思わずシェアしたくなるマジックを使ったインフルエンサーマーケティング事例

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Instagram にマジックを使った動画を投稿することで大人気のインフルエンサーがいるのをご存じでしょうか。

アメリカ生まれの Zack King さんは、Instagram に2,000万人以上のフォロワーがいます。Zack King さんのマジックはシンプルで分かりやすく、幅広い世代に受け入れられています。また、視覚的に分かりやすく、言語の壁もないことから、世界中のあらゆるブランドが Zack King さんとのタイアップを望んでいます。

今回は、Zack King さんがブランドとタイアップしたインフルエンサーマーケティングの事例2件と、米国デジタルマーケティングエージェント「360i」が2014年に Zack King さんに対して実施したインタビューの内容を紹介します。

目次

  1. Zack King さんが作り出す魅惑のコンテンツ
  2. Target の事例
  3. Lacoste の事例
  4. Zack King さんへのインタビュー
  5. まとめ


  6. Zack King さんが作り出す魅惑のコンテンツ

    Zack King さんは動画を巧みに編集し、不思議なトリックの世界を作り上げます。視覚的にとても分かりやすい Zack King さんのコンテンツは、Instagram と非常に相性が良いと言えます。また、マジックは言語の壁がなく、世代を問わず幅広いオーディエンスに受け入れられることから、数多くのブランドが彼とタイアップしたいと望んでいます。

    今回紹介する事例の中で、Zack King さんはタイアップしているブランドや商品名を明言しませんが、フォロワーは動画を閲覧する間にブランドのロゴや商品を自然と目にするようになっています。

    Zack King さんの Instagram のフォロワーは「次にどんなコンテンツを発信してくれるのだろう」とワクワクしていることでしょう。彼のコンテンツは、毎回フォロワーに新たな体験を提供しています。

    これから紹介する2つのブランドとのタイアップコンテンツ動画も彼の個性が光り、多くのオーディエンスからポジティブな反応がありました。



    Target の事例

    米国の大手小売業者「Target Corporation」は、Zack King さんとタイアップしてイースターの時期に合わせたプロモーションを実施しました。

    Target は、Zack King さんの他にも、人気のライフスタイルブログ「Love Taza」の運営者である Naomi Davis さんとタイアップしました。Naomi Davis さんは母親を中心とした熱心なファン層を持っていて、Taza という愛称で呼ばれています。

    今回のキャンペーンのメインとなる PR 動画は、Target の YouTube チャンネルに投稿されました。動画の中で Zack King さんと Taza さんは、Target で「イースターバスケット」と呼ばれる、チョコレートやぬいぐるみが入ったバスケットの中身を選びます。

    ショッピングの最中に、Zack King さんはいくつかのマジックを披露して Taza さんを驚かせます。その後、彼らは Target で購入したグッツで作ったイースターバスケットを子供たちにプレゼントしました。

    Target は、Zack King さんと Taza さんの Instagram アカウントに今回のキャンペーンのスポンサーコンテンツを投稿してもらい、投稿には @TargetStyle のハッシュタグが付けられました。Zack King さんのマジックは幅広い層のオーディエンスに届き、Taza さんのフォロワーである母親層へのリーチも獲得し、キャンペーンは大成功を収めました。

    Zack King さんは、今回のキャンペーンについて次のように話しました。

    「キャンディーが売られている棚を見たり、店内で Target の真っ赤なショッピングカートを走らせたりして、子供の頃に戻ったような気持ちになりました。子供たちが笑顔になったことが一番のプレゼントだったと思います。」と話しました。

    Taza さんも次のようにコメントしています。

    「実は今回のキャンペーンの最中に、自分用のショッピングリストも作っていました。かわいいドレス、バスケット、パーティーグッツ、子供用のヘルシーなスナック。Target には、家族と一緒にイースターを祝うために必要なものが何でも揃っています。」

    今回のキャンペーンの結果は次のようになりました。

    Zack King さんの動画:

    「いいね!」- 953,000件

    コメント – 5,000件

    エンゲージメント率 – 11%

    Taza さんのコンテンツ:

    「いいね!」- 11,000件

    コメント – 88件

    エンゲージメント率 – 3%

    Zack King さんの Instagram 投稿:

    ページ閲覧数:8,599,024

    コメント – 7,632件

    イースターは子供のためのイベントです。今回のプロモーションでは、Zack King さんが楽しいマジックの世界を演出し、そこに母親層から熱い支持を受けている Taza さんが加わったことにより、イースターショッピングのメインターゲットに対して非常に効果的なプロモーションが実施できたと考えられます。



    Lacoste の事例

    フランスの服飾会社「Lacoste」は、ワニのロゴで世界的に有名なブランドです。Lacoste は Zack King さんとタイアップし、新しく立ち上げたオンラインブティックのプロモーションを実施しました。

    動画の中で、壁に描かれた Lacoste のシャツの絵に Zack King さんが寄りかかると、一瞬でそのシャツが実物になって Zack King さんの服装が変化します。そして、壁に描かれたサングラスと犬の絵も Zack King さんが触れると実物になり、素敵なコーディネートを完成させた Zack King さんは犬の散歩に出かけます。

