ビューティー業界のインフルエンサーマーケティングにおける6つのトレンド

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インスタグラムに目を通していくと、必ず目にするのがビューティー関係のコンテンツです。それほどにビューティー業界はデジタルマーケティングに、ひいてはインフルエンサーマーケティングに浸透している分野と言えるでしょう。

インフルエンサーが投稿するコンテンツの内容は、ブランドの認知拡大、新商品やコレクションのプロモーション、特定アイテムの宣伝など多岐に渡ります。ソーシャルネットワークが、マーケティングの可能性とリーチできるオーディエンスの範囲を格段に広げてくれることを、ビューティー業界のブランドは知っているのです。

今回は、ビューティー業界のインフルエンサーマーケティングにおける6つの大きな特徴について、事例を交えつつご紹介します。

 

目次

    1. 拡大するデジタルマーケティングの影響力
    2. インフルエンサーの言葉は親友の言葉に匹敵する
    3. リードするのは”Z世代”
    4. ユーザー目線のコンテンツの重要性
    5. ローカル・キャンペーンのすすめ
    6. 体験型マーケティングによるアプローチ
    7. まとめ

拡大するデジタルマーケティングの影響力

商品やサービスを購入するという購買行動は、人の欲求を満たす方法としてはるか昔から存在しました。しかし、購買行動に至るまでの経緯に注目してみると、その過程は20年前と今とではガラリと変化しています。その背景にあるのが、ソーシャルメディアとデジタルマーケティングの台頭です。

ソーシャルメディアの影響力は絶大です。エンゲージメントの向上とトレンドを知るためのツールとしてだけでなく、フォロワーのブランドへのロイヤリティを高める、あるいは特定の商品を輝かせるといった、より本格的なマーケティングツールへと昇華しているのです。

もはやデジタルマーケティングは、マーケターが1から100までコントロールできる世界ではなくなりました。オーディエンスは、ブランドの評判や商品の使用感をお互いにオンライン上でシェアし合い、そこで得た情報を購入基準の重要な要素として受け入れています。そして無数のオーディエンスの中でも、とりわけ大きな影響力を持つリーダー的存在の意見に熱心に耳を傾け、彼らの発信する情報に積極的にアクセスするようになります。このオーディエンスの購買欲求に大きな影響を及ぼすリーダー的存在、それこそが「インフルエンサー」なのです。

インフルエンサーの言葉は親友の言葉に匹敵する

ビューティー業界は、インフルエンサーマーケティングという手法が登場した当初から、その有用性をいち早く理解していました。ビューティーブランドは、もはやテレビCMや雑誌といった使い古された宣伝方法では効果的なマーケティング成果が挙げられず、オーディエンスたちは商品を買ってくれないことを知っていたのです。

今日のオーディエンスが心底求めているのは、信ぴょう性の高い情報と、自ら参加できるようなアクティブな体験です。ビューティー業界のブランドは、より広い範囲のターゲットへリーチし、よりターゲットたちと深く関われることを目指して、インフルエンサーたちとタイアップしたキャンペーンを次々と打ち出すようになりました。

ブランドが目指したのは、「ブランド自身が自分たちのブランドについてアピールするマーケティング(従来の広告)」から、「インフルエンサーがブランドについてアピールするマーケティング」へとステップを進め、最終的には「オーディエンスたちがブランドについてアピールするマーケティング」のレベルまで昇り詰めることです。

インフルエンサーたちはフォロワーから深い信頼を得ており、それぞれ強い絆で結ばれたネットワークを構築しています。そして友人の意見やストーリーを信じるのと同様に、インフルエンサーの言葉も信ぴょう性の高い情報として信じます。だからこそインフルエンサーマーケティングは現代に合った手法として広く認知されるようになり、大きな成果を挙げているのです。

リードするのは”Z世代”

幅広いターゲット層に対応しているインフルエンサーマーケティングですが、中でもインフルエンサーマーケティングの活性化に大きく貢献しているのが1995年~2015年に生まれたデジタル世代、いわゆる「Z世代」です。Z世代はソーシャルメディアへの関心度が高く、ビューティーブランドのアイテムを選ぶのに世代の65%がソーシャルメディアから得た情報を参考にしているというデータもあります。

またZ世代の特徴として、自身の身体に対する肯定感、社会運動、自身の成功等への興味が他世代よりも強いことが挙げられます。この気質はビューティー業界と非常に相性が良く、ブランドたちもZ世代を意識したコンセプトやキャンペーンを打ち出しています。動物実験を一切行っていないコスメや、ビーガン向けのラインナップといったトピックも、社会意識の高いZ世代を刺激するためのアプローチとなっています。

