インフルエンサーマーケティングのROI計測方法

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現代のマーケターは日々さまざまな戦略を用いてビジネスを行っていることだろう。そのなかで必ず焦点を当てられるのはマーケティングにおける費用対効果だ。限られた予算のなかでより利益をもたらすことが期待できるキャンペーン、プログラムには大きな予算のパイが割り当てられるが、結果が不確定な場合は切り捨てられることが当たり前となっている。

こうした状況において、ビジネスシーンにおける自らの一挙手一投足がどれほど利益につながるか意識するのは当然だ。近年目覚ましい展開を見せているインフルエンサーマーケティングも例外ではない。そのROIの計測はブランドにとって死活問題となっている。

 

目次

  1. インフルエンサーマーケティングのROIは計測が難しい?
  2. 効果を測定するための指標を設定する
  3. ROI数値だけでは測れないインフルエンサーマーケティング
  4. まとめ


  5. インフルエンサーマーケティングのROIは計測が難しい?

    Eメールマーケティング、有料マーケティングシンジケーション、PPCキャンペーン等、様々なデジタルマーケティングが試みられてきたが、これらは直接的に効果を得ることができた。しかし、インフルエンサーマーケティングの効果となると、その測定は未だクリアになっていない部分が大きい。

    その主な理由は測定基準が多すぎること、さらにどの基準に従って効果を図ろうとしても、それは一側面としての結果しか表さないことが挙げられる。このため、自社の戦略にあった測定基準を見極めることが重要になる。



    効果を測定するための指標を設定する

    インフルエンサーマーケティングのなかでもブロガーによる口コミやPR活動など複数の戦略を並行して行うブランドは多いだろう。長期継続的なこうした手法は効果のモニタリングに適している。さまざまなマーケティング手法を組み合わせるのと同じく、効果測定においてもそれぞれの指標をモニタリングするのである。例えばサイトのアクセス数、コンバージョン、メンション、エンゲージメントやフォロワー数の推移が挙げられる。

    こうした指標を設定していくなかで活用できるツールは増えてゆく。そこから、自社に適したものを月ごと、四半期ごと・・・と定めることが可能になる。そしてより広い視野からキャンペーンの効果を結論づけることができるようになるのである。

    各指標から読み取れる結果の推移のうち、どの手法がどの効果をもたらしたかを読み取ることが次の課題となってくる。マーケティング予算の配分はここから決定されるからだ。参考となるいくつかのアイディアを示しておこう。

     

    Webツールを利用してアクセス解析をおこなう

    Google Analyticsをはじめとするツールを利用すれば、自社サイトの閲覧者のweb上の足跡をたどることができる。こうしたアクセス解析においてどこかのウェブサイトからリンクをたどってきたユーザーを「referral」と呼ぶが、referralのドメインと以前からリーチしているユーザーリストを見比べれば、その相関関係が見えてくる。

    自社サイト上の投稿とコンテンツによるコンバージョンを計測する

    自社サイトを訪れた人々のアクセス解析ができたとしても、さらにマーケターたちが関心をよせるのは各戦略がどれほどのリードや購買を引き出したかだろう。 これに対しては投稿やコンテンツの中にトラッキングリンクをつけ、自社とパートナーシップを組むインフルエンサーらのネットワークとシェアすることができる。このトラッキングリンクは、提携するインフルエンサーにあわせてオリジナリティが出てくるだろう。

    次に計測したいゴールを設定することとなる。なんらかの契約を結んだりデータのダウンロード、Eコマースの取引、メルマガ登録など、自社のビジネスに関わる様々な行動が想定される。こうした手続きによって、容易に調査対象期間を設定して目標となるコンバージョンを読み取ることができる。

    各コンバージョンごとの収益を計測する

    自社のインフルエンサーキャンペーンがどれほどソーシャルユーザーの注目を集めているか、またユーザたちはどこからやって来るのかがわかってきただろう。今回重要なのは、そこで得られたデータをいかに収益に結び付けるかだ。

    この点についてもGoogle Analyticsを使えば、コンバージョンを自社であらかじめ設定し、またそれぞれのコンバージョンからどれほどの収益があったかを分析することができる。例えば自社が発行している電子書籍のダウンロードには25ドル、メルマガ登録には500ドルなど、コンバージョンには様々なものがあるだろう。これまでのモニタリングから浮かび上がった、自社に適した効果計測の指標をもとにユーザーのニーズを分析してコンバージョンを設定したい。

    ユーザーからのメンションやエンゲージメントをモニタリングする

    インフルエンサーマーケティングの効果を計測していくなかで、ソーシャル上での反応をさらに分析したいというニーズも出てくるだろう。自社が発信したコンテンツの拡散度合いや閲覧数の推移、コンテンツとブランドのエンゲージメントