【2020年版】ブランドのインフルエンサーマーケティング戦略を強化する方法

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インフルエンサーにブランドや商品をプロモーションしてもらうインフルエンサーマーケティングという手法が世の中に浸透し、ジャンルを問わず多くのブランドが参入するようになりました。

インフルエンサーマーケティングプラットフォームであるTomosonの調査によると、インフルエンサーマーケティングに1ドル支出する毎に6.5ドルの投資利益が得られるといいます。

親しい友人からの口コミや身近な人のアドバイスに似ているインフルエンサーマーケティングは費用対効果が高いマーケティング手法として知られていますが、正しい方法で実施しないと思うような成果が得られないこともあります。

今回は、2020年のインフルエンサーマーケティングトレンドも踏まえて、ブランドのインフルエンサーマーケティング戦略を強化する方法を紹介します。

目次

  1. 1. KPIとキャンペーンのゴールを明確にする
  2. 2.マルチプラットフォームでキャンペーンを展開する
  3. 3.インフルエンサーとフェアな関係性を築く
  4. 4.インフルエンサーとゴールを共有する
  5. 5.効果的なキャンペーンのスタイルを組み合わせる
  6. 6.インフルエンサーマーケティングプラットフォームを活用する
  7. まとめ


  8. 1. KPIとキャンペーンのゴールを明確にする

    インフルエンサーマーケティングは費用対効果が高いマーケティング戦略と言われていますが、やり方を間違えると「伸るか反るか」のギャンブルになってしまいます。

    失敗に終わったインフルエンサーマーケティングキャンペーンは、ほとんどの場合、明確な目標と、目標達成の指標となる数値を決定しないままキャンペーンを実行してしまうことが原因です。

    インフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施するにあたって一番最初に定義しておきたいのがターゲットオーディエンスです。理想的なターゲットオーディエンスのプロファイルを作成することによって、どのようなインフルエンサーとタイアップするべきかが明確になり、キャンペーンの戦略も立案しやすくなります。

    キャンペーンの目的が既存顧客のロイヤリティを高めることなのか、これまでとは異なるターゲットオーディエンスを開拓することなのかによってタイアップするべきインフルエンサーが変わってきます。

    ターゲットオーディエンスを定義するには既存顧客のプロファイルを分析することが大切です。そのデータを踏まえた上で、目標のターゲット層を明確にしていきます。

    ・年齢、性別、収入、場所などの主要なデータ
    ・活動内容や興味の対象
    ・ライフステージ
    ・どのような商品を購入しているか
    ・自社の商品やサービスを購入することでどんな問題を解決しようとしているか

    続いて、インフルエンサーマーケティングキャンペーンのゴールを設定します。頻繁に設定されるゴールは次の3つです。

    ブランド認知の構築:

    オンラインでのブランド認知度は、フォロワー数、「いいね!」、コメントなどのエンゲージメントや、ハッシュタグの使用、コンテンツがシェアされた回数などで測定できます。

    新しいターゲット層の開拓:

    新しいターゲット層を開拓するためには、そのターゲット層をフォロワーに持ち、トラフィックを促進できるインフルエンサーが必要です。

    リードの生成:

    リードの生成はコンバージョンと売上を追跡することによって効果を測定できますが、インフルエンサーごとに特定の割引コードやランディングページを展開しない限り、直接追跡するのは難しい場合があります。インフルエンサーのパフォーマンスがどの程度リードの生成に繋がっているのかを知りたい場合は、効果を追跡できる仕組み作りを忘れないようにしましょう。

    このように、ターゲットオーディエンスと目標の設定、キャンペーンの効果を追跡する仕組みづくりなどの準備を入念に行うことによって、インフルエンサーマーケティングキャンペーンの効果が最大限発揮されます。

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    2.マルチプラットフォームでキャンペーンを展開する

    インスタグラムはインフルエンサーマーケティングにおいて非常に人気のあるプラットフォームで、コンテンツマーケティングを専門とするHASHOFF社が15万人のインフルエンサーを対象に行った調査では、なんと全体の91.9%ものインフルエンサーが、インスタグラムを「No.1のプラットフォーム」と答えました。

    2020年のインフルエンサーマーケティングのトレンドとして、複数のプラットフォームでキャンペーンを展開する動きがあります。フェイスブック、ツイッター、YouTubeなど各プラットフォームのユーザー層などを理解し、ターゲットオーディエンスがアクティブなプラットフォームには積極的にキャンペーンを展開していきましょう。

    コンテンツのフォーマットはプラットフォーム毎に微調整する必要がありますが、同じ内容であってもリーチできるターゲット層が異なるため、異なる効果を発揮します。

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    3.インフルエンサーとフェアな関係性を築く

    インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーを通じてブランドや商品をプロモーションしてもらうという点では有名人を起用した企業の有料広告と似ています。しかし、有料広告のように「広告主とタレント」という関係をベースにしようとするとキャンペーンが失敗に終わる可能性が高くなります。

