ミレニアル世代をターゲットとしたインフルエンサーマーケティング

Pocket

1980〜2000年代に生まれ、2000年以降に成人または社会人になる世代は、米国ではミレニアル世代と呼ばれている。デジタルネイティブと呼ばれる若者たちとも重なるこの世代は、ソーシャル上での行動が活発で、デジタルマーケティングの主要なターゲットセグメントとして浮上してきた。米国マーケティング事業者Group Highは、ブランドがインフルエンサーを活用し、彼らに効果的にリーチしようとする新たなマーケティングの局面を分析してきた。ミレニアル世代の市場における影響力とその特徴を捉えてみよう。

目次

  1. 米国におけるミレニアル世代の影響力
  2. ロイヤリティを重視したマーケティングの必要性
  3. ミレニアル世代が求めるインフルエンサー像
  4. ソーシャル上でインフルエンサーを活用しミレニアルと信頼関係を築く
  5. ミレニアル世代はブランドによる社会への還元も望む
  6. まとめ ミレニアル世代をターゲットとする今後のインフルエンサーマーケティングの展望


  7. 米国におけるミレニアル世代の影響力

    ミレニアルたちの親は米国で最も人口の多いベビーブーマー世代だ。しかしミレニアル世代の社会的影響力は、すでにベビーブーマーを追い越しているという。ミレニアル人口はおよそ7,540万、また一年間に使う金額は6兆ドルと推定されている。このため世論形成のみでなく、直接販売からEコマースの分野まで広範な市場における主要なターゲット層として、その取り込みが目指されている。

    デジタルネイティブでもあるミレニアルたちは、旧来のマーケティング手法には消極的な姿勢を示す。これまでのようなデジタルマーケティングにおける、ブランドの一方的な宣伝文句や情報戦術には驚くほど敏感だ。その反面、ソーシャル上で強い影響力を持つインフルエンサーたちとの結びつきは強い。インフルエンサーらやその他ソーシャルユーザーが発信する口コミへ強い信頼を寄せることはよく知られている。

    ソーシャル上でのコミュニケーションに基づき消費行動を決定する、こうしたミレニアルたちがマーケティングにもたらした最も大きな変化はロイヤリティに集約されるという。



    ロイヤリティを重視したマーケティングの必要性

    日常のすべての局面においてテクノロジーを駆使するミレニアルたちは、ソーシャル時代を象徴する消費者とも見ることができる。以前であればブランドは自社の広告宣伝に力を入れ、アンバサダーの行動は放任しておけばよかった。しかし今や時にはマーケターたちを追い越し、自発的にソーシャル上にブランドのファンコミュニティを作ったり共同購入など新たな動きを見せる。ここから新たなマーケティングの発想が出てくることもある。さらなるテクノロジーの進化を見据え、彼らに合わせた新たなマーケティング手法を考案しなければならないのは当然だ。

    しかしその一方で、彼らの半数は、ファンとなったブランドには高いロイヤリティを示すことがわかってきた。アンバサダーからいつ新たなインフルエンサーが誕生してもおかしくない時代だ。こうした新世代のブランドユーザーは一方的に公的な発言、消費硬度を取るだけでなく、ブランドにも同程度のフィードバックを求める。ブランドは単にテクノロジーの進化に合わせた戦略だけでなく、ロイヤリティにも焦点を当ててマーケティングに取り組まなければならなくなった。

    ミレニアル世代をターゲットとしてマーケティングをおこうなうには

    ここで、これからのマーケティングにロイヤリティの重視が欠かせない理由を整理してみよう。

    1. ミレニアル人口…米国人口の4分の1
    2. 年間支出金額…6兆円
    3. 1、2の約半数が信望するブランドに高いロイヤリティを示す

     

