ペットの似顔絵サービス「My Pooch Face」のインフルエンサーキャンペーン事例

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「My Pooch Face」は、ペットの肖像画サービスブランドです。CEOのDavid Lefkovitsさんによって立ち上げられた後、同社はできる限り多くの戦術をマーケティングテストしてきました。試行錯誤の末、My Pooch Faceは需要のあるオーディエンスと繋がれるポイントを見出しています。

今回の事例はサービス開始以来、B2C戦術に焦点を当ててきたMy Pooch Faceのマーケティングチームが行ってきた、有料および無料のソーシャルメディア、コンテンツによってほぼ一定の顧客からのフィードバックを獲得しているインフルエンサーマーケティング戦略を紹介します。

目次

  1. ペットの似顔絵サービスの主な顧客は?
  2. ペットポートレートサービスの課題
  3. 認知度向上キャンペーン
  4. ステップ1:ソーシャルテスト
  5. ステップ2:オーディエンス規模拡大のためインフルエンサーとタイアップ
  6. ステップ3:魅力的なコンテンツを活用してプラットフォームを拡大する
  7. インフルエンサーマーケティングキャンペーン結果
  8. まとめ


  9. ペットの似顔絵サービスの主な顧客は?

    MyPoochFace.comはペットの似顔絵サービスで、タイアップしているMy Pooch Faceのアーティストチームはデジタルでもアクリルでも顧客の好きなようにペットの肖像画(ペットポートレート)を描いてくれます。My Pooch FaceのCEOであるDavid Lefkovitsさんは、「目標は、すべての人がペットポートレートを気軽に利用できるようにすることだけでなく、もっと拡張可能なサービスに発展させることです」と述べました。

    ペット愛好家というジャンルのオーディエンスグループは、犬だけでなく猫や馬も同様に自分の最愛のペットのポートレートを残したい人たちで構成されています。

    会社の売り上げの約半分は、亡くなったペットの遺影であったり過去のペットと現在飼っているペットを「ペットの家族」として一緒に写っている肖像画を作りたいと考えている顧客からのものです。また、ペットを飼っている友人や親戚などにそのペットポートレートをプレゼントする人々からの売り上げも多くなっています。

    「結婚式や婚約、誕生日プレゼントとして、ペットポートレートを注文する人は増えています。ホリデーシーズンやクリスマスシーズンに向けて、弊社の需要はかなり急上昇するでしょう。」とLefkovitsさんは語っています。



    ペットポートレートサービスの課題

    まず、ペットポートレートの価値はデザインとスタイルから始まるため、ペットの個性を生き生きと描いた芸術作品を作るためアーティストチームは活動を開始しました。

    このビジネスは約2年前にペットポートレートの需要があるオーディエンスに向けて始まったもので、Lefkovitsさんと同社のマーケティングチームは、このサービスが確実に顧客にリーチする方法を得るため、あらゆる要素のテストを行っています。

    My Pooch Faceのステップはペットポートレートという概念を世間に認知してもらうことでした。簡単なテストを行うことでオーディエンスの反応を確認できるため、ソーシャルメディアは知名度を測るのに最適です。しかし、適切なユーザーを見つけるという点では非常に難しく、オーディエンスの中から最もコンバージョンに近い人を見つけ出すために同社はテストを続けました。



    認知度向上キャンペーン

    キャンペーンを開始するにあたってLefkovitsさんは、「ペット愛好家のためのペットポートレートシステムを構築することは重要であり、出発点でもあります。そうすることで私たちは、品質、革新性で知られる強力なブランドとしての知名度を獲得し、他の多くの製品を私たちのオーディエンスに宣伝し始めることができます。」と述べました。

    その目標を達成するためには、あらゆる段階でターゲットオーディエンスを調査することが重要であり、ソーシャルメディアはそのテストとリスニングに最も効果的な手段の1つです。



    ステップ1:ソーシャルテスト

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    My Pooch FaceのCEOであるLefkovitsさんが顧客についてもっとよく知るために最初に調べたチャネルが「ソーシャルメディア」でした。調査チームはソーシャル上の人々の購買動向を分析して、人口統計上の類似点と行動パターンを調べました。

    My Pooch Faceマーケティングチームは、最初はFacebookに特に焦点を当てていて、広告予算の大部分は有料広告に使用していました。オーガニックな投稿は最初はあまり効果がなかったため、有料広告を使ってさまざまな角度からテストすることに集中しました。また、同社はニューヨーク市、LA市、マイアミ市といった大都市などで絞り込んで地理的にもオーディエンスを探し出し、特に犬が密集していることで知られる大都市から売り上げが伸びるという予想も立てました。

    また、My Pooch Faceは、アクリルキャンバスに描くペットのサイズと匹数に応じて250ドルから1,600ドルの間で費用を設定しており、決して安くはない販売価格であるため金銭的に豊かな地域をターゲットにすることに決定しています。同社は米国内で最も豊かな20~25位の郵便番号を調べ、その地域の人々をターゲットに設定しましたが、あまり効果的ではありませんでした。時間の経過とともに、地理的な位置が必ずしも同社の顧客基盤を決定づけるものではないことが判明し、マーケティング費用を異なる方向にも向けています。