    この遊び心が溢れる動画には17,000件以上の「いいね!」が付きました。Lacoste はフランスのブランドなので Instagram のコンテンツページにはフランス語のコメントも多く寄せられましたが、Zack King さんの動画は言葉での説明を必要としないため、言語の壁を超えたプロモーションを実施することができました。

    Lacoste のインターナショナルアドバタイジングを担当し、デジタルディレクターでもある Laetitia Laplace さんは Eメールの中で次のように語りました。

    「Lacoste はとても楽しいブランドです。常に消費者の皆さんとその楽しさを共有する機会を探しています。Zack King さんの動画はとても面白く、多くの潜在顧客と繋がりを持つ可能性を持っていると考えています。」

    今回紹介した Target、Lacoste のいずれの事例でも、Zack King さんはブランド名を紹介していません。動画の中にプロモーションしたいブランドや商品をうまく取り入れ、広告感の少ないコンテンツに仕上げています。

    また、動画自体が思わず人に見せたくなるような内容になっているので、Zack King さんのコンテンツは、「いいね!」やシェアなどのオーディエンスのアクションに繋がりやすいと考えられます。

    インフルエンサーマーケティングを実施する上で、「人に見せたくなるコンテンツ」は必要不可欠な要素と言えるでしょう。



    Zack King さんへのインタビュー

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    the fast food heist. 🍔🍟#food #magic

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    米国デジタルマーケティングエージェント「360i」は、2014年に Zack King さんに対してインタビューを行いました。

    Zack King さんのキャリアは YouTube での動画制作から始まりました。彼の YouTube 動画はこれまでに1億回以上再生されています。

    Q. ご自身に動画を作る才能があると気づいたのはいつ頃ですか?

    A. 7歳の頃に結婚式に出席し、その時に両親がビデオカメラを僕に手渡し、自由に撮影させてくれたことがきっかけで動画作りに興味を持つようになりました。それ以来ずっと、僕のゴールは、自分の作った動画で人を笑顔にして楽しんでもらうことです。

    Q. コンテンツを制作する上でどのようにインスピレーションを得ていますか?

    A. 日常生活のあらゆる場面からインスピレーションを得ています。昼寝をしている時や友人と遊んでいる時、シャワーを浴びている時などにアイデアが浮かんでくるので不思議に思っています。自分でもなぜそうなるのかは分かりません。僕の場合、自然や人と接している時にクリエイティビティーがあふれ出すようなのです。

    Q. ブランドが制作したコンテンツを目立たせるにはどうしたらいいと思いますか?

    A. 多くのブランドがソーシャルメディア上で発信しているコンテンツは、「安全性」が最優先されていると感じます。もっと積極的に新しいプラットフォームを開拓し、クリエイティビティーのリミットを外し、新しいインフルエンサーとのタイアップを試みてください。

    Q. ブランドのマーケターに何かアドバイスがあればお願いします。

    A: ブランドとインフルエンサーの関係性は本当の意味でのコラボレーションだと考えています。僕にとっての「Win」は、自分のオーディエンスが気に入ってくれてシェアしたくなるようなコンテンツを制作し、なおかつそれがブランドのゴールにマッチするようなものであることです。

    マーケターへのアドバイスは、「ブランドに忠実なコンテンツを発信すること」です。注目されるコンテンツを制作するためには、インフルエンサーにクリエイティビティーの自由を与えてください。そして、コンテンツはブランドの目的に沿ったものであるべきです。

    もし、コンテンツがインフルエンサーのスタイルに合わない、もしくはブランドの目的に合わないものである場合、 コラボレーションはうまく機能しないでしょう。

    以上がインタビューの内容です。Zack King さんは、動画のトリックで人を楽しませ続けることで有名なインフルエンサーになりました。Zack King さんのコンテンツが多くの人から注目されるのは、マジックのトリックが面白いという理由だけではなく、「人を楽しませたい」という彼の情熱がコンテンツから伝わってくるからと言えるでしょう。



    まとめ

    今回は、Zack King さんがブランドとタイアップしたインフルエンサーマーケティングの事例2件と、米国デジタルマーケティングエージェント「360i」が2014年に Zack King さんに対して実施したインタビューの内容を紹介しました。

    マジックのように視覚的に分かりやすいコンテンツには次のようなメリットがあります。

    ・幅広いオーディエンス層にリーチできる

    ・言語の壁がない

    そして、コンテンツマーケティングは「人に拡散したくなるような内容であること」が基本です。ブランドもインフルエンサーも、オーディエンスを楽しませたいという気持ちを持ち、その共通ゴールに向かって協力することができれば、インフルエンサーとのタイアッププロモーションは素晴らしい結果を生むでしょう。


    参考:https://corporate.target.com/article/2017/03/easter-magic

    https://brandminds.ro/top-3-influencer-marketing-campaigns-of-2017/

    https://medium.com/juliusworks/is-this-an-ad-the-allure-of-zach-kings-editing-magic-10df389dd0c4

    http://streamdaily.tv/2014/10/23/lacoste-changes-outfits-with-viner-zach-king/

    http://blog.360i.com/social-marketing/influencer-spotlight-catching-up-with-zach-king

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