【2021年版】ソーシャルメディアの流行をインフルエンサーマーケティングに活用する方法

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ソーシャルメディアはインターネットと共に人々の生活に浸透していき、今では10代の若年層を中心に、テレビや雑誌といった従来のメディアに代わって情報収集のプラットフォームになっています。

ソーシャルメディアには日々さまざまなコンテンツが投稿されていますが、その中で独自の流行も毎年生まれています。ソーシャルメディアをプロモーションの場として活用しているブランドは、今ソーシャルメディアで起きていることを把握し、オンラインマーケティング戦略に反映していく必要があります。

特に、2020年は新型コロナウイルスのパンデミックによって、これまでの延長線上とは異なるトレンドがいくつも生まれています。今回は、2021年におけるソーシャルメディアの流行をまとめてご紹介します。そして、ソーシャルメディアのトレンドをインフルエンサーマーケティングに活用する方法についても分かりやすく解説します。

目次

  1. ブランドがソーシャルメディアを通じて個人との繋がりを強化
  2. 期間限定コンテンツの流行
  3. 動画コンテンツは引き続き好調
  4. UGC(ユーザー生成コンテンツ)の拡大
  5. フィルターなどのAR(拡張現実)機能の使用頻度が増加
  6. ソーシャルメディアをカスタマーサービスに活用する動き
  7. コンテンツのローカライズ(現地化)が加速
  8. ソーシャルリスニングを戦略に取り入れるブランドが増加
  9. まとめ


  10. ブランドがソーシャルメディアを通じて個人との繋がりを強化

    ソーシャルメディアはブランドが一方的に情報を発信する場から、オーディエンスとの繋がりを構築する場に変化しています。幅広いオーディエンスにリーチすることも大切ですが、特定のカテゴリに興味と情熱を持ったオーディエンスで構成される「コミュニティ」という名のグループへのマーケティングは、今後ますます重要になっていきます。

    ソーシャルメディアでコミュニティを形成するプロフェッショナルといえばインフルエンサーです。特に、若い消費者へのリーチを求めるブランドが積極的にインフルエンサーとタイアップしています。

    コミュニティは、規模が小さければ小さいほど人と人との結びつきが強くなります。そのため、1万人以下という小規模なフォロワーから成り立つコミュニティを持つ「ナノインフルエンサー」と呼ばれるインフルエンサーとタイアップするブランドが増えています。その理由は極めてシンプルで、フォロワー数が少ないインフルエンサーの方がフォロワーとの結びつきが強く、フォロワーのエンゲージメントが高いからです。

    対面での接触が制限されている2021年は、オンラインを通じて人と人の「距離」を縮める戦略がプロモーション成功への近道です。



    期間限定コンテンツの流行

    近年、ソーシャルメディアでは、投稿から一定の時間が経つと消滅するコンテンツが流行しています。最も有名な「期間限定コンテンツ」は、恐らくインスタグラムストーリーでしょう。インスタグラムストーリーは2016年にリリースされたインスタグラムの新機能です。写真や動画を24時間限定で公開することができて、1日3億人のアクティブユーザーが存在します。

    ネット上にさまざまな情報が溢れている今日、人々はオンラインコンテンツをじっくり読む代わりに次々と「消費」するスタイルに変化しています。これがインスタグラムストーリーのような期間限定コンテンツが人気を集めている最も大きな理由と言えるでしょう。次々と現れる短いコンテンツはある種の中毒性があり、人々はストーリーをスクロールしながら数多くのコンテンツを消費していきます。

    ソーシャルメディア管理システムサービスを提供する「Hootsuite社」による最新のレポートによると、マーケターの64%は、すでにインスタグラムストーリーを戦略に組み込んでいるか、または組み込む予定だといいます。

    また、インスタグラムストーリーには、外部サイトへのURLを貼り付けて直接アクセスできる「スワイプアップ」という機能があるため、オンラインショッピングサイトやブログ、外部のキャンペーンサイトなどにユーザーを簡単に誘導することができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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    動画コンテンツは引き続き好調

    世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社「シスコシステムズ」の調査によると、2022年までに、すべてのオンラインコンテンツの82%が動画コンテンツになるといいます。これは、ソーシャルメディアを含んだあらゆるオンラインプラットフォームにおいて、動画コンテンツを提供することがいかに重要であるかを明確に示しています。

