旅行業界のインフルエンサーマーケティング事例【バッグブランドAway】

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旅行バッグの直販ブランド「Away」は、2015年に誕生したばかりの新しいブランドです。サムソナイトなどの大手ブランドが台頭する中、Awayはすでに30万個以上のスーツケースを売り上げるなど、急成長しています。

Awayが飛躍した理由の一つに、インフルエンサーマーケティングに取り組んでソーシャルメディア上にファンを増やしたことが挙げられます。Awayのインスタグラムアカウントは2年連続で「インスタグラムで注目のアカウント」に選ばれ、現在では50万人を超えるフォロワーが存在します。

今回は、旅行バッグブランドAwayのインスタグラム活用術とインフルエンサーマーケティング事例を紹介します。

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目次

    1. なぜ知名度ゼロのAwayが成功できたのか?
    2. Awayのインフルエンサーマーケティング事例
    3. Awayの事例から学べること
    4. まとめ

なぜ知名度ゼロのAwayが成功できたのか?

Awayは早くからソーシャルメディア上でのマーケティングに取り組み、米国の広告業界誌「Adweek社」の「2017年に独創的なマーケティングで飛躍したブランド5選」に選出されるなど、大きな成功を収めてきました。

その他にも、コンテンツマーケティングプラットフォームを提供する米国の企業「NewsCred社」による「2018年のコンテンツマーケティング賞」の上位50社、米国のビジネスマガジン「Fast Company」による「世界で最もイノベーティブな会社」の2018年版にも選出されるなど、Awayのマーケティング手法は高く評価されています。

Awayは、「良いブランドは人々のemotion(感情)を動かす」という考え方をベースに、人々を「旅行に行きたい」という気持ちにさせるためのクリエイティブな方法を確立してきました。

インスタグラムを活用して知名度アップ

Awayの共同創立者兼チーフブランドオフィサーのJen Rubioさんは、早い段階からインスタグラムでのプロモーションに着目し、ブランド認知を確立するための重要な手段と位置づけてきました。

Rubioさんは自らインスタグラムのアカウントを開設し、旅行バッグブランドAwayに関する情報を、ユニークな視点でコンテンツ化して発信しました。

それ以来、インスタグラムによってAwayを初めて知る顧客が増え、ブランドの発展に大きく貢献しました。Awayは創立から2年の間にインスタグラムでブランド認知度を拡大し、Awayブランドの文化をオーディエンスに伝えてコミュニケーションを取り、数十万人のフォロワーを持つようになりました。

今では、インスタグラムを次のような目的で活用しています。

・新商品のプロモーション
・見込み客の獲得
・既存顧客との関係強化
・顧客からの旅行体験の共有
・顧客の商品知識を深める
・商品についてのフィードバックを得る

インスタグラムをコミュニティ形成にも活用

インスタグラムは、Awayにとってコミュニティ形成のための重要なツールでもあります。インスタグラムを通じてAwayの旅行バッグの使い方を顧客に伝え、リアルタイムのフィードバッグを受けるというサイクルで、改善を重ねてきました。

顧客のニーズをしっかりと掴み、それに応えていくことによってブランドロイヤリティが形成され、コミュニティが出来上がっていったのです。

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インフルエンサーマーケティング戦略

Awayはインスタグラムでのインフルエンサーマーケティングにも積極的に取り組んできました。Awayとタイアップしたインフルエンサー達は、Awayのインスタグラムアカウントを「テイクオーバー」してブランドを盛り上げてきました。

テイクオーバーとは、「引き継ぐ」「乗っ取る」という意味で、ブランドのインスタグラムアカウントをインフルエンサーが使い、新しいテイストのコンテンツを投稿してもらうことを指します。

新商品のリリースの際にはインフルエンサーに商品サンプルが貸し出され、テイクオーバー戦略を欠かさず実施しています。インフルエンサーを通じて新商品を発表することによって、より多くのオーディエンスに興味を持ってもらうことができます。

ユーザー生成コンテンツをフル活用

ユーザーが作ったコンテンツである「ユーザー生成コンテンツ = UGC」も、Awayがブランドのコミュニティを形成する上で重要な役割を果たしました。

Awayのインスタグラムアカウントには、インフルエンサーのコンテンツと共に、世界中のオーディエンスから投稿されたAwayブランドの旅行バッグの写真が並び、共通の#travelawayというハッシュタグが付けられています。UGCは、Awayのフォロワーがわずか数百人だった創業当初から活用されてきました。

また、Awayの商品パッケージの内側には#travelawayのハッシュタグが記載されています。Awayがソーシャルメディア上でのマーケティング戦略を重視していることは、このような情報拡散を狙ったパッケージ戦略からも見て取れます。

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https://lmnd.jp/blog/ugcandigc

