インフルエンサーが新製品の製作に関わったEOSのリップクリーム戦略

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インフルエンサーマーケティングは、美容業界によるマーケティング戦略の中でもオーディエンスから共感を得るための中心的な戦略になっています。

多くの美容・コスメブランドがインスタグラムを中心にインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開しており、見た目が美しい美容業界のコンテンツは高いエンゲージメントをもたらす傾向があります。ビューティーインフルエンサーは、多くのブランドにおいてインフルエンサーマーケティングキャンペーンの基盤となり、マーケティングにおいて非常に重要な役割を担っています。

今回は、有名歌手のマイリー・サイラスさんやキム・カーダシアンさんとのタイアップ経験があるコスメブランド「EOS」による、マイクロ〜ナノインフルエンサーを活用したインフルエンサーマーケティングキャンペーン事例を紹介します。

 

目次

    1. インフルエンサーが新製品の製作に関わったEOSのリップクリーム戦略
    2. インフルエンサーマーケティングテーマ
    3. Aspyn Ovardさんはカスタマイズされたボックスをファンにプレゼント
    4. Adelaine Morinさんはクールな写真コンテンツでファンにアピール
    5. Adri ReynosoさんはEOSギフトでファンの注目を集めることに成功
    6. Julia Fodorさんがフルーティーフレーバーを提供
    7. EOSのインフルエンサーマーケティング結果
    8. まとめ

インフルエンサーが新製品の製作に関わったEOSのリップクリーム戦略

    1. https://www.instagram.com/p/BzJUBo0pvFM/

美容・コスメブランド「EOS」は、最新のインフルエンサーマーケティングキャンペーンでリップクリーム製品ラインを宣伝するため、「フレーバーラボ」というリップクリームラインに6つの新製品を追加しました。合計35人のタイアップインフルエンサーのうち、19人のインフルエンサーがフレーバーラボの製品開発に関与することで、より話題性あふれるインフルエンサーマーケティングキャンペーンが展開されました。

EOSが今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンで特に注意したポイントを確認しましょう。

新製品の製作に関わった19人のインフルエンサーは全員、EOSが信頼している長期的なインフルエンサーパートナーでしたが、彼女たちは新製品のパッケージを一切コンテンツに組み込んでいませんでした。これは「オーディエンスが美容ブランドやインフルエンサーの透明性を確かめようとしている」という昨今の傾向を意識して、インフルエンサーと製品がセットで写ったコンテンツの作成を制限する戦略をEOSが採用した結果です。

おすすめ記事:「透明性」が求められる美容業界とインフルエンサーマーケティングへの影響【前編】

    1. https://lmnd.jp/blog/beautyindustry_transparency1

ゴール
・EOSの6種類の新しいリップクリーム「フレーバーラボ」の認知度を高める
・さまざまな層のインフルエンサーとタイアップして、幅広いオーディエンス層のエンゲージメントを獲得

アプローチ
ソーシャルメディア:インスタグラム
インフルエンサージャンル:美容とライフスタイルのインフルエンサー
合計35人のインフルエンサーとタイアップ:15人のマイクロインフルエンサー、6人のメガインフルエンサー、5人のミッドティアインフルエンサー、5人のマクロインフルエンサー、4人のナノインフルエンサー

インフルエンサーマーケティングテーマ

インフルエンサー間でのハッシュタグの使用はキャンペーン全体で統一されており、#EOSgiftと#EOSflavorlabsが最も多く使用されていました。その他に、#EOSproducts、#EOSflavorlabs、#EOSgift、#EOSgiftedというハッシュタグも含まれています。

各インフルエンサーは6月に、新製品ラインの立ち上げを発表する投稿をシェアしました。インスタグラム投稿のキャプションの長さはさまざまでしたが、ほとんどのインフルエンサーがブランドメッセージを切り取ってコピーするのではなく、独自のコメントを丁寧に書いています。

キャプションの内容は以下の通りです。
・プレゼントとして新製品を贈った人
・開封動画を撮影した人
・ギフトプロモーションを行った人
・標準的なプロモーションを行った人

上記のようにコンテンツのキャプションはインフルエンサーによって多種多様でしたが、すべての投稿に@EOSproductsと#EOSFlavorLabのタグが付けられていました。

おすすめ記事:インフルエンサーマーケティングの種類とは?

    1. https://lmnd.jp/blog/marketingpattern

Aspyn Ovardさんはカスタマイズされたボックスをファンにプレゼント

    1. https://www.instagram.com/p/By0fZgdgve6/

Aspyn Ovardさんは、インスタグラムに220万人のフォロワー、YouTubeには340万人の登録者が存在し、EOSのタイアップインフルエンサーの中で2番目に有名なインフルエンサーです。

Ovardさんは、EOSのインフルエンサーマーケティングで2つのコンテンツを投稿しました。1つは、他のインフルエンサーと同じ標準的なPR投稿で、もう1つはOvardさんのファンの一人に「フレーバーラボ」の新製品を含む様々なEOSグッズがカスタマイズされたギフトボックスをプレゼントするという企画の投稿でした。

プレゼント企画の投稿は、今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンの中で最高のパフォーマンスを記録しました。

