現代人の生活インフラともいえる「LINE」を運営する、LINE株式会社。最近は、コミュニケーションアプリの枠を越えて「LINE Pay」「Clova」などの新事業に挑戦し続け、今回はそのうちのひとつである「LINEデリマ」のプロモーションとしてインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。
「LINEデリマ」は、出前や宅配をLINEで注文できるアプリで、今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンによって、売上・新規流入を増加させることに成功しました。さらに、LINEデリマが強みとする若年女性のさらなる取り込みにも結びついたといいます。
今回は、LINE株式会社 × インフルエンサーマーケティングプラットフォーム「LMND(レモネード)」による事例を紹介します。
目次
- マスメディアがあまり響かない20代の女性
- 細やかなサポートとスピード感が両立する「LMND」
- 同じ半額セールでも前年比で月間売上が飛躍的に向上
- 今後は加盟店も参加したプロモーションも視野に
- まとめ
マスメディアがあまり響かない20代の女性
LINE株式会社は、コミュニケーションアプリ「LINE」を運営している会社です。国内月間アクティブユーザー数は2018年12月時点で7,900万人、海外では主に台湾、タイ、インドネシアで利用されており、4カ国での月間アクティブユーザー数は1億6,400万人にも上ります。
「LINEデリマ」は「出前館」との協業モデルとして、2017年7月にリリースされました。
出前・宅配をLINE上で簡単に注文できるサービスで、ピザから寿司まで全国約14,000店舗以上が掲載されています。そして、LINEポイント還元などのキャンペーンも充実しています。
利用ユーザーの特徴としては20代が最も多く、男女比では女性が全体の7割を占めます。代引き、カードなどが主な決済手段ですが、直近では「LINE Pay」での決済も非常に増えています。
一般的にフードデリバリーの市場は40代の男性がコアユーザーですが、「LINEデリマ」は20代女性がコアユーザーです。この層はテレビなどのマスメディアがあまり響かないため、アプローチの難易度が高いと言われています。
すでにコアユーザーとなっている20代女性はツイッターやインスタグラム、YouTubeの接触時間が非常に長いことから、インフルエンサーマーケティングキャンペーンがマッチするのではないかと推測し、「伸ばせるところはさらに伸ばそう」と考えたそうです。
細やかなサポートとスピード感が両立する「LMND」
これまで、LINE株式会社が行ってきたキャンペーン施策は、販促系のクーポンなど短期間でコストを回収するような「売り系」の広告がメインで、ブランディングや認知を広げることに関しては手付かずでした。
「LINEデリマ」がリリースから1年を超え、「LINE Pay」との連携によって相乗効果が生まれたこともあり、「LINEデリマ」「LINE Pay」双方で新規の利用ユーザーが拡大傾向にあります。
このタイミングで、そもそものサービス認知をさらに高めたいという考えに加えて、出前で実際に届く商品の写真活用や利用シーンの提案などを検討していたタイミングで、インフルエンサーマーケティングプラットフォーム「LMND(レモネード)」を活用したキャンペーンを実施することになりました。
今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンは、半額セールのタイミングに合わせて実施されました。LINE株式会社の担当者は、キャンペーンについて次のように話しました。
「ソーシャル系のキャンペーンを行うと、どのインフルエンサーさんにお願いするかといった選定の時間が結構かかるのですが、御社のツールはジャンルごとにカテゴライズされており、管理画面からインフルエンサーさんの過去の投稿などが見れるので非常に使いやすかったです。
また、スピード感も印象的でした。今回はすでにセールの実施日程が決まっていた中での取り組みで、1月後半に相談させていただきましたが、2月中旬のセール実施前までにキャンペーンが開始できたというのはありがたかったです。依頼後も管理画面上でやりとりが完結できたので、コミュニケーションコストの面からも効率的に進行できたという印象です。」
また、今回のキャンペーンでインフルエンサーが投稿したコンテンツについて、担当者は、「自然な投稿になっていて、PRにより過ぎない投稿が多いように感じました。」と感想を述べました。
インフルエンサーは、どのようなコンテンツがフォロワーに好まれるかを良く知っています。そのため、有料の素材のように非常に高いクオリティを保ちながら、フォロワーに自然と受け入れられる、親しみやすいコンテンツを作ることができます。
同じ半額セールでも前年比で月間売上が飛躍的に向上
キャンペーン実施後、「LINEデリマ」のLINE公式アカウントとLINEプラットフォームなどのチャネル以外の外部からの自然流入が急増し、キャンペーン開始当初に「より伸ばしていきたい」と考えていた若い世代の流入も伸長するという結果になりました。
特に育児、子育てなどのカテゴリで反響が大きく、子供や複数人が写っている楽しい印象の写真などで特に「いいね!」数が多かったという傾向がありました。この気づきは、今後のサービス内での企画やクリエイティブを検討する際に貴重な資料となります。
また、半額セールを実施した2019年2月は、前年比で売上・注文件数・新規の登録数ともに飛躍的に伸長しました。全体の伸び率と比較しても、主要チャネル以外からの自然流入の伸び率が顕著であることから、一定の効果が現れたと考えられます。
これまで、外部広告はリスティングを中心に出稿していましたが、そこはどちらかというと新規購買促進が目的でした。担当者によると、それらの広告流入と比較しても、今回の半額セールでは前回のセール期間に比べてセッション数、新規セッションも大幅に上昇し、特に自然流入の新規ユーザーが増えた印象を持っているといいます。
今後は加盟店も参加したプロモーションも視野に
今後の展開について、LINE株式会社の担当者は次のように話しました。
「グルメ領域でいうと、出前のネット化が進んでおらず『若年層にどうリーチするか』という課題をお持ちの加盟店様は結構多いんです。そのせいか、今回のキャンペーンに関して特に告知はしていなかったのですが、加盟店様から「我々の商品が出て嬉しい」というお声も頂きました。LINEデリマとして、今後はそこを担っていきたいと思っています。そういった点でも、今回は非常にいい取り組みでした。もしかしたら加盟店様とタイアップしてみてもいいかもしれないですね。」
BtoB目線で見ると、加盟店はLINEデリマのことを「20代を中心とした若年女性がとれるメディア」として捉えているといいます。大規模集客が見込めるチャネル自体は他にたくさんありますが、そういった特徴によってクライアントからも注目されていることは、LINE株式会社にとって大きな意味を持ちます。
加盟店の単独キャンペーンをLINEデリマで実施する際も、LMNDを活用することによって、さらに若年層の新規購入客の獲得や加盟店のブランディングなどの効果が期待できます。
まとめ
今回は、LINE株式会社 × インフルエンサーマーケティングプラットフォーム「LMND(レモネード)」による事例を紹介しました。
インフルエンサーマーケティングは、従来のメディアでは獲得が難しくなりつつある若年層への有効なアプローチ方法として注目を集めています。しかし、インフルエンサーの選定から契約、キャンペーンの企画、実施、効果測定といった一連のマーケティング施策をゼロから組み立てることは、企業にとって大きな負担となります。
インフルエンサーマーケティングプラットフォーム「LMND」では、煩雑なインフルエンサーマーケティングキャンペーンの手続きをプラットフォーム上で一元化できるため、これからインフルエンサーマーケティングに取り組んでみたいと思っている方には特におすすめです。
少しでもLMNDが気になったら、まずはお気軽にお問い合わせください。