパクを避ける食事法)の品も登場しました。

    招かれたインフルエンサーはディナーを楽しんだ後ギフトカードを受け取り、そのお礼として料理やサービスの質の他、店の雰囲気やスタッフとの交流をそれぞれのSNSアカウントに投稿し、Red Lobster社の認知度やイメージアップの向上をもたらしています。

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    3.Chuck E Cheese’s

    テキサス州から広まったChuck E Cheese’s社はピザやハンバーガー、フライ料理などのファストフードを提供する食品チェーンで、ネズミのキャラクターアニメーションや子供向けバースデーイベントなどでよく知られているブランドです。

    しかしファミリー向けのChuck E Cheese’s社がイメージを刷新し、大人にもうれしい新商品を売り出すにあたりアンケートを取った結果、グルテンフリーメニューやノベルティのカレンダーくらいしか意見を引き出せませんでした。そこでChuck E Cheese’s社は、インフルエンサーマーケティング企業のGroup High社に依頼して「ママブロガー」と呼ばれるインフルエンサーたちを紹介され、インフルエンサーマーケティングキャンペーンに取り掛かりました。

    Chuck E Cheese’s社はまずタイアップしたママブロガーたちに、家族全員を連れて来店するのに十分な額のギフトカードを贈りました。新商品を試してもらって認知度をアップさせることをゴールとしたこのキャンペーンには、650人ものママブロガーが参加し大きな話題を呼んでいます。ママブロガーという大きな「口コミ力」を持ったインフルエンサーたちの投稿を通じ、結果として同社は数百万の母親たちにリーチすることに成功しました。

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    4.ウェンディーズ

    ウェンディーズ社はオハイオ州に本社を置くファストフードチェーンブランドで、日本を含め人気のある飲食店として世界26カ国以上に進出しています。

    ウェンディーズ社は自社ブランドのデザート関連商品の売り上げアップと認知度向上のため、アイスクリームをカップではなくコーンで提供する“sweet made sweeter(スイーツが甘い記憶を連れてくる)”というインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開しました。ママブロガーやファッションブロガーとタイアップし、実際にウェンディーズ社の店舗でコーンに盛り付けられたアイスクリームを注文してもらっています。さらに、インフルエンサーが持つアイスクリームに関する思い出をキャプションに書いて、アイスクリームを店内で食べる自身の写真をアップするようウェンディーズ社は依頼しました。

    ウェンディーズ社のインフルエンサーマーケティングキャンペーンで特徴的なのは、インフルエンサーにアイスクリームにまつわる個人的な体験を語ってもらったことです。インフルエンサーのエピソードを通してブランドとソーシャルユーザーの心理的距離を縮める効果を狙った今回のキャンペーン後、ウェンディーズ社に対するイメージが大きく変化したという投稿が増え、SNS上で話題になりました。

    Sweet Made Sweeter sponsored by Wendys

    5.International Delight

    インフルエンサーや幅広いソーシャルユーザーを対象としたキャンペーンに取り組むブランドも増えてきました。

    例えばコーヒークリームを手がけるInternational Delight社は、クリーミーで甘いフレーバーのついた「コールドストーン」という新製品を売り出すため、複数のインフルエンサーとタイアップしてコールドストーンを使用したレシピ作成し投稿してもらうというインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開しました。

    こうしたキャンペーンはハッシュタグをつけることで誰もが気軽に参加でき、ソーシャル上の動きをトラッキングすることができます。またハッシュタグを使ったインフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーのフォロワーネットワークとブランドが繋がるためにも有力な戦略です。こういったユーザー参加型キャンペーンは、扱う食品の種類やブランドの大小に関わらず取り組める部分も魅力的なポイントです。

    6.Wholly GuacamoleとDaily’s Cocktailのコラボレーション事例

    インフルエンサーマーケティングを実施するにあたり、多くのユーザーがコンテンツをシェアしてゆく様子を見守るのはマーケターにとっても大きな充実感となります。インスタグラムやFacebookといったSNS、ブログを見れば、キャンペーンの一環としてインフルエンサーたちがリアルの世界で人々を集め、交流パーティを行っている様子を写した画像や動画が多く投稿され、その様子もまたソーシャル上でシェアされていきます。

    インフルエンサー同士のものと同じように、ブランド同士の交流パーティーはSNS上で非常に大きな話題になるため、米国でアボカドディップを販売するWholly Guacamole社と、独自のフローズンドリンクを手がけるDaily’s Cocktail社は共同でパーティーを企画するコラボレーションキャンペーンを展開しました。

    パーティーにはタイアップしているインフルエンサーたちがホストとして起用されています。ブランドの製品を中心に、パーティーに必要なものすべてを用意して事前にインフルエンサーに送ったこのインフルエンサーマーケティングキャンペーンは、両ブランドにとって大きな成功をもたらしました。交流パーティーにはフードやドリンクが欠かせませんが、食料品ブランドであっても自社製品だけで全てを取り揃えるのは難しいため、他ブランドとコラボレーションしてキャンペーンを行うことも一策です。

    まとめ

    今回は、食品ブランドがインフルエンサーのソーシャル上での影響力を活用し、新たなイメージ戦略に乗り出した事例を6つ紹介しました。

    口コミマーケティングが注目されるなか、消費者がブランドを認知するのは多くの場合「インフルエンサーが3回以上そのブランド名を出してから」だと言われています。これを踏まえてインフルエンサーマーケティングは、タイアップしているインフルエンサーネットワークを軸に、長期継続的に行うのが効果的だと実証されています。

    一方、インフルエンサーは自身を取り巻くソーシャル上のネットワークと安定した関係を維持したいと望むと同時に、新しい商品やサービスを真っ先に試したいと考えている人が多く存在します。こうしたインフルエンサーのニーズに対し、四季折々の商品で飽きさせないキャンペーンができる食品業界は他業種と比べても有利であり、季節限定商品を発売することで話題性も出すことが可能です。

    インフルエンサーマーケティングを成功させるためにはブランドの個性と打ち出したいイメージに合わせ、自社ブランドに適したインフルエンサーを選定することが重要です。

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    参考:http://www.grouphigh.com/blog/how-big-food-brands-are-revamping-their-image-with-the-help-of-bloggers/
    http://www.grouphigh.com/blog/5-ways-food-brands-are-nailing-influencer-marketing/

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