フェデックスのインフルエンサーマーケティング事例

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フェデックス・エクスプレスは、世界最大規模の総合航空貨物輸送会社で、ホリデーシーズンなどの繁忙期に合わせてインスタグラムを活用したインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しています。

キャンペーンの対象はB2Cの顧客に留まらず、中小企業を対象としたB2B戦略にもインフルエンサーマーケティングを上手に取り入れてターゲット層にアプローチしています。

今回は、そんなフェデックスのインフルエンサーマーケティング事例を紹介します。

目次

  1. ホリデーシーズンのインフルエンサーマーケティング事例
  2. 中小企業オーナーを対象としたB2Bインフルエンサーマーケティング事例
  3. UGCを活用したインスタグラムのキャンペーン事例
  4. まとめ


  5. ホリデーシーズンのインフルエンサーマーケティング事例

    フェデックスが実施したホリデーシーズンのインフルエンサーマーケティングキャンペーンには、あるテーマがありました。それは、インスタグラムで活躍するライフスタイルインフルエンサーが、「休暇を共に過ごすことができなかった大切な人に向けてプレゼントを発送したり、受け取ったりする」というものです。

    インフルエンサーマーケティングキャンペーンでは、共通のハッシュタグ #howtheholidaysarriveが使用され、インスタグラムにはキャンペーンハッシュタグが付いた複数のスポンサードコンテンツが投稿されました。

    ライフスタイルインフルエンサーのVictoria Smithさん(@sfgirlbybay)は、スポンサードコンテンツのキャプションで、「このホリデーシーズンは本当に地元のサンフランシスコが恋しいです。だから、フェデックスが地元で作られたグッズが詰まったギフトボックスを送ってくれてとても嬉しかったです。」と述べました。

    家族や友人にギフトを送り合うホリデーシーズンには、多くの人々がライフスタイルインフルエンサーのコンテンツからギフトのヒントを得ます。フェデックスがタイアップしたインフルエンサーのスポンサードコンテンツは、「広告」と「ストーリーテリング」のバランスが取れた好例となりました。

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    中小企業オーナーを対象としたB2Bインフルエンサーマーケティング事例

    フェデックスは、中小企業のオーナー間でのブランド認知度とエンゲージメント向上、そして、ブランドと企業の関連性を高める目的でインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。

    「12 Days of FedEx」と名づけられたキャンペーンでは、中小企業のオーナー、ブロガー、デザイナー、冒険家などのインフルエンサーがフェデックスとタイアップし、カスタマーサポートからオンラインサービスまで、フェデックスを活用して日常生活をより簡単でより良いものにするための方法を紹介しました。

    タイアップしたインフルエンサーは、クライアントに発送するパッケージを持っている中小企業のオーナー、ホリデーショッピングをしているブロガー、家に帰って愛する人に贈り物を送る最も簡単な方法を見つけなければならなかった旅行者、グッズの到着を待っているホリデーパーティーの主催者など、フェデックスのような「気軽に使えて素早く荷物が届く貨物サービス」を必要としている人々でした。インフルエンサーは、フェデックスを利用した実体験を写真に収めてコンテンツ化しました。

    インフルエンサーは、「ホリデーシーズンであってもフェデックスを利用すれば素早く相手に荷物を届けることができるのでストレスがない」という点を強調しました。また、さまざまな業界で活躍しているインフルエンサーのコンテンツは、ビジネスのヒントやコツについてのリソースとしても活用することができます。

    今回のキャンペーンでは、ターゲットとなった中小企業オーナーにアプローチするために、中小企業オーナーや個人事業主であるインフルエンサーとのタイアップが行われました。ターゲット層と同じ立場のインフルエンサーとタイアップすることによって、より消費者目線で信憑性のあるインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開することができます。

    フェデックスの事例は、「コンテンツでオーディエンスの悩みを解決する」というコンテンツマーケティングの根本的なコンセプトに沿って成功した好例と言えるでしょう。

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    UGCを活用したインスタグラムのキャンペーン事例

    フェデックスは以前、インスタグラムアカウントを立ち上げ、コンテンツを戦略なしでプロモーションに活用して失敗した経験があります。その後、フェデックスは新たな戦略を基にインスタグラムを再開しました。

    新しいインスタグラム戦略では、フェデックスを「本物のトーンと声」で紹介し、意図を持って楽しく、そして、プラットフォームに忠実であることに焦点を当てました。そのことが、より多くのフォロワーを獲得し、ブランドへのエンゲージメントを高め、オーディエンスとのより深い双方向の関係を育むのに役立つと考えたからです。

