KFC社によるバーチャル・インフルエンサーを活用したキャンペーン事例

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昨今のインフルエンサーマーケティングでは、ブランドは常に競合から目立つために真新しいアイデアを探しています。効果的なインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開し、消費者とポジティブな関係を築くことが、ソーシャルメディア上でのブランドの主な目的です。インフルエンサーマーケティングで注目を集めることは、高いエンゲージメント率を達成することにつながります。

インスタグラムの膨大なユーザー層にリーチするための最善の戦略が何なのか、インフルエンサーマーケティングに着手している多くのブランドはまだ模索し続けています。有名ブランドは基本的に、より伝統的なアプローチから目を引く斬新なアイデアまで、さまざまなインフルエンサーマーケティングキャンペーンを行って注目を集めています。

今回は、KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)社の創始者でありマスコットである「カーネルサンダース」をバーチャルインフルエンサー「ニューカーネル」として誕生させた、KFC社マーケティングチームによるインフルエンサーマーケティング事例を3つを紹介します。

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目次

    1. KFC社は大手ファストフードブランド界で最も積極的に投稿
    2. 「カーネル・サンダース」にCGIインフルエンサーとしての新たな側面を追加
    3. KFC社の「ニューカーネル」によるインフルエンサーマーケティングキャンペーン概要
    4. ニューカーネルはドクターペッパーを手にして「窓辺で物思いにふける」
    5. Old Spice社とタイアップしてセルフケアを推進
    6. Casper社のベッドで癒しのひと時
    7. キャンペーン結果
    8. まとめ

KFC社は大手ファストフードブランド界で最も積極的に投稿

    1. https://www.instagram.com/p/BwlE-yYgc78/

日本でも有名なKFC社ですが、そのインフルエンサーマーケティングチームはソーシャルメディアの実状を正確に把握しています。インスタグラムを一目見ただけでも、KFCのマーケティングチームはオンラインのオーディエンスにブランドを宣伝するためなら、新しい挑戦をいとわないことがわかります。

KFCは140万人のインスタグラムフォロワーを擁し、他の主要ファーストフードブランドと一線を画すほどオンライン上で大きなブランド露出を誇っています。 KFCのマーケティングチームがこの人気を利用してエンゲージメントを獲得しようとするのは当然のことですが、これはKFC公式アカウント上にアップされている約700件もの投稿が物語っています。

比較すると、大手競合ブランドのマクドナルドはフォロワーが200万人を超えていますが、2014年以降ではわずか50件しか投稿をしていません。

「カーネル・サンダース」にCGIインフルエンサーとしての新たな側面を追加

2016年から登場し、その後注目を集めるようになったCGIインフルエンサーとは、CGIというCGソフトで作られたバーチャルインフルエンサーです。バーチャルインフルエンサーはアート作品やファッション作品を表す架空の「デジタルモデル」であることが多く、ファンの間でかなりの人気を得ています。最も人気のあるCGIバーチャルインフルエンサーのLil Miquelaは、150万人を超えるフォロワーを誇っています。

しかし、KFC社のような有名ブランドが独自のバーチャルインフルエンサーを生み出すという行動を起こすことを予想した人はほとんどいなかったでしょう。インスタグラムインフルエンサーのライフスタイルを意図的にパロディーしているバーチャルインフルエンサーの「ニュー・カーネル」は、同じくバーチャルインフルエンサーの友人を持っていたり、高価なプライベートジェットに搭乗して自身の写真を投稿します。

    1. https://www.instagram.com/p/BwUoSG3AKkA/

もちろん、これらの投稿はタイアップブランドのスポンサードコンテンツとして、実際に存在するインフルエンサーの投稿を的確に真似したキャプションを使用しています。

「#secretrecipeforsuccess(成功に繋がる秘密のレシピ)」というタグを付けた同社のバーチャルインフルエンサーマーケティングキャンペーンは2週間続きました。Dr Pepper社、Old Spice社、TurboTax社とCasper社とタイアップしたニューカーネルは、現在140万人のインスタグラムフォロワーを持っています。

KFC社のインフルエンサーマーケティングチームは、オンラインエンゲージメントを推進するための最先端デジタルマーケティング手法を使用して、新しいインフルエンサーマーケティング戦略を試し続けています。結果的に、ニューカーネルとタイアップしたブランドの公式アカウントページはフォロワーの間で人気が高まっています。

KFC社の「ニューカーネル」によるインフルエンサーマーケティングキャンペーン概要

ゴール
・インスタグラム上の、主にミレニアル世代のオーディエンスの間でエンゲージメントを促進する
・従来とは異なるマーケティングを使用して、KFC社の競合ブランドとの差別化をはかる
・期間限定キャンペーンで新しいソーシャルメディアマーケティング手法の有効性をテストする

アプローチ
チャンネル:インスタグラム
インフルエンサー:CGIインフルエンサー(バーチャルカーネルサンダース「ニューカーネル」)