Awayのインフルエンサーマーケティング事例

Awayのファン層にはモデルなどの有名人も含まれ、2017年の夏コレクションでは、米国の女優であるRashida Jonesさんとコラボした限定商品を発表しました。また、パリで開催されるファッションウィークの期間中、既存のホテルを「テイクオーバー」してAwayブランドのポップアップホテルを立ち上げるなど、ユニークな施策を行ってきました。

有名人をブランドアンバサダーとして活用する一方、Awayは、比較的フォロワー規模の小さいトラベルインフルエンサーやライフスタイルインフルエンサーとタイアップするマイクロインフルエンサーマーケティングも積極的に実施しています。

ここでは、「Away」のブランド名と、「The Weekender」と呼ばれる旅行バッグラインの商品認知度向上を目的としたAwayのインフルエンサーマーケティング事例を紹介します。

インフルエンサーマーケティングの戦略

プラットフォーム:

インスタグラム

インフルエンサー:

女性を中心とした中規模~小規模のトラベル・ライフ・ファッションインフルエンサー

インフルエンサーの一例:

Phil Cohen (@thepacman82) – 74万7,000フォロワー Anna (@paris.with.me) – 10万9,000フォロワー Onyi Moss (@mossonyi) – 8万フォロワー Brook & Peony (@brookandpeony) – 3万8,500フォロワー Bayley Junes (@bayleyjunes) – 1万7,100フォロワー

コンテンツの特徴

・屋外、ホテルの部屋、駅など様々な場所で撮影された写真が使われた

・商品を中心に撮影された写真もあれば、日常風景の中に商品がさりげなく映りこんでいるコンテンツもあった

・投稿されたコンテンツのうち20件は一枚の写真コンテンツ、1件は動画を含む複数の写真コンテンツだった

インフルエンサーマーケティングの結果

ターゲットオーディエンス数:169万1,100人 「いいね!」の数:5万8,089件 コメント数:1,090件 平均エンゲージメント率:5.22%

(評価対象となった13件のコンテンツの合計)

Phil Cohenさんのコンテンツ

アートディレクターのPhil Cohenさんは、ソーシャルメディアなどで優秀なコンテンツを発信する人々に贈られる「Shorty Awards」の2017年の候補者に選ばれたインフルエンサーで、インスタグラムに74万7,000人のフォロワーを持っています。Cohenさんは今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンに参加した2名の男性インフルエンサーのうちの一人で、最も多いフォロワーを持っているインフルエンサーでした。

Cohenさんは、AwayブランドのThe Weekenderバッグを、美しく整えられた洋服と共に写真に収めました。キャプションではThe Weekenderバッグの隠れた機能について触れ、プロフィール欄からさらに詳しい情報を見られることを伝えました。

コンテンツは1万1,354件の「いいね!」と98件のコメントを獲得し、エンゲージメント率は1.53%でした。 Cohenさんは、今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンに参加したインフルエンサーの中で最も多い「いいね!」を獲得しましたが、エンゲージメント率は最も低いという結果になりました。

フォロワー数が多いインフルエンサーは、多くの「いいね!」やコメントを獲得できますが、「いいね!」やコメントの数をフォロワー数で割ったエンゲージメント率は低くなる傾向があります。

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Hegia de Boerさんのコンテンツ

オランダのインフルエンサーであるHegia de Boerさんは、インスタグラムに9万6,700人のフォロワーが存在し、洗練されたクラシックなファッションコンテンツを得意としているインフルエンサーです。

Hegiaさんは#TravelAwayのハッシュタグを付けて、2件のThe Weekenderバッグを収めた写真コンテンツと1件の動画コンテンツを、インフルエンサーマーケティングコンテンツとして投稿しました。Hegiaさんの世界観に自然とマッチしたAwayの旅行バッグの写真は、まるで旅行のワンシーンを切り取ったような仕上がりになっています。

Hegiaさんのコンテンツは10,585件の「いいね!」と、今回のAwayによるインフルエンサーマーケティングキャンペーンで最大の261件のコメントを獲得しました。エンゲージメント率も参加したインフルエンサーの中で最高の11.22%という結果になりました。

先ほど紹介したPhil Cohenさんのフォロワー数は74万7,000人で、コメント数は98件でした。一方、Hegia de Boerさんのフォロワー数は9万6,700人と七分の一程度ですが、HegiaさんはCohenさんの倍以上になる261件のコメントを獲得しています。

インフルエンサーマーケティングにおいては、フォロワー数よりも、フォロワーと強い結びつきのあるインフルエンサーとタイアップすることの方が大切だということが分かる一例です。

Fatima Abdallahさんのコンテンツ

ニューヨークを拠点に活動するFatima Abdallahさんは、ファッション・ライフスタイルインフルエンサーで、インスタグラムに11万1,000人のフォロワーを持っています。Abdallahさんはインスタグラムを通じてオーディエンスに社会問題について投げかけ、シリアの難民を救うための基金のリンクをプロフィール欄に貼り付けています。