・16万2,869件のいいね!
・5,016件のコメント
・投稿の平均エンゲージメント率は8.39%

この投稿とOvardさんの他の投稿のいいね率を比較すると、プレゼント投稿はいいねが4%増加、コメントは1,267%も増加しています。プレゼント企画に対するオーディエンスの反応の良さが分かる一例となりました。

Adelaine Morinさんはクールな写真コンテンツでファンにアピール

    1. https://www.instagram.com/p/BzOQPo1JuGR/

Adelaine Morinさんは、EOSリップクリームマーケティングキャンペーンでタイアップした6人のメガインフルエンサーのうちの1人ですが、新製品ラインの開発プロセスに関与した19人のインフルエンサーの1人ではありませんでした。

Morinさんの投稿では、EOSのリップクリームを使用して、車の窓から軽快にポーズをとっています。

Morinさんの投稿は、以下のような素晴らしいエンゲージメントを獲得しました。
・8万3,999件のいいね
・8,995件のコメント
・7.75%のエンゲージメント率

プレゼント企画のように、コメントしたフォロワーにインセンティブがあるわけではないにも関わらず、コメント数が今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンの中で最高件数だったことは注目に値します。Morinさんがファン層から高いロイヤリティを集めているインフルエンサーであることがわかります。

Adri ReynosoさんはEOSギフトでファンの注目を集めることに成功

    1. https://www.instagram.com/p/By5jUDwgE_V/

Adri Reynosoさんは、今回のインフルエンサーマーケティングでEOSがタイアップした中でもフォロワー数が約2,000人と、最小規模のナノインフルエンサーです。Reynosoさんの投稿は他のタイアップインフルエンサーたちに比べて独創的なもので、EOSリップクリームの新フレーバーである「ラベンダーラテ」の隣に手描きのラベンダーラテのイラストが掲載されています。

Reynosoさんの投稿は、今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンの平均エンゲージメント率を3.3%も上回っており、次のような成果を獲得しています。
・71件のいいね!
・22件のコメント
・エンゲージメント率は4.29%

投稿には#EOSgiftと#EOSproductsのタグが含まれていますが、必須の#adまたは#sponsoredタグは含まれていませんでした。アメリカでは、スポンサードコンテンツには広告だと分かるように#adや#sponsoredなどのハッシュタグを付けなければならないというルールがあり、これは指摘すべきコンテンツと言えます。マーケティング担当者は、キャンペーンで問題が発生しないように予防策を講じる必要があります。

Julia Fodorさんがフルーティーフレーバーを提供

    1. https://www.instagram.com/p/Bzya-2ACSmq/

5万1,000人のフォロワーを持つJulia Fodorさんは、新興のミッドティアインフルエンサーです。Fodorさんの投稿では、フルーツを添えた皿の上にリップバームの3つのフレーバーを置くなど、さまざまな設定で製品をプロモーションすることで構成されていました。

Fodorさんの投稿はクリエイティビティ溢れるコンテンツだったにも関わらず、エンゲージメント率が低い結果となりました。
・541件のいいね!
・16件のコメント
・エンゲージメント率は1.09%

Fodorさんの投稿のエンゲージメント率が振るわなかった原因の一つに、スポンサーシップタグが少なかったことが挙げられます。インフルエンサーマーケティングキャンペーン固有のハッシュタグを付けることによって、キャンペーンに興味を持ったオーディエンスに投稿を見つけてもらいやすくなりますので、投稿に追加してもらうようインフルエンサーに伝えることをおすすめします。

おすすめ記事:インフルエンサースポンサーシップの開示が企業にもたらすメリットとは?

https://lmnd.jp/blog/sponsorship_disclosure

EOSのインフルエンサーマーケティング結果

ソーシャルリーチ
ターゲットになったインスタグラムフォロワー:1,531万2,216人

合計エンゲージメント
いいね:75万7,618件
コメント:1万7,833件
全体の平均エンゲージメント率:3.30%

ミッドティアおよびマクロインフルエンサーの平均エンゲージメント率である2.4%よりも、ナノインフルエンサーとマイクロインフルエンサーのパフォーマンスが3.2%も優れていました。メガインフルエンサーのパフォーマンスは、6つの投稿のうち3つがキャンペーンエンゲージメント率の平均を上回っている、という結果となりました。

まとめ

今回は、EOSによるインフルエンサーマーケティング事例について詳しく紹介しました。

リップクリームの新製品をプロモーションするインフルエンサーマーケティングは、さまざまなインフルエンサー層を活用することによって成功しました。EOSは以前、超有名インフルエンサーとのパートナーシップに頼りすぎて失敗した経験があったため、今回のようにマイクロインフルエンサーやナノインフルエンサーも起用したインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開したと考えられます。

また、EOSは適切なインフルエンサーとブランドを長期的に関連付けることの重要性を認識しており、今回タイアップしたインフルエンサーの多くが、長年の信頼関係があるパートナーだったことがインフルエンサーマーケティングキャンペーンの成功に繋がりました。

 

 

参考:https://mediakix.com/blog/eos-lip-balm-influencer-marketing-case-study-instagram/
https://digiday.com/marketing/anatomy-brand-crisis-eos-went-hot-not/

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