デジタル・インフルエンサーは、専門知識があるだけでなく「頑張れば誰でも手が届くような」ライフスタイルを提示し、オーディエンスと感覚を分かち合うことで、消費者との関連性を高めています。多くのブランドがインフルエンサーマーケティングに注目していますが、インフルエンサーと消費者どちらもの「透明性と信頼性」が懸念されています。
例えば、有名なSNSプラットフォームであるツイッター社の最新のポリシーは「スパム対策」です。ユニリーバのCMOは、「ツイッター社はインフルエンサーマーケティングスペースの透明性向上を推進している」と発表しており、インフルエンサーマーケティング詐欺対策が行われていることは明らかです。しかしブランドと消費者にとって、特定のインフルエンサーのフォロワー数が人為的に膨らまされていないかどうかは確認すべき問題です。
今回は、
・インフルエンサーマーケティング詐欺とは何か?
・インフルエンサーマーケティングを行う企業が留意すべき3つのこと
・不正なインフルエンサーを特定する方法
この3つについて紹介します。
目次
- インフルエンサーマーケティング詐欺とは?
- 企業が留意すべきこととは?
- 不正行為はどうやったら見抜けるのか?
- まとめ
インフルエンサーマーケティング詐欺とは?
インフルエンサーマーケティングは、マーケターと消費者の双方にとって価値が高まっています。実際、インフルエンサーの79%が来年はより多くブランドの投稿を作成する計画であり、インフルエンサーマーケティング広告費は2022年には50億ドルから100億ドルに達すると予測されています。
このため、偽のフォロワーやスパムボットなどの問題に対処するために利用可能な技術が多く生み出されています。インフルエンサーの真の信頼性を確保するためには、ブランドはインフルエンサー詐欺による影響をより考慮する必要あります。
まず、インフルエンサーマーケティング詐欺と戦うためには、それが何であるかを理解することが重要です。インフルエンサーマーケティングは依然としてブランドにとって非常に有効ですが、「偽のフォロワーと偽のエンゲージメントを利用してインフルエンサーのステータスを向上させる」という詐欺が増えています。
最も一般的な不正行為が2つがあります。
フォロワー詐欺
インフルエンサーがフォロワーをスパムアカウントやボットによって数を急激に増やし、さも本物のオーディエンスがいるかのように見せかけてブランドの注目を集める詐欺
エンゲージメント詐欺
インフルエンサーの投稿に対する「いいね」やコメントの大部分が偽のアカウントやボットによって投稿され、人為的にエンゲージメント率を上げる詐欺
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企業が留意すべきこととは?
インフルエンサーマーケティングを行っている企業が留意すべきことは次の3つです。
・詐欺が発生している時期を特定することに集中
・インフルエンサーの行動を抑制
・インフルエンサーマーケティングキャンペーンのパフォーマンスを一貫して把握する
上記のことを行って詐欺を防ぐ必要があります。
不正行為を見つけて防ぐことで、コストと時間を無駄にせずに済みます。インフルエンサー詐欺だと確実にわかる方法をはっきりと提示することはできませんが、長期的なパートナーシップになるインフルエンサーの選定にはシビアになるべきと言えます。
不正行為はどうやったら見抜けるのか?
厳しいインフルエンサー審査は効果的なキャンペーンを行う上で不可欠ですが、不正行為の識別は難しいものです。もちろんインフルエンサーがブランドに合っているかどうかを判断することは重要な事項ですが、インフルエンサーの全貌を知るには適切な技術が必要です。
インフルエンサーマーケティング事業者「Orapic」は独自のクリエイター・プラットフォームで不正行為に対処しています。同社によると、5,000人以上のフォロワーを持つ約4,000人のInstagramインフルエンサーを調査したところ、約10%がフォロワーやエンゲージメントを購入して不正行為を行っていました。
インフルエンサーのフォロワーを評価するには、
・フォロワーの非現実的な比率
・一定期間の異例のフォロワー増加
・非現実的なエンゲージメント増加
上記の属性について検討する必要があります。
これは専用のプラットフォームを利用することで、分析することが可能です。フォロワーの非現実的な比率については、データに基づいて比率を決定するベンチマークを使用して測定します。
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まとめ
インフルエンサーマーケティングキャンペーンの効果を最大限に発揮するためには、適切な手順と技術を確立することが重要です。フォロワー購入などで人為的に増やされたフォロワーや偽のエンゲージメントを得ているインフルエンサーと契約してしまうと、もちろん十分な効果は得られません。
いくらキャンペーンに適した分野の専門知識があっても、そういった不正行為を働いているインフルエンサーとは協力関係にならないことが賢明です。
不正行為に対処できる技術と、インフルエンサーのフォロワーを分析することにより、目標に最も適したインフルエンサーを選んでキャンペーンを実行することが可能になると考えられます。
参照:http://www.olapic.com/resources/avoid-fraud-influencer-marketing_article-s1cp/