    インフルエンサーは、自らの専門分野を軸にオンラインで活動するコンテンツクリエイターです。インフルエンサーとタイアップする際は、伝えたいメッセージなどの基本戦略をブランドが共有し、インフルエンサーの感性で自由にコンテンツを作成してもらうことが大切です。

    インフルエンサーは、自らのファンであるフォロワーで形成されたコミュニティを持っています。フォロワーは常にインフルエンサーのコンテンツをチェックしているため、普段とは異なるテイストのコンテンツや広告感の強いコンテンツは反応が悪くなることがあります。

    インフルエンサーはフォロワーがどのようなコンテンツを好むのかを熟知しています。インフルエンサーをビジネスパートナーとして受け入れ、フェアな関係性を築くことを心がけましょう。インフルエンサーの仕事に対して正当なインセンティブを用意することも、信頼関係を構築する上では非常に大切です。

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    4.インフルエンサーとゴールを共有する

    インフルエンサーとタイアップする際は、キャンペーンの評価指標やインフルエンサーに期待することを明確にまとめた概要を共有しましょう。それによって、ブランドが何を達成しようとしているのか、また、インフルエンサーがブランドからどのような事を期待されているのかを理解するのに役立ちます。さらに、ブランドや商品についてインフルエンサーにしっかりと説明を行うことによって、インフルエンサーが作成するコンテンツの質を高めることもできます。

    インフルエンサーに共有する概要の一例は次の通りです。

    はじめに:

    このセクションでは、インフルエンサーにブランドと商品を紹介します。

    キャンペーンの狙い:

    インフルエンサーに宣伝してほしいことや、そのインフルエンサーとタイアップしたい理由を述べます。ゴールを共有し、インフルエンサーのモチベーションを高める機会にもなります。

    インセンティブ:

    インフルエンサーに支払う報酬を記載します。商品サンプルやサービスを提供する場合は、商品やサービスの価値を明記してください。

    キャンペーンの概要:

    キャンペーンの概要を分かりやすく説明します。

    ・コンテンツを投稿するプラットフォーム
    ・コンテンツの投稿数
    ・ブランドのハッシュタグまたはリンク
    ・タグ付けするアカウント
    ・キャンペーンの目標と主要業績評価指標

    コンバージョンの追跡を行いたい場合は、インフルエンサー固有の割引コードやアフィリエイトリンク、またはキャンペーンのランディングページをインフルエンサーと共有しておきましょう。

    キャンペーンのガイドライン:

    インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーの感性でコンテンツを自由に作成してもらうことが大切です。ただし、ブランドが伝えたいメッセージや、使って欲しくない表現などをまとめたガイドラインはブランド側で作成しておきましょう。

    インスタグラムストーリーの長さや、通常のインスタグラム投稿のキャプションで参照する内容などを分かりやすくまとめて共有します。コンテンツの内容まで厳格に指定してしまうとインフルエンサーのクリエイティビティの自由がなくなり、結果的に広告感の強いコンテンツになってしまいます。

    キャンペーンの軸はブランドが決定し、それを表現する部分はインフルエンサーを信頼して任せてみましょう。

    参考にして欲しいコンテンツ:

    他のブランドやインフルエンサーが作成したコンテンツで気に入ったものがあればインフルエンサーに共有し、どのような点が気に入ったのかを説明しましょう。そうすることによって、インフルエンサーはブランドが求めるコンテンツについて具体的なアイデアを得ることができます。

    締め切り:

    キャンペーンのスケジュールから逆算してコンテンツ作成の締め切りを設定します。特に初めてタイアップするインフルエンサーの場合は、コンテンツ作成のために十分な時間を取れるように配慮しましょう。

    コンテンツ使用権:

    インフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施すると、インフルエンサーが質の高いコンテンツを作成してくれます。コンテンツを他の広告やブランドの自社ウェブサイト、ソーシャルメディアなどで再利用できるように、あらかじめ使用権について確認を取り、契約書に明記しておきましょう。

    海外戦略の一環としてインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施した家電メーカーのBrother(ブラザー)は、インフルエンサーが作成した質の高いコンテンツに感動し、自社ウェブサイトにインフルエンサーのコンテンツを閲覧することができるコーナーを新設しました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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    5.効果的なキャンペーンのスタイルを組み合わせる

    インフルエンサーマーケティングキャンペーンにはさまざまなスタイルがあります。複数のキャンペーンスタイルを組み合わせることによってオーディエンスとの接点を広げ、効果的なキャンペーン展開が期待できます。

    キャンペーンのスタイルには次のようなものがあります。

    スポンサードコンテンツ:

    インフルエンサーにソーシャルメディアでブランドや商品、サービスに関するコンテンツを発信してもらう方法で、インフルエンサーマーケティングキャンペーンで最も一般的なスタイルです。

    近年では、複数のソーシャルメディアやブログ、動画を用いたマルチプラットフォーム戦略が一般的になりつつあります。

    ソーシャルメディアのテイクオーバー:

    ブランドのソーシャルメディアを期間限定でインフルエンサーに運営してもらう手法を「テイクオーバー」と呼びます。テイクオーバーは、ブランド認知度の向上、エンゲージメントの創出、トラフィックとフォロワーの増加などの効果が期待できます。

