インスタグラムのみで大きな成果をあげたインフルエンサーマーケティングキャンペーン事例5選

Pocket

インスタグラムは、今や世界で最もファッショナブルなフォト共有アプリとして広く認知されています。インスタグラムがフォロワーやオーディエンスに与える影響力は大きく、とりわけインフルエンサーマーケティングにおける優秀なツールとして、さまざまな業界のブランドが採用しています。

インスタグラムの月間アクティブユーザーは2018年6月に10億人を突破し、特に10代~20代の若年層の使用率が高いという特徴があります。米国のシンクタンクであるピュー研究所の調べによると、アメリカの若年層(18歳~29歳)の67%がインスタグラムを使用しているといいます。

若年層の使用実態をさらに細かく見てみると、25歳~29歳のインスタグラム使用率は57%なのに対して、18歳~24歳では75%という高い数値になっています。「10代後半から20代前半の若年層ユーザー × その世代に強い影響力を持つインフルエンサー」という組み合わせが、インスタグラムでのインフルエンサーマーケティングが効果的だと言われている最も大きな理由の一つです。

インスタグラムでインフルエンサーマーケティングを展開することによって、ブランドにとって今後最も重要な顧客となる若年層のブランドロイヤリティーを早い時期から高め、将来的な売上の基盤を形成することができます。

今回は、インスタグラムに特化したインフルエンサーマーケティングのうち、特に大きな成果をあげた5つの事例をご紹介します。

目次

  1. なぜインスタグラムなのか?
  2. Fashion Nova社のインフルエンサーマーケティング事例
  3. Adidas社のインフルエンサーマーケティング事例
  4. Zafferano社の事例
  5. Alpro社の事例
  6. Lyft社の事例
  7. まとめ


  8. なぜインスタグラムなのか?

    ソーシャルメディアにはフェイスブックやツイッターなど様々な種類がありますが、なぜインフルエンサーマーケティングのプラットフォームとしてインスタグラムが効果的だと言われているのでしょうか。

    ドイツのソーシャルメディア分析会社のQuintlyによると、主要なソーシャルメディアの中で、コメント・シェア・「いいね!」などのリアクションが最も多いのがインスタグラムだといいます。これが大きな理由の一つと考えられます。

    また、インスタグラムの投稿のうち上位65%は何かしらの商品について取り上げたもの、つまりスポンサーコンテンツだという興味深い事実があります。つまり、インスタグラムのユーザーは、「スポンサーコンテンツによって紹介された商品についてインスタグラム上で話題にすることに対して抵抗が少ない」ということです。

    10代の若年層を中心としたデジタルネイティブ世代は企業が発信するWeb広告を嫌い、広告をブロックするソフトウェアのユーザー数は年々増加しています。そのような状況の中、スポンサーコンテンツをユーザーに見てもらうことができて、さらに商品についての話題を展開できるインスタグラムは非常に貴重な存在です。

    インフルエンサーもインスタグラムの効果に気づいていて、コンテンツマーケティングを専門とするHASHOFF社が15万人のインフルエンサーを対象に行った調査では、なんと全体の91.9%ものインフルエンサーが、インスタグラムを「No.1のプラットフォーム」と答えました。一方で、フェイスブックを選んだインフルエンサーは全体の2.7%に留まりました。

    お気に入りのウェブサイトやSNSをパソコンで一括フォローできるサービスを提供しているBloglovin社がマイクロインフルエンサーを対象に行った調査では、回答者のうち59%が、ターゲットオーディエンスのエンゲージメントを獲得する上でインスタグラムが最も効果的なソーシャルメディアだと答えました。

    インスタグラムについてここまでの内容をまとめると次のようになります。

    ・ユーザーのスポンサーコンテンツの受容性が高い
    ・コンテンツに対して積極的にリアクションをするユーザーが多い
    ・インフルエンサーの多くがインスタグラムで活躍している
    ・フォロワー数の少ないマイクロインフルエンサーでも活躍できる

    企業がインフルエンサーとタイアップして商品やサービスをプロモーションする上でインスタグラムがどれほど優秀なツールなのかがお分かりいただけたと思います。それでは、実際にインスタグラムのみで大きな成果をあげた企業の事例を5つ紹介します。