    トップブランドのインスタグラムアカウントを調査する中で、インスタグラムで効果的にプロモーションを実施するためには、コンテンツに強力で本物の存在感がなければならないことを学びました。そして、フェデックスはプロモーション向けの「広告スタイル」の写真を辞めました。広告スタイルの写真はプラットフォームの性質に忠実ではなく、本物ではないことが分かったからです。

    UGCの活用を開始

    フェデックスは、インスタグラムでオーディエンスからの信頼を得るためには、インスタグラムで自らがブランドについて語るのではなく、「代わりにフォロワーに語ってもらう」ということの必要性に気づきました。

    そこで開始されたのが、一般ユーザーが作成したコンテンツである「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」を活用したプロモーション戦略です。ブラジルからオーストラリアに至るまで、世界中からUGCの調達を開始し、フォロワーが日常生活の中でフェデックスを見つけたときに写真を共有して欲しいと呼び掛けました。

    フェデックスは週に約1,000枚ものUGC画像を調査し、最も印象的でブランドとの関連性の高い画像をいくつか選んで共有しました。

    UGC戦略を進める中で、特にリアルタイムのUGCは非常に魅力的であることが分かりました。例えば、吹雪がニューヨークを襲った際に、雪で満たされたタイムズスクエアを走るフェデックスのトラックを撮影した画像は、これまでで最もパフォーマンスの高いコンテンツの一つになっています。

    インフルエンサーを巻き込んだUGC戦略

    フェデックスのUGC戦略は、一般ユーザーだけではなく、インフルエンサーも巻き込んだ戦略に成長していきます。

    人気ファッションインフルエンサーがストリートスタイルの撮影のためにフェデックスのトラックの前でポーズを取っていたことが分かると、フェデックスはインフルエンサーと連絡を取り、画像を使用する許可を取りました。

    さらに、フェデックスがハロウィーン用に子供向けの宅配便コスチュームをリリースした際にもインフルエンサーとの繋がりが生まれました。こちらのコンテンツは、フェデックスの公式インスタグラムに投稿されたものです。写真を撮影したインフルエンサーの子供たちの写真が公開され、インフルエンサーのアカウントがメンションされています。

    UGC戦略を開始してから最初の9か月でフェデックスのインスタグラムのフォロワーは4倍になり、UGC戦略を通じてオーディエンスとの繋がりを作り出し、ロイヤルティを構築することに成功しました。

    フェデックスのUGC戦略から学べること

    今回紹介したフェデックスのUGC戦略は、報酬を支払ってブランドや商品をプロモーションしてもらう通常のインフルエンサーマーケティングとは異なりますが、インフルエンサーが作成したコンテンツとはまた違ったUGCの効果がよく分かる事例です。

    UGCを通じてブランドにマッチするインフルエンサーが見つかったら、タイアップ契約を結んでインフルエンサーマーケティングキャンペーンに繋げることもできます。

    UGCはオーディエンスが自発的に作成するものなので、基本的には無料であるという点も大きなポイントです。しかし、UGCにはネガティブな口コミやレビューなども含まれるため、ブランドにとって良い影響を与えるUGCを継続的に調達するのは難しいのが現状です。

    そこでおすすめしたいのが、インフルエンサーマーケティングとUGC戦略を掛け合わせて、インフルエンサーを通じて質の高いUGCを調達する方法です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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    まとめ

    今回は、フェデックスのインフルエンサーマーケティング事例を紹介しました。

    インフルエンサーマーケティングといえば、ファッションやコスメなどの「インスタ映え」するブランドのプロモーションが主流と思われがちですが、フェデックスのような貨物輸送会社や、家電メーカーのLGなど、さまざまな業界のブランドがインフルエンサーマーケティングに参入しています。

    フェデックスは、「ホリデーシーズンに荷物を素早く届けたい」「ビジネスを円滑に進めたい」といったユーザーの悩みに焦点を当てたインフルエンサーマーケティングキャンペーンを通じて、フェデックスを活用するメリットを分かりやすく伝えています。

    日頃からフォロワーと信頼関係を築いているインフルエンサーを通じてブランドのメッセージを発信することによってメッセージが「本物」と受け取られ、効果的なキャンペーン展開が期待できます。

    参考:https://www.ifluenz.com/blog/2016/04/11/three-times-when-brands-got-their-instagram-influencer-marketing-campaign-right/
    https://www.hartandhighland.com/gmc-hellosociety-case-study
    https://shortyawards.com/9th/test123

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