Fatimaさんのインフルエンサーマーケティングコンテンツは電車の駅で撮影されたもので、他のインフルエンサーが投稿した洗練された印象の写真とは対照的に、自然体の一枚になっています。また、コンテンツのキャプションでは商品の特徴ではなく、AwayブランドのThe Weekenderバッグが「どのような旅行にも適している」と説明しました。

コンテンツは3,161件の「いいね!」と41件のコメントを獲得し、エンゲージメント率は2.88%という結果になりました。

Bayley Junesさんのコンテンツ

Bayley Junesさんは、ライフスタイルフォトグラファー兼ビデオグラファーとして米国北西部を拠点に活動しているマイクロインフルエンサーです。Junesさんのインスタグラムフォロワー数は今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンで最も少ない1万7,100人です。

Junesさんは、愛車であるVolkswagen Westfaliaの荷台にJunesさんのパートナーが腰かけているコンテンツを投稿し、その傍らにはThe Weekenderバッグが置かれています。Junesさんは、「旅行中はいつも荷物がぐちゃぐちゃになってしまいますが、Awayの旅行バッグのおかげで荷物をシンプルに管理することができました。」とキャプションで述べました。

Junesさんのフォロワー数は1万7,100人ですが、今回のインフルエンサーマーケティングキャンペーンでは1,228件の「いいね!」と27件のコメントを獲得し、エンゲージメント率は平均よりも高い7.34%を記録しました。

他のインフルエンサーと同様、JunesさんはThe Weekenderバッグの商品的特徴ではなく、The Weekenderバッグと共に旅行をする「体験」にフォーカスしたコンテンツを作成しました。

Awayの事例から学べること

Awayのインフルエンサーマーケティングコンテンツが平均5.22%という高いエンゲージメント率を達成できたのには、次のような理由があると考えられます。

・商品の特徴ではなく旅の素晴らしさを訴求した

多くの旅行バッグブランドは、商品をプロモーションする際に堅牢性や機能などの商品的特徴を訴求していますが、Awayは今回のインフルエンサーマーケティングで「旅行の体験」をオーディエンスと共有しました。素敵な旅の写真の中に自然な形で商品を取り入れることによって、コンテンツを見た人の旅への意欲を掻き立て、Awayの旅行バッグを素敵な旅の経験と紐づけました。

・規模の小さいインフルエンサーを活用した

Awayはインフルエンサーマーケティングを実施するにあたって、中規模~小規模のインフルエンサーとタイアップしました。規模の小さいインフルエンサーは多くのフォロワーを持つ有名人よりもエンゲージメントが高いと言われており、平均5.22%という高いエンゲージメント率の達成に繋がりました。

・インフルエンサーの個性溢れるコンテンツがオーディエンスを魅了した

インフルエンサーたちはいずれも「The Weekender」という同じバッグをプロモーションしましたが、それぞれ全くテイストの異なるコンテンツを投稿し、幅広いオーディエンスを魅了しました。テイストの異なるコンテンツを投稿することは、The Weekenderバッグの可能性を広げることにも繋がります。

このように、Awayのインフルエンサーマーケティング戦略には確固たる軸があり、それをベースにしてインフルエンサーが自由にコンテンツを制作することによって、幅広いオーディエンスに商品をアピールすることに成功しました。

また、旅の経験をシェアして、オーディエンスを「Awayのバックを持って旅行に行きたい」という気持ちにさせたことも成功の理由の一つです。感情に訴えかけるストーリーテリングは、インフルエンサーマーケティングならではの強みです。

おすすめ記事:インフルエンサーマーケティングの鍵となる「ストーリーテリング」

https://lmnd.jp/blog/storytelling

まとめ

今回は、旅行バッグブランドAwayのインスタグラム活用術とインフルエンサーマーケティング事例を紹介しました。Awayはインスタグラムでのインフルエンサーマーケティングキャンペーンの効果に早い時期から着目し、ブランド認知度の拡大に活用してきました。また、今回のインフルエンサーマーケティング戦略では、インフルエンサーがストーリーの語り手となり、Awayの旅行バッグの魅力をしっかりとオーディエンスに伝えました。

オーディエンスのエンゲージメント率が高い小規模インフルエンサーを活用した点も成功に繋がる大きな要因でした。「いいね!」やコメント数を獲得するために、必ずしもフォロワーが数多くいるインフルエンサーとタイアップする必要はないのです。

こちらの記事では旅行業界のインフルエンサーマーケティング事例についてまとめてありますので併せてご覧ください。

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参考:https://mediakix.com/blog/away-influencer-marketing-case-study-instagram/
https://shortyawards.com/10th/away
https://jilt.com/blog/away-travel-aspirational/
https://insights.newscred.com/away-content-marketing/
https://www.businessoffashion.com/articles/news-analysis/luggage-brand-away-launches-pop-up-hotel-in-paris

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