    イベント:

    ブランドが主催する新製品発表会や新店舗のグランドオープニングといったイベントにインフルエンサーを招待し、その様子をコンテンツとして投稿してもらいます。

    イベント当日だけではなく、イベントの前後にもコンテンツを投稿してもらい、イベントについての話題が長期間オンラインで拡散されるような仕組みを作りましょう。

    コンテストやプレゼント企画:

    コンテストやプレゼント企画といったユーザー参加型のキャンペーンは話題が拡散されやすくなります。ユーザーがコンテストやプレゼント企画に参加する条件としてブランドのアカウントのフォローを含めておくと、ダイレクトにブランドのソーシャルメディアアカウントのフォロワー数を増やすことができます。

    割引コードやアフィリエイトリンク:

    インフルエンサーに固有の割引コードやアフィリエイトリンクを割り当てることは、ユーザー・インフルエンサー・ブランドのすべてにメリットがあるインフルエンサーマーケティングキャンペーン手法です。

    ユーザーは割引価格で商品やサービスを購入することができます。インフルエンサーは割引コードでオーディエンスの興味を惹き、アフィリエイトリンクを使用することによって報酬を得ることができます。ブランドは、割引コードの使用履歴やアフィリエイトリンクを経由した売上を計算することによって、各インフルエンサーがどのくらい売上に貢献しているかを測定することができます。

    複数のインフルエンサーとタイアップし、良い成績を残したインフルエンサーと長期契約を結んでタイアップを続けることも可能です。

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    6.インフルエンサーマーケティングプラットフォームを活用する

    インフルエンサーマーケティングキャンペーンを成功させるためには、大きく分けて3つのポイントがあります。

    ・明確な目標を設定する
    ・最適なインフルエンサーを探す
    ・パフォーマンスを測定して今後の戦略に役立てる

    失敗に終わったインフルエンサーマーケティングキャンペーンの多くは、上記のいずれか、もしくはすべてのステップで躓いた可能性があります。

    まずは明確な目標を設定し、目標達成する上で最適なインフルエンサーを選定します。キャンペーンが終わったらコンテンツのパフォーマンスを分析して今後の戦略に役立てるというサイクルを回しながらキャンペーンを改良していきます。複数のインフルエンサーと同時にタイアップしてパフォーマンスを比較すれば成果が分かりやすくなるでしょう。

    しかし、多くのブランドがインフルエンサーマーケティングに進出するようになり、競争はますます激しくなっています。ブランドは、インフルエンサーを選定する際に、フォロワー数だけでなく、フォロワーのタイプ、フォロワーとの関係性、全体的なエンゲージメントを考慮する必要があります。

    次のグラフは、インスタグラムのプロモーション会社「Later社」の調査結果を基に作成したもので、フォロワー数とエンゲージメント率の関係性を表しています。フォロワー数が少ないインフルエンサーはフォロワーと積極的にコミュニケーションを取り、繋がりが深いのでエンゲージメント率が高くなる傾向があります。

    表を見ると、フォロワー数が2万5,000人以下のインフルエンサーのエンゲージメント率が最も高くなっています。

    ビジネス・マネージメント・ソフトウェアサービス「AND.CO」のSophie McAulayさんは次のように分析します。

    「インフルエンサーが投稿したコンテンツにフォロワーがどの程度関与しているかを考慮することはとても重要です。数十万人のフォロワーがいたとしても、フォロワーが定期的に「いいね!」やコメント、シェアなどで投稿に関与していない場合、タイアップしても大きなリーチを得る可能性は低くなります。直近のコンテンツを確認し、インフルエンサーのエンゲージメントを確認してください。」

    この事実を踏まえると、熱心なフォロワーで形成されたコミュニティを持ち、ニッチな分野で活躍しているインフルエンサーとのタイアップが効果的であることが分かります。

    しかし、フォロワーが少ないインフルエンサーはブランドとのタイアップ実績が少なく、最適なインフルエンサーを自力で探すことは簡単ではありません。そこで活用したいのがインフルエンサーマーケティングプラットフォームです。

    インフルエンサーマーケティングプラットフォームを活用すれば、フォロワー数やジャンルなどで簡単にインフルエンサーの候補を絞り込むことができます。また、コンテンツの効果測定やインフルエンサーとの契約といった煩雑な手続きもプラットフォーム上で完結させることができます。


    まとめ

    今回は、ブランドのインフルエンサーマーケティング戦略を強化する方法を紹介しました。

    インフルエンサーは自らが得意とするソーシャルメディアプラットフォームの枠を超えて、活躍の場を広げています。言い換えれば、ブランドはインフルエンサーとタイアップすることによって幅広いオーディエンスとの接点を持つことができるということです。

    今回紹介したインフルエンサーマーケティング戦略を強化する方法を参考に、キャンペーンを成功に導きましょう。

    参考:https://www.bigcommerce.com/blog/influencer-marketing/#how-to-build-your-influencer-strategy
    https://blog.inzpire.me/influencer-marketing-strategy/
    https://blog.btrax.com/japan-social-media-usage-statistics/

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