    おすすめ記事:インスタグラムでのインフルエンサーマーケティングアイデア7選

    インスタグラムでのインフルエンサーマーケティングアイデア7選



    Fashion Nova社のインフルエンサーマーケティング事例

    Fashion Nova社の事例は、インスタグラムというプラットフォームを使用したインフルエンサーマーケティングのお手本のような存在です。ブランドの設立者およびCEOであるRichard Saghian氏によれば、Fashion Nova社はSEO戦略、雑誌への掲載、従来のマーケティングキャンペーン、ファッションショーなどを一切使わず、インスタグラムのみを使ったインフルエンサーマーケティング戦略に専念したと言います。その結果、同社はわずか5年で驚くべき成長を遂げ、トップファッションブランドの仲間入りを果たしました。

    Fashion Nova社は、リーズナブルなクラブファッションを提供するショップとして2006年にオープンしました。2013年にはオンラインショップをオープンし、自社のウェブサイトにオーディエンスを呼び込む方法としてインスタグラムに目をつけます。というのも、この時点ですでに多くの顧客がFashion Nova社のファッションに身を包んだ自撮りコンテンツをインスタグラムに投稿していたためです。

    キャンペーンの内容

    Fashion Nova社が実施したインフルエンサーマーケティングは、ブランドのファッションアイテムを無料でプレゼントする代わりに、顧客にインスタグラム上でブランドを宣伝してもらうという方法です。ブランドのファンたちをインフルエンサーに変えたこの戦略は、想像以上の効果がありました。インフルエンサーマーケティングを実施したわずか最初の1週間で、オンラインショップの商品が売り切れになってしまったのです。

    この成功を受け、Fashion Nova社はその後もインスタグラムを使ったインフルエンサーマーケティングを実施。これまで3,000~5,000人ものインフルエンサーとタイアップしたと言います。またブランドの成長に伴い、セレブや女優といったビッグネームのインスタグラマーたちも同ブランドのインフルエンサーとして迎え入れるようになります。

    例えば4,870万人ものフォロワーを持つ歌手兼女優のCardi Bの場合、Fashion Nova社は、彼女にブランドのファッションをまとってインスタグラム上で宣伝してもらうために月2万ドル支払いました。またモデルのKylie Jennerのケースでは、彼女が投稿したたった1つのコンテンツによって5万ドルもの売上を達成しています。

    キャンペーンの結果

    Fashion Nova社は、2017年には企業成長率600%を達成したほか、2018年には「Googleで最も検索されたファッションブランド」のNo.1に輝きました。現在では1,620万人のフォロワーを持つトップファッションブランドとして業界に君臨しています。



    Adidas社のインフルエンサーマーケティング事例

    View this post on Instagram

    One more @adidasneolabel

    A post shared by Selena Gomez (@selenagomez) on

    広告は莫大な予算と手間を要するマーケティング方法ですが、インフルエンサーマーケティングならその手間と労力をオーディエンスに行ってもらうことも可能です。分かりやすい事例が、Adidas社が実施したインフルエンサーマーケティングキャンペーンです。

    同社は、若者向けレーベルとしてリリースした「Adidas Neo」のプロモーションのため、インスタグラムのフォロワーにAdidasに関するコンテンツを作成してもらい、ハッシュタグ#MyNeoShootと共に投稿してもらうというインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。

    最も優れたコンテンツの作成者は、Adidas社の写真撮影会のモデルとして招待され、インスタグラムの公式サイトに掲載されるというものです。またこのインフルエンサーマーケティングキャンペーンについて広くオーディエンスに認知してもらうため、アメリカのティーン世代に絶大な人気を誇る人気女優Selena Gomezをインフルエンサーに迎えました。

    結果、ハッシュタグ#MyNeoShootを記載したコンテンツは71,000に上り、Adidas社は41,000人の新フォロワーを獲得。独創的な企画によってオーディエンスを動かし、インフルエンサーマーケティングの効果を引き上げた事例となりました。

    おすすめ記事:ファッションブランドがインフルエンサーと長期契約を結ぶべき5つの理由

    ファッションブランドがインフルエンサーと長期契約を結ぶべき5つの理由



    Zafferano社の事例

    シンガポールの中心部に位置するビルの43階にあるZafferanoは、キャビアやざくろを添えた鱒のマリネ、牛肉のタリアータといったコンテンポラリーな料理が楽しめるイタリアン・レストランです。Zafferanoはブランドの認知拡大を目指し、10人のインスラグラム・インフルエンサーとタイアップしたインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開しました。

    このキャンペーンに起用されたインフルエンサーは、いずれもグルメインフルエンサーとして名の知れたトップインスタグラマーたちでした。レストランは彼らをディナーに招待し、美しい夕日を眺めながら洗練されたイタリアンを楽しんでもらいました。そして#ZafferanoSunsetや#zafferanosgといったハッシュタグと共に、レストランの料理や店内の雰囲気に関するコンテンツを1人当たり3~5つ投稿するよう要請しました。

