地域密着型「ハイパーローカルインフルエンサー」とは?

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インフルエンサーにはフォロワーの数の違いによって様々な種類があります。最近注目を集めている「マイクロインフルエンサー」は、比較的フォロワーの数が少なく、ニッチな業界で強い影響力を持つインフルエンサーです。

一方、特定の「業界」ではなく、特定の「地域」で強い影響力を持つタイプのインフルエンサーもいます。彼らは「ローカルインフルエンサー」と呼ばれ、その中でも特に限定された地域で影響力を持つインフルエンサーは「ハイパーローカルインフルエンサー」と呼ばれています。

企業がハイパーローカルインフルエンサーとタイアップすると次のようなメリットがあります。

・地域が限定されたサービスの紹介ができる
・ピンポイントで新店舗のプロモーションができる
・オーディエンスがインフルエンサーをより身近に感じられる
・企業、インフルエンサー、オーディエンスの間に長期的な関係性が構築される

今回は、ハイパーローカルインフルエンサーについての説明と、オーストラリアのランジェリーブランド「Carys Martin」とハイパーローカルインフルエンサーのタイアップ事例を紹介します。

ローカルインフルエンサーについてはこちらの記事にまとめてありますので併せてご覧ください。

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目次

  1. ハイパーローカルインフルエンサーとは?
  2. ハイパーローカルインフルエンサーとタイアップするメリット
  3. 豪州ランジェリーブランド「Carys Martin」の事例
  4. 事例から学べること
  5. まとめ


  6. ハイパーローカルインフルエンサーとは?

    ハイパーローカルインフルエンサーは、ある地域を拠点に生活し、その地域の住民に対して影響力を持っています。有名インフルエンサーとは異なり、フォロワー数は1,000人未満の場合もありますが、地域密着型のハイパーローカルインフルエンサーはフォロワーと深い信頼関係で結ばれています。

    ハイパーローカスインフルエンサーが活躍するのは、ニューヨークやロサンゼルスといった大規模都市ではなく、地方都市や、田舎の小さな町が中心です。そのような場所では、市長や牧師、町で有名なレストランのシェフなどが「インフルエンサー」です。ハイパーローカルインフルエンサーは、特定の分野に関する専門知識を武器にするのではなく、地域のコミュニティーと強い結びつきを持ち、地域のことを良く知っているという理由で自然とインフルエンサーになるのです。

    ローカルインフルエンサーよりもさらに狭いエリアで影響力を持つハイパーローカルインフルエンサーは、地域密着型の企業や、特定のエリアで新規顧客を開拓したいと考えている企業から効果的なマーケティング手法として注目されています。



    ハイパーローカルインフルエンサーとタイアップするメリット

    企業がハイパーローカルインフルエンサーとタイアップすると次のようなメリットがあります。

    地域が限定されたサービスの紹介ができる

    有名インフルエンサーとタイアップすると幅広いオーディエンスにリーチできるというメリットがありますが、住民の数が10,000人程度の小さな町の住民に対してプロモーションを実施したい場合は、狭いエリアで強い影響力を持つハイパーローカルインフルエンサーとのタイアップの方が効果的です。

    オーディエンスの住む地域に特化した情報であればなおさら、インフルエンサーが発信する情報や、インフルエンサー自身にも興味を持ってもらいやすくなります。「地域限定 × 地元のインフルエンサー」という組み合わせが、企業のキャンペーンを強力に後押しします。

    ピンポイントで新店舗のプロモーションができる

    ハイパーローカルインフルエンサーは、地域のイベントなど限定されたエリアについての情報を発信することができますが、その効力が最も発揮されるのが新店舗のオープンに関する情報を発信する場合です。

    地元で展開するスーパーマーケットのチェーン店や、限定されたコンビニの店舗でのみ使用できるクーポンなど、特定の地域にしか関係のない情報を幅広いオーディエンスに発信しても売上にはあまり繋がりません。

    また、地方自治体の公共サービスや選挙についての情報も、その情報を必要としているのは地域住民だけです。ローカルインフルエンサーよりもさらに狭いエリアに密着したハイパーローカルインフルエンサーは、このような情報を発信するのに適しています。

    地域限定の情報は未だに地元の情報誌や掲示板などに頼っているケースが多いので、オンラインで地域の情報を得られることは住民にとってもメリットになります。

    オーディエンスがインフルエンサーをより身近に感じられる

    個人の Instagram アカウントの場合、自分がフォローしている相手は自分と同じくらい、フォロワーの日常生活に興味があります。個人の Instagram ユーザーがフォローしている相手は、近所の人や、自分を担当してくれる美容師、同じヨガのクラスにいる友達かもしれません。ハイパーローカルインフルエンサーはまさにその人たちと同じような存在で、一般の人が個人的なレベルで関わりを持つ相手です。

    ハイパーローカルインフルエンサーは、自分たちがインフルエンサーだと自覚しておらず、地域における自分の影響力も理解していない場合があります。だからこそ、地域限定のプロモーションでは、規模の大きいインフルエンサーとは全く違うレベルの信頼感をオーディエンスに与えることができます。

    インフルエンサーマーケティングは信頼関係がとても大切なマーケティング手法です。「同じ地域に住んでいる」という共通点がインフルエンサーとオーディエンスの距離をぐっと縮め、意見を聞いてもらいやすい状態になります。

    企業、インフルエンサー、オーディエンスの間に長期的な関係性が構築される

    ハイパーローカルインフルエンサーという考え方自体は比較的新しいものですが、そもそも「マーケティング」という考え方の最も古い形式の一つがハイパーローカルインフルエンサーと言えます。それは、彼らの立ち位置とオーディエンスとの関係性が、広告よりも口コミに近いものだからです。

    ハイパーローカルインフルエンサーとタイアップすると、インフルエンサーとオーディエンスのどちらにとってもより自然発生的で長く続く関係を築くことができます。また、企業は一度関係性を築いたインフルエンサーとその後再びキャンペーンでタイアップすることが容易になります。ハイパーローカルインフルエンサーマーケティングは、企業、インフルエンサー、オーディエンスが win-win-win の関係になる手法と言えます。

    このように、企業がハイパーローカルインフルエンサーとタイアップすると様々なメリットがあります。

    ハイパーローカルインフルエンサーは自分たちが暮らしている地域を愛し、地域の発展に貢献したいという思いから、地元に新しくオープンした店の情報などを発信しています。

    では、そんなハイパーローカルインフルエンサーはどのようにして見つければ良いのでしょうか。フォロワーの少ないインフルエンサーは自力で見つけるのが困難で、地域限定のハイパーインフルエンサーを見つけるとなるとなおさら難易度が上がります。一番確実な方法は、信頼のおけるインフルエンサーマーケティングプラットフォームにインフルエンサーの選定を依頼することです。



    豪州ランジェリーブランド「Carys Martin」の事例

    オーストラリアのランジェリーブランドである「Carys Martin」は、ハイパーローカルインフルエンサーとタイアップしてキャンペーンを実施しました。

    自身の名前をブランド名に用いている Carys Martin さんは、オーストラリアのブリスベンで Carys Martin のプロモーションに協力してくれるハイパーローカルインフルエンサーを探し出し、イベントや、インフルエンサーの自宅でランジェリーのフィッティングセッションを実施し、その様子を Instagram にアップしてもらいました。

    キャンペーンのゴール:

    ・地域のコミュニティーでブランドの認知度を向上させる
    ・地域のコミュニティーとの繋がりを構築する
    ・売上を増加させる

    キャンペーンの戦略:

    ファッション、美容、ライフスタイルなどの分野で活躍するローカルインフルエンサーとのタイアップにより、パーソナルフィッティングと Carys Martin さんのスタイリングセッションの利点を感じてもらう。

    キーとなるプラットフォーム:

    Instagram

    キャンペーンの内容:

    ・36名のインフルエンサーとタイアップ
    ・90件以上のコンテンツを制作

    キャンペーンの結果:

    ・ブリスベンとその周辺に住む212,980人のリーチに成功
    ・ソーシャルメディアの拡大
    ・グループでの予約拡大、ロイヤル顧客の確立、売上の拡大

    ブランドの認知度が拡大し、地元のファッション業界での立ち位置が確立されたことにより、新商品を紹介し、コラボレーションや新しいパートナーシップを提携するためのビジネスの機会を提供してくれるオフラインネットワークが構築されました。



    事例から学べること

    地域限定のネットワークを駆使したプロモーションでは、関係性を構築し、直接顔を合わせる繋がりは必要不可欠です。今回の事例では、Carys Martin さんによるランジェリーのフィッティングによってハイパーローカルインフルエンサーとの関係性を作り上げました。

    インフルエンサーマーケティングは、長期に渡るタイアップの方が効果が出やすいと言われています。Carys Martin さんは今回のキャンペーンで繋がりができたインフルエンサーとビジネス上での関係を続け、新商品のプロモーション、ブランドの露出の拡大、ネットワークの構築とリーダーシップを任せるなどのタイアップを定期的に行っています。

    Carys Martin さんが実施しているオーストラリアのランジェリーブランドのような「超地域密着型」のビジネスの場合、有名インフルエンサーよりも、地域で影響力があるインフルエンサーとタイアップし、ビジネスのターゲットとなる層にダイレクトにアプローチすることが大切です。



    まとめ

    今回は、ハイパーローカルインフルエンサーについての説明と、オーストラリアのランジェリーブランド「Carys Martin」とハイパーローカルインフルエンサーのタイアップ事例を紹介しました。

    限定されたエリアで強い影響力を持つハイパーローカルインフルエンサーとタイアップすると、企業に次のようなメリットがあります。

    ・地域が限定されたサービスの紹介ができる
    ・ピンポイントで新店舗のプロモーションができる
    ・オーディエンスがインフルエンサーをより身近に感じられる
    ・企業、インフルエンサー、オーディエンスの間に長期的な関係性が構築される

    今回紹介したランジェリーブランド「Carys Martin」の事例では、オフラインイベントやインフルエンサーの自宅を訪れてのフィッティングセッションなど、地域密着型だからこそできる施策がたくさん盛り込まれていました。

    そして、キャンペーンが終了した後も、企業、インフルエンサー、そしてオーディエンスの関係性が続きやすいのもハイパーローカルインフルエンサーとのタイアップの特徴です。

    今後は、地域限定のビジネスを行っている企業だけではなく、特定のエリアで新規顧客を開拓したいと考えている大手企業もハイパーローカルインフルエンサーとのタイアップに参入してくるでしょう。


    参考:https://blog.scrunch.com/australianlingerie-casestudy

    http://tweetchat.com/social-trends/how-to-increase-sales-with-influencer-marketing-on-instagram/

    http://www.mattr.co/use-hyperlocal-influencers/

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