    顧客に関するこれらの仮説を検証した結果、マーケティングチームは「女性の需要がはるかに強い」ことを確認しました。また、マーケティングチームはミレニアル世代のグループで多くのアクティビティを確認しましたが、それほど多くは実際のコンバージョンにはつながりませんでした。ミレニアル世代の人々の多くは学生であり、経済的にコンバージョンにはつながらない層であることが明らかになったためです。



    ステップ2:オーディエンス規模拡大のためインフルエンサーとタイアップ

    My Pooch Faceは、Facebookが必ずしもビジネス規模の拡大に最も役立つソーシャルメディアではないことを認識しました。My Pooch FaceにとってのFacebookはチャネルとして限界があり、ブランドが提示したいすべての側面を顧客に提供することができなかったためです。

    そこでMy Pooch Faceは、ビジュアルイメージとペットに焦点を当てたインフルエンサーアカウントが非常に多くのフォロワーを持つプラットフォームであるInstagramにも手を広げました。人々を笑顔にするペットのビジュアルイメージをコンテンツテーマとして、同社は「ペットを飼っていて、ペット中心の投稿をするインフルエンサー」とのタイアップを決定しました。

    まず、My Pooch Faceのマーケティングチームはペット業界でのデジタルマーケティングとインフルエンサーに焦点を当てた「BarkWorld」と呼ばれる会議に参加しています。会議にはInstagramアカウントで300万人を超えるフォロワーを持ったインフルエンサーも出席しており、同社はブランドメッセージを市場に発信するため多くのインフルエンサーと繋がりはじめました。

    インフルエンサーとタイアップすることは、インフルエンサーのフォロワーネットワークを使ってブランドの認知度を向上させることが可能です。

    ブランドの知名度を上げる上で、フォロワー量よりもフォロワーの品質がインフルエンサーとのパートナーシップの点でより優れているとMy Pooch Faceは確信していて、同社はタイアップしているインフルエンサーごとにそのフォロワーの住んでいる地域の統計的調査も行っています。例えば、My Pooch Faceは現在アジアにサービスを提供していないため、その地域のフォロワーの数が多いインフルエンサーとのタイアップはあまり効果的ではありません。


    ステップ3:魅力的なコンテンツを活用してプラットフォームを拡大する

    My Pooch Face自体がインフルエンサーになるための最善の方法は、説得力のあるコンテンツを出すことだとCEOのLefkovitsさんは語っています。

    同社が販売している商品だけではない付加価値をコンテンツに付け加えたいと考えたマーケティングチームは、投稿の大部分を商品以外の投稿にしています。例えば、飼い主の隣に座っているペットとそのポートレートの写真や、ペットポートレートを家に飾るおしゃれなレイアウトの写真などがタイアップしたインフルエンサーによってInstagramに多くアップされています。

    ただし、ソーシャルメディアアカウントの主役は顧客である必要があります。顧客となるオーディエンスは、ほかのオーディエンスの信頼性を高めたり、ブランドが作成するよりも説得力のあるコンテンツを提供します。

    コンテンツを通じて信頼性を高めるもう1つの方法は、プロセスに関する透明性です。例えば、同社はMy Pooch Faceアーティストチームを監督する「マスターアーティスト」を特集しました。公式Facebookページには、製品の芸術性を示すデザインから完成までのビデオが投稿されています。

    また、Instagramインフルエンサーのオーディエンスによる投稿として「あなたのポートレートが到着しました!」という題のビデオもFacebookにアップされています。このビデオは投稿者の友人が飼っている犬のポートレートが、友人の家にサプライズで届けられたことに対する驚きの反応を撮影した動画で、多くの注目を集めました。


    インフルエンサーマーケティングキャンペーン結果

    Facebookいいね数 - 78,000件

    フォロワー増加数

    Instagram - 149の投稿のみで16800人

    Pinterest - 652人

    6万人以上のEメール加入者ベースを獲得

    Pupdatesニュースレターからの抽選プレゼント応募総数 - 23,000件


    まとめ

    My Pooch Faceは、会社を設立してから15か月以内に、1日1,000〜1,400人のユニークサイト訪問者数を獲得し、サイトトラフィックを牽引しています。My Pooch Faceのマーケティングチームによるキャンペーンの85%は、顧客の意見に耳を傾けることによってはじまり、方向性を決定しています。そして残りの15%がA / Bテストや多変量ランディングページの最適化などの、より高度なツールから行われているようです。

    有料広告やスポンサードコンテンツが1つのソーシャルメディアチャンネルでうまく機能するからといって、必ずしもそれが別のチャネルでうまく機能したり、将来的にうまくいくというわけではありません。コンテンツ作成の安定性が高まり、インフルエンサー選定のキャリブレーションが強化されるにつれて、インフルエンサーマーケティングキャンペーンはコストパフォーマンスのバランスが取れるようになります。

    インフルエンサーマーケティングで成功するためには、ブランドのサービスに適したオーディエンスを持つインフルエンサーとタイアップし、各ソーシャルネットワークチャネルの強みを活かすことが重要です。


    参考:https://www.marketingsherpa.com/article/case-study/my-pooch-face-social-media-strategy

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