ニューカーネルがタイアップしたブランド
Dr Pepper社、Old Spice社、TurboTax社、Casper社

テーマ
KFC社によるインフルエンサーマーケティングキャンペーンの主なテーマは、Instagramインフルエンサーのパロディをするというテーマに決定されました。 同社は、本物のインフルエンサーの声のトーンや見た目を再現しようとしました。投稿のクオリティは高く、キャプションはキャンペーンハッシュタグ「#secretrecipeforsuccess」をいつも付けています。

・投稿にはタイアップしているブランドスポンサーシップを多数使用
・精神性と積極性の包括的なテーマ
・インフルエンサーの実生活やソーシャルメディア上での投稿をパロディー

以下で、タイアップしたブランドによる実際のスポンサードコンテンツとその結果を紹介します。

ニューカーネルはドクターペッパーを手にして「窓辺で物思いにふける」

    1. https://www.instagram.com/p/BwcbDEkAn2H/

Dr. Pepper社によるスポンサードポストの一つで、トレードマークの白いスーツを着たニューカーネルがグラスでドクターペッパーを飲みながらプライベートジェットの窓の外を見つめている投稿は多くのエンゲージメントを集めました。

この投稿のキャプションはユーモラスで、ニューカーネルは「空の上から見下ろすと世界が本当に小さく見える」とつづり、世界を新しい視点で見るようファンに推奨しています。

この投稿は、
・23,354件のいいね
・514件のコメント
・エンゲージメント率は1.7%でした。

Old Spice社とタイアップしてセルフケアを推進

    1. https://www.instagram.com/p/BwIbFsUAIH4/

男性用ひげそりブランド「Old Spice社」とタイアップしたニューカーネルは、保湿剤からひげ油まで様々な商品を使用し「夢を掴むために、自身の見た目と気分をよくすることに時間を使おう」と、ファンに勧めました。

ニューカーネルの他のすべての投稿と同じようにキャンペーンハッシュタグ「#secretrecipeforsuccess」が使用され、「#virtualcolonel」も多くのハッシュタグと共にキャプションに追加されています。

この投稿は、
・2万5,596件のいいね
・527件のコメント
・1.94%のエンゲージメント率を記録しました。

Casper社のベッドで癒しのひと時

    1. https://www.instagram.com/p/BwkunliA_lL/

マットレスブランド「Casper社」のスポンサードポストは、バーチャルカーネルサンダースによる優れた業績のうちの1つです。このコラボインフルエンサーマーケティングでは、ニューカーネルが開封し立てのCasper社のベッドの上で、リラックスした気分になっている写真が投稿されました。

このインフルエンサーマーケティングキャンペーン全体のスポンサードコンテンツはポジティブさがテーマであり、この投稿のキャプションではニューカーネルが「料理人であり起業家のアーティストになるためには休むことが重要である」とブランドのマットレスの上で語っている様子が表現されています。

投稿にはキャンペーンハッシュタグとCasper社のインスタグラムハンドルが含まれており、
・26,179件のいいね
・571件のコメント
・1.91%のエンゲージメント率を達成しました。

キャンペーン結果

ソーシャルリーチ:140万人

エンゲージメント
いいね:13万234件
コメント:2,504件
全体平均エンゲージメント率:1.35%

まとめ

KFC社による2週間のインフルエンサーマーケティングキャンペーンは、バーチャルインフルエンサー「ニューカーネル」によって支えられました。

ニューカーネルとタイアップしたDr Pepper社、Old Spice社、Casper社などにとっても挑戦となったインフルエンサーキャンペーンでしたが、上記のブランドはスポンサードポストとハッシュタグによってエンゲージメントを獲得し、ミレニアル世代の間での知名度向上を達成できました。

CGIを使用したバーチャルインフルエンサーを導入した今回のキャンペーンは、インスタグラムインフルンサーマーケティングにおけるKFC社のチャレンジ意欲を示しており、将来的に同社は再びこういった衝撃的なアプローチを試みる可能性が高いです。今後、増えることが予想されるCGIインフルエンサーの強みとして、ペットインフルエンサーの利点と同じように「決して裏切らない」「意図しないゴシップを起こさない」というメリットがあります。

CGIインフルエンサーとタイアップすることは大きな話題を生み出すだけでなく、遊び心やポジティブさといったブランドメッセージも発信することが可能ですが、自社ブランドのイメージをよく考慮してからマーケティング戦略を練ってキャンペーンに挑むことが求められるでしょう。

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    1. https://lmnd.jp/blog/fastfood3_casestudies6

 

 

参考:http://mediakix.com/2019/05/KFC-influencer-marketing-case-study-instagram/#gs.bh8fho 
https://adage.com/creativity/work/KFC-influencer-colonel-sanders/2163771 
https://www.adweek.com/creativity/KFC-created-a-virtual-influencer-colonel-sanders-mocking-marketings-newest-odd-trend/

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