    現在、動画コンテンツを作成していないブランドは、なるべく早い段階で戦略に組み込んでおきましょう。近い将来、動画がソーシャルメディアを支配するようになることはほぼ確実です。

    自前で動画コンテンツを作ることが難しいと感じているブランドは、インフルエンサーとのタイアップを検討してみましょう。オンラインの流行に敏感なインフルエンサーは、すでに多数の動画コンテンツを作成しています。インフルエンサーが作成した質の高い動画コンテンツは、そのままブランドのプロモーションに活用することもできます。



    UGC(ユーザー生成コンテンツ)の拡大

    ソーシャルメディア管理ツールサービスを提供する「Sprout Social社」がソーシャルメディアマーケティングに携わる1,000名以上のマーケターを調査した結果、回答者の半数が「UGCが2021年のソーシャルメディアのトップトレンドの1つになる」と答えています。

    ユーザー生成コンテンツ(以下、UGC)とは、ソーシャルメディアの一般ユーザーによって作成されるコンテンツのことです。ブランドや商品の口コミ、ブログ投稿、レビューなど、一般ユーザーによって投稿されたコンテンツはすべて「UGC」です。

    ブランドは、「ブランド発信」ではなく「顧客発信」のコンテンツを介してオーディエンスとの繋がりを作り出すことによって、エンゲージメントとコンテンツの信頼性を高めることができます。

    しかし、UGCにはネガティブな口コミやレビューなども含まれるため、ブランドにとって良い影響を与えるUGCを継続的に調達するのは難しいのが現状です。そこでおすすめしたいのが、インフルエンサーマーケティング × UGCでバイラルを生み出す方法です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

    おすすめ記事:インフルエンサーマーケティング × UGCでバイラルを生み出す方法

    インフルエンサーマーケティング × UGCでバイラルを生み出す方法



    フィルターなどのAR(拡張現実)機能の使用頻度が増加

    近年、ソーシャルメディアでは、サングラスやウサギの耳、メイクなど、ソーシャルメディア向けのAR(拡張現実)アプリケーションを使用して加工されたコンテンツが増えています。

    この傾向は特にインスタグラムやスナップチャットでよく見られますが、今後数年間で他のソーシャルメディアプラットフォームでも採用される予定です。たとえば、フェイスブックはすでにAR機能を採用しており、VR(バーチャルリアリティ)機能についても実験しているといいます。

    ソーシャルメディアにおけるARアプリケーションは、コンテンツをデコレーションする写真フィルターだけではありません。ブランドはARを活用して、消費者により良いショッピング体験を提供することもできます。

    例えば、コスメの専門店である「Sephora」は、消費者がコスメを購入する前に使用イメージを確認するためにARを使用してきました。この機能は長い間モバイルアプリで使用されてきましたが、最近フェイスブックでもリリースされました。ARを活用することによって消費者がより良い購買決定を下すのに役立つと同時に、ユニークなショッピング体験も提供できます。

    AR機能をプロモーションする際にインフルエンサーとタイアップして、使い方を分かりやすく説明するコンテンツを作ってもらうのもアイデアの一つです。



    ソーシャルメディアをカスタマーサービスに活用する動き

    ソーシャルメディアは元々、一般の人々が日常生活で撮影した写真や動画を家族や友人と共有して楽しむ場でした。しかし現在、ソーシャルメディアはビジネスにおけるオンラインプロモーションの軸となり、カスタマーサービスを提供するためのプラットフォームとして認識しているブランドも増えています。

    この動きは、多くの消費者がソーシャルメディアのコンテンツを通じてブランドにコメントを送ってくることにブランドが気づき始めたことから始まりました。ユーザーにとっても、ソーシャルメディアを活用することによってブランドにダイレクトに到達することができるというメリットがあります。

    ブランドは消費者のコメントに反応し、適切なチャネルに誘導し始めました。この流れを見ると、消費者とのファーストタッチから購入へ誘導するまでの一連のカスタマーサービスがソーシャルメディアで完結していることが分かります。

    今後、ソーシャルメディアを通じたカスタマーサービスの重要性は増していくでしょう。そして、ブランドはソーシャルメディアという開かれた場所でブランドが消費者に対して適切な対応を取ることが求められます。

