栄養補助食品のブランドが展開するインフルエンサーマーケティング事例3選

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スマートフォンやタブレットが世界中に浸透し、今やクリックひとつであらゆる情報にアクセスできる時代となりました。ソーシャルメディアマネジメント会社であるSprout Social社の調査によれば、今や買い物客の約74%が、購入する商品を決めるのにソーシャルメディアの影響を受けているとしています。

この傾向は、特に健康とウェルネスの分野において顕著です。人々は自分の健康とライフスタイルにより興味を持つようになり、サプリメントのように普段の生活に容易に取り入れられる健康法を日々模索しています。

今回の記事では、インフルエンサーマーケティングによってブランドの認知拡大に成功した栄養補助食品の企業とそのキャンペーンの内容をご紹介しましょう。

 

目次

      1. iHerb社のキャンペーン
      2. Orgain社のキャンペーン
      3. Ritual社のキャンペーン
      4. まとめ

iHerb社のキャンペーン

50以上の国でグローバルに活躍するiHerb社は、1,500以上のブランドを扱っている自然商品のオンラインショップです。iHerbは、世界規模でのブランドの認知拡大を行うため、大規模なインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。

世界規模のキャンペーンを実施する場合、国によって言語や文化がそれぞれ異なるため、キャンペーンの難易度は国内のみのケースに比べて格段にアップします。さらにiHerb社の扱う商品はサプリメント、コスメ、ベビー用品、ペットケア用品と多岐に渡るため、自社のみでキャンペーンを行うのは限界があるとして、インフルエンサーマーケティングエージェントとタイアップしての実施となりました。

キャンペーンの概要

iHerb社は、50ヶ国以上もの対象国において、1年で計590人以上のインフルエンサーを起用したキャンペーンを展開しました。そのうちの300人以上が商品の各カテゴリーに精通しているニッチインフルエンサーであり、それぞれの国や文化に合ったコンテンツをアップすることでオーディエンスを魅了しました。

またタイアップしたインフルエンサーの中には、猫や犬といったペットも多く含まれました。ペットインフルエンサーたちは、今回のキャンペーンの中でも、エンゲージメント向上に大いに貢献した立役者となっています。ソーシャルメディアプラットフォームに投稿されたコンテンツ数は画像・動画合わせて588を超え、このiHerbのキャンペーンは業界の中でも最大規模のものとなりました。

このキャンペーンの特徴は、各国やカテゴリーの特徴や傾向を正確にとらえたこと、そしてオーディエンスを惹きつけるハイクオリティなコンテンツで演出した点です。このキャンペーンによってiHerbは認知拡大に成功し、グローバルに活躍する自然派ブランドとしての地位を確立しました。

キャンペーンの結果

インプレッション数:3,550万
クリック数:10万7,300回
メディアバリュー:120万ドル

Orgain社のキャンペーン

Orgain社は、医者が初めて開発したオーガニックの置き換え式栄養補助ドリンクで知られるブランドです。「健康」というキーワードを考えた時、そのオーディエンスは大人から子供まで非常に広範囲に及ぶことから、Orgain社はさまざまなバックグラウンドを持つインフルエンサーとタイアップしたキャンペーンを展開しました。

キャンペーンの概要

Orgain社は、自社ブランドのプロテイン商品のクオリティの高さをアピールするため、「プロテインをえり好みしよう」というキャッチフレーズのキャンペーンを実施しました。メインのソーシャルメディアプラットフォームにはインスタグラムが選ばれ、#getpickywithyourproteinのタグと共に、インフルエンサーたちが商品を購入したり日常的に摂取している様子が投稿されました。またオーガニックかつ植物性のプロテインであること、砂糖を使用していないこと、味も良いことなど、商品の魅力をコメントを通してアピールしました。

このキャンペーンに起用されたのは、親、子供、スポーツ選手、ジムに通う人、ダイエットに取り組む人など、さまざまな層のインフルエンサーたちです。中でもOrgain社が力を入れたのが、子供のインフルエンサーでした。多くの子供が食べ物を「えり好み」することに着目し、「子供に栄養価の高い食事を摂って欲しいと思っても、好き嫌いのせいで栄養バランスが偏ってしまう」と悩む母親に対して、本当に体に良いものを美味しく摂取できる商品としてアピールしました。

このキャンペーンは成功を収め、Orgain社にとってインフルエンサーマーケティング戦略がエンゲージメントの向上に有効であることを再認識するきっかけとなりました。

Ritual社のキャンペーン

マルチビタミンを扱うRitual社のサプリメントは、見た目の美しさから「インスタグラムと最も相性の良いサプリメント」と謳われています。商品の見た目と科学的なバックグラウンドをアピールしたRitual社のキャンペーンは、スマートでクールなインフルエンサーキャンペーン例として注目を集めました。

キャンペーンの概要

2016年に創業したRitual社は、女性に必要な9つのエッセンスをカプセルに閉じ込めたビタミン剤のプロモーションのためにキャンペーンを実施しました。この商品の特徴は、女性に足りない栄養素を科学的に選び出し、各栄養素がどのように精製されたかを明確にしたこと、そしてビタミン剤のルックスにこわだったことです。このビタミン剤は透明のカプセルに複数の黄色いビーズが透けて見えるキュートな見た目となっており、他社のビタミン剤と差別化を図ると共に、ターゲットである女性へのアピールに大いに貢献しました。

「Good Looking Science」をコンセプトとしたこのキャンペーンでは、800から1万8,000人のフォロワーを持つマイクロインフルエンサーたちが起用されました。ブランドは、この商品開発に至るまでの科学的バックグラウンドに理解を示すインフルエンサーとタイアップすることにこだわり、同時に、オーディエンスと同様の生活を送るマイクロインフルエンサーを起用することで身近な雰囲気を演出しました。そして「健康に過ごすためにサプリメントをライフスタイルの一部にしよう」というメッセージを込めたコンテンツを発信し、ブランドと商品の認知拡大を行いました。

コンテンツに映し出される商品のインパクトと、商品品質のこだわりをアピールしたこのキャンペーンにより、Ritual社はさまざまなメディアに取り上げられることとなりました。その結果、創業から数年しか経っていないにもかかわらず、ブランドとしての立ち位置を確立することに成功しました。

まとめ

健康志向の人が増える中、サプリメントなどの栄養補助食品を求めるオーディエンスは増え続けており、その層は子供から大人まで幅広い範囲に広がっています。そんな背景のもと、今回はインフルエンサーマーケティングによってブランドの認知拡大やプロモーションを行った3つのキャンペーンをご紹介しました。

視覚的な要素が大きいファッションやビューティー業界と異なり、栄養補助食品はその見た目だけでは商品の特長をとらえにくい傾向にあります。そのため、商品のセールスポイントにスポットを当て、イメージに大きな影響を与えられるインフルエンサーマーケティングは、自社ブランドを輝かせるための戦略として非常に有効な戦略と言えるでしょう。

 

参考:https://www.aspireiq.com/blog/3-health-wellness-brands-influencer-marketing-strategies
https://www.adweek.com/agencyspy/honeymoon-orgain-want-you-to-get-picky-with-your-protein/117296/
https://aspireiq.docsend.com/view/fujwh9h
https://www.adweek.com/brand-marketing/how-ritual-is-marketing-a-direct-to-consumer-vitamin-brand-in-the-age-of-pseudoscience/

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