    以上のことから、ミレニヤル世代をターゲットとするマーケティングでは以下の点を心に留めておく必要がある。

    • ミレニアル世代はテクノロジーに高いリテラシーを持つ
    • ミレニアル世代は信頼できるもの、できないものを敏感にかぎ分ける



    ミレニアル世代が求めるインフルエンサー像

    ソーシャルにおけるインフルエンサーの重要性は高まる一方だ。しかし、スーパースターと呼ばれるような、社会一般でも知名度のあるインフルエンサーにはミレニアルたちは興味がない。彼らの支持を集めるインフルエンサーたちは長い時間をかけて信ぴょう性のある発信を行い、またオリジナリティあるコンテンツをシェアし、ソーシャル上でファンを獲得してコミュニティを育ててきた。こうした経験と信頼がファンを獲得するカギとなっている。

    また、非常にニッチではあるが、ローカルインフルエンサーと呼ばれるようなソーシャルユーザーもメガインフルエンサーのフォロワーと比べて格段に高いロイヤリティを持つファンから支持されている。こうしたインフルエンサーは特定の分野に情熱と専門性を持ち、フォロワーと信頼関係を築いているのが特徴である。ブランドがインフルエンサーを選定する際は、上記に加えて自社のイメージにあっているか、発信したいメッセージを体現しているかといった観点から慎重に選ばなければならない。



    ソーシャル上でインフルエンサーを活用しミレニアルと信頼関係を築く

    インフルエンサーマーケティングにおいて重視されるものの一つに信頼関係がある。とりわけ、ミレニアルたちはソーシャル上でのインフルエンサー、またその背後にあるブランドの振舞いに敏感だ。

    インフルエンサーのコンテンツに求められるのは透明性、信ぴょう性、誠実さである。もしインフルエンサーが金で雇われてブランドにとって都合のいい発信をしているだけであれば、フォロワーたちはすぐに離れていってしまう。ミレニアルたちが望んでいるのはソーシャルを通した一対一の対応、人肌を感じられるコンテンツであり、これはどんな広告やプログラミングにも勝ることができない。

    逆に、キャンペーンやカスタマーサービスの中でブランドがインフルエンサーをうまく活用することができれば、そのコミュニティから支持を得ることができる。口コミの威力をいかしてユーザーたちの信頼を勝ち得る。



    ミレニアル世代はブランドによる社会への還元も望む

    幾つかの調査により、ミレニアル世代の若者たちは上の世代よりもチャリティやドネーションへの意識が高く、金銭やボランティアを通じて社会に貢献することに価値を置くことがわかってきた。彼らは同じ姿勢をブランドにも求め、ソーシャル上のブランドコミュニティへのフィードバックを重視するブランド、または社会貢献度の高いブランドの商品を購入したり知人に勧める傾向があるという。現代のマーケティングに求められるのは「人間中心主義」とも言われるが、これをよく表した性質だ。



    まとめ ミレニアル世代をターゲットとする今後のインフルエンサーマーケティングの展望

    ミレニアルたちは、彼らの親が彼らと同じ年齢だった頃に利用していたブランドを利用する傾向がある。しかし、家庭環境からのこうした影響力は衰えつつある。いまミレニアル世代を取り込めていなかったとしても、彼らの求めるブランド像を理解し、インフルエンサーを活用してソーシャルマーケティングの戦略を練っていけば彼らにエンゲージメントするチャンスはある。

    デジタルマーケティングの観点から上で述べた特徴のほか、一般的にミレニアル世代は家や車の購入には消極的であり、その一方で娯楽や友人知人と過ごす時間には惜しみなく対価を払うとされている。ミレニアル世代に強い影響力を持ちインフルエンサーを活用すること、またソーシャル上での双方向的なやりとりを通じてブランドからインフルエンサー、インフルエンサーからユーザー、さらにはユーザーからのソーシャルメディア上の発信という形で現れるフィードバックやユーザー参加型のコンテンツを充実させることにより、信頼関係の循環を構築することが目指される。

    参考:Group High “Millenials: A Generation So Loyal They’ve Changed The Face Of Marketing” http://www.grouphigh.com/blog/millennials-generation-loyal-theyve-changed-face-marketing/

    Pocket