ユーザー目線のコンテンツの重要性

インフルエンサーマーケティングを成功させるには、真にオーディエンスの心を捉えるコンテンツの存在が不可欠です。これを受けて、あらゆるブランドが自社をアピールするコンテンツを競うように作成・投稿しました。しかし、この結果ブランデッドコンテンツがソーシャルメディアプラットフォームに溢れかえり、今やオーディエンスはこれらの新しい広告に飽き始めています。

一方で、ブランデッドコンテンツではなく、自分たちと同じようなオーディエンスによって作成されたコンテンツであったらどうでしょうか。多くの人が、広告よりも積極的にアクセスし投稿者に関わろうとすることでしょう。

商品を購入する時、人はそこに人間同士のつながりを感じたいと思うものです。オーディエンスがスマホを取り出して新しいフィードをスクロールし、そこに目を引くような魅力的なコンテンツがあれば、その作成者をフォローしたり、オファーやプロモーションをクリックしたりする可能性も高くなります。

このように「ユーザー目線のコンテンツ」とは、オーディエンスと同じ立場にいる人物が、特定のブランドに対して感じたこと・経験したことを本音で発信しているコンテンツを指します。ビューティー業界で言えば、コスメティックアイテムのレビューや、メイクアップのハウツーなどが代表的な例でしょう。このようなコンテンツは、商品購入を検討している人からすると非常に価値のある情報です。そして、その価値を知っているからこそ、ビューティー業界のブランドは、この「ユーザー目線のコンテンツ」を重視しているのです。

ローカル・キャンペーンのすすめ

特定の地域において行われるローカル・キャンペーンでは、オーディエンスにとってブランドもインフルエンサーもより身近に感じられるため、成果もその分ストレートに数字に現れます。

ローカル・キャンペーンは、その地域におけるブランドの価値とターゲット層を深く理解することが成功への鍵となります。そのうえでローカル・インフルエンサーとタイアップし、ターゲット層に最もアクセスしやすいソーシャルメディアプラットフォームを選んで、キャンペーンやコンテンツを打ち出すことがポイントとなります。

イギリスのコスメティックブランドRimmel London社の事例を挙げてみましょう。「大胆に、若く、そして先鋭的に」をコンセプトとする同社は、新しいマーケットとしてマレーシアを選びました。そして独自のデータを元に、マレーシアのオーディエンスのニーズや商品カテゴリを研究し、ハイパーローカルな戦略を打ち出したキャンペーンを実施したのです。

結果は目覚ましいものでした。最初の月でエンゲージメントは130,000を超え、最初の1年でSOVカテゴリの3位にランクイン。Rimmel London社は、マレーシアのメイクアップを一新させる立役者となりました。

体験型マーケティングによるアプローチ

今日のオーディエンスは、よりダイナミックな体験をブランドに求めています。ビューティーブランドはそのトレンドにいち早く反応し、体験型マーケティングに次々と乗り出しました。ポップアップ・ストアの設置、ヴァーチャルリアリティ・イベントの実施、ランドから直接オーディエンスに送信されるメールなどがその例です。

中でも突如出現するポップアップ・ストアは、アミューズメント性が高く、見た目のインパクトがあることから、ソーシャルメディアプラットフォームを通して広く拡散されやすいイベントとなっています。日本のコスティックブランドであるSK-Ⅱ社をはじめ、Glossier社、Benefit Cosmetics社、L’Occitane社など多くのブランドがポップアップ・ストアを実施しており、大きな話題となりました。

まとめ

トレンドを先読みし、次の大きな波に乗ることはマーケターの大切な仕事のひとつです。しかし、そのためには自分のマーケットとオーディエンスを深く理解することが重要なポイントとなります。

アワードで受賞したキャンペーンも、期待以上の大きな結果を生み出したイベントも、その根底にあるのは詳細な調査に支えられた戦略に他なりません。ターゲットをしっかりと見定め、オーディエンスの声に耳を傾けることを忘れなければ、有効なインフルエンサーマーケティングによって大きな成果を手にすることができるでしょう。

 

参考:https://www.talkwalker.com/blog/marketing-trends-in-beauty-industry
https://econsultancy.com/how-beauty-brands-have-evolved-their-influencer-marketing/

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