    インフルエンサーは、日頃から多くのフォロワーとソーシャルメディアでコミュニケーションを取っています。新商品の紹介やブランドのプロモーションといったマーケティング活動の一端を担っているインフルエンサーの対応から学べることは多く、ソーシャルメディアにおけるカスタマーサービス戦略にもインフルエンサーとのタイアップを組み込んでいくことはメリットが多いと言えるでしょう。



    コンテンツのローカライズ(現地化)が加速

    ソーシャルメディアの普及に伴い、他のマーケティング手法と同様、ソーシャルメディア戦略にもローカライズ(現地化)の流れが来ています。現地で活躍するローカルインフルエンサーとタイアップして、より地域に密着したプロモーションを実施するブランドが増えているのがその証拠です。

    インスタグラムのようなソーシャルメディアプラットフォームには、ユーザーが今いる場所や特定の場所から発信されたコンテンツを検索する機能があります。コンテンツにロケーションを追加し、地名のタグを付けることによって、地元の人々がブランドやコンテンツを見つけるのに役立ちます。

    ブランドは、地域ターゲティングを使用して、より多くの人々を地元の会議やブランドイベントに参加させることもできます。また、ソーシャルメディア広告でロケーションフィルターを使用して、関連するローカルオーディエンスにのみ広告を出すことができます。

    ソーシャルメディアでのロケーションベースのターゲティングには多くの利点があり、それを活用する方法を知る必要があります。

    ローカルインフルエンサーについてはこちらの記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

    おすすめ記事:インフルエンサーマーケティングをグローバル化させるローカルインフルエンサー

    インフルエンサーマーケティングをグローバル化させるローカルインフルエンサー



    ソーシャルリスニングを戦略に取り入れるブランドが増加

    ソーシャルリスニングとは、ソーシャルメディアに寄せられた自社のブランドや商品、サービスに対する評判、改善点などを調査または分析することをいいます。

    ユーザーは、自分の体験を誰かに共有したいと思った時に、ソーシャルメディアを利用して商品やサービスのレビューを投稿します。ブランドは、ソーシャルメディアに寄せられたリアルなユーザーの声をブランドのマーケティング戦略に活用しています。

    特に、2020年はオンラインショッピングの需要が増加し、これまで以上にソーシャルメディアの口コミが消費者の購買行動に大きな影響を与えるようになっています。ブランドはそのことを強く認識し、積極的にソーシャルリスニングを行うべきだと言えるでしょう。

    ソーシャルリスニングは通常、ユーザーが自らの意思で投稿したコンテンツを分析することを意味しますが、インフルエンサーを通じてユーザーの声を集めることもできます。例えば、美容業界で活躍するインフルエンサーのフォロワーは美容に強い関心を持つ人々が中心なので、そのコミュニティの意見はブランドにとって大きな意味を持ちます。

    インフルエンサーを通じてユーザーの声を集める手法には、もう一つ大きな利点があります。それは、インフルエンサーがユーザーと直接コミュニケーションを取れることです。ユーザーの質問や不安といった声に対してインフルエンサーがコメントを返すことによって購買行動に繋がりやすくなるだけではなく、ブランドへの印象も良くなります。

    まとめ

    今回は、2021年のソーシャルメディアのトレンドと、それをインフルエンサーマーケティングに活用する方法を説明しました。

    インフルエンサーマーケティングをすでに実施しているブランドは、ソーシャルメディアのトレンドを、自社のインフルエンサーマーケティングにどう活かしていくかについても考えてみましょう。

    これからインフルエンサーマーケティングを実施しようと考えているブランドは、今回紹介したインフルエンサーの活用法の中で実践可能なものから始めてみると良いでしょう。

    インフルエンサーマーケティングを初めて実施するブランドには、インフルエンサーマーケティングプラットフォームを活用して、インフルエンサーの選定から契約、プロモーションの実施といった一連の流れを管理する方法がおすすめです

    参考:https://sproutsocial.com/insights/social-media-trends/
    https://influencermarketinghub.com/social-media-trends/#:~:text=Social%20Media%20Trend%20%231%20%2D%20Ephemeral,3%20%2D%20Instagram%20Will%20Remove%20Likes

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