    このインフルエンサーマーケティングキャンペーンによって、10日間でインスタグラムに計33のコンテンツが投稿され、280以上のコメント、8500以上のいいね!を記録。リーチ数は65,000超となり、ブランドの認知拡大という目的を達成しました。



    Alpro社の事例

    ベルギーに拠点を置く食品メーカーのAlproは、ヨーグルトの代わりになる自社製品をプロモーションするためにモデルのKate Spiersさんとタイアップしてインフルエンサーマーケティングを実施しました。

    Kate Spiersさんは、ファッション・食品・ライフスタイルなどに関するコンテンツを日常的に制作しています。これまでにも他のブランドとタイアップして、インスタグラムならではの美しいコンテンツを数多く制作してきました。

    Alpro社とのタイアップコンテンツでは、Kate Spiersさんの普段の朝食風景にさりげなく商品を配置しました。そして、キャプションで「最近、植物由来の食べ物をもっと取り入れたいと思っています。簡単に食生活を変えるには朝食が一番です。今日はAlproのBig Pot Coconutをメニューに取り入れてみました。」と述べ、自然な形で商品をプロモーションしました。タイアップコンテンツは3,200件以上の「いいね!」を獲得しています。

    おすすめ記事:食品業界のブランドによる画期的なインフルエンサーマーケティング事例6選

    食品業界のブランドによる画期的なインフルエンサーマーケティング事例6選



    Lyft社の事例

    Lyftは、ライバルであるUberとの競争を繰り広げているライドシェアアプリです。Lyftのターゲットオーディエンスは「移動手段が必要な人々」と非常に幅広く、 適切なインフルエンサーを選ぶのが困難と思われました。

    そこで、Lyftは通常のインフルエンサーマーケティングのように選抜された数名のインフルエンサーとタイアップするのではなく、有名人からマクロインフルエンサー、マイクロインフルエンサーまで1,000人を超えるインフルエンサーと同時にタイアップすることを決めました。

    キャンペーンのゴールは、あらゆる人々がLyftを使っているとオーディエンスに印象付けることでした。その作戦が功を奏し、Lyftは2018年に最もメンションされたブランドに選ばれ、600万件のエンゲージメントを獲得しました。

    Lyftは単にインフルエンサーを大量に起用しただけではなく、エンゲージメントを高めるための工夫を忘れませんでした。例えば、 有名歌手のSnoop Doggさんは3,300万人のフォロワーがいますが、彼のオーディエンスはLyftのようなライドシェアアプリに対するエンゲージメントは低いと考えられました。そのため、ディスカウントコードを発行してオーディエンスに関心を持ってもらえるようにしました。

    インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、異なる種類のインフルエンサーとタイアップすることがとても重要です。Snoop Doggさんのように膨大なリーチが拡大できるインフルエンサーと、数は少ないけれどもエンゲージメントが高いオーディエンスを持つマクロインフルエンサーやマイクロインフルエンサーを組み合わせることによって、インフルエンサーマーケティングの効果を最大化することができます。



    まとめ

    以上、今回はインスタグラムを使ったインフルエンサーキャンペーンの成功事例を5つご紹介しました。インスタグラムは、初めての人でもなじみやすいシンプルな使用感と、専用のツールでおしゃれなコンテンツが簡単に作れるクオリティの高さから、世界中の人々に支持されています。

    またハッシュタグ等のツールもビジネスに関連付けしやすく、キャンペーンの結果分析も簡単であることから、インフルエンサーマーケティングのプラットフォームとして非常に優秀です。今回ご紹介した5つの事例は、マーケティングツールとしてのインスタグラムの有用性を証明したケースと言えるでしょう。

    参考:https://oursocialtimes.com/9-case-studies-where-clever-instagram-marketing-got-huge-results/
    https://starngage.com/zafferano-campaign-review/
    https://www.ifluenz.com/blog/2018/12/11/fashion-nova-influencer-marketing-phenomenon/
    https://influencermarketinghub.com/the-beginners-guide-to-influencer-marketing-on-instagram/
    https://www.privy.com/blog/influencer-marketing-10-examples-to-inspire-your-social-media-strategy
    https://www.pewresearch.org/fact-tank/2019/04/10/share-of-u-s-adults-using-social-media-including-facebook-is-mostly-unchanged-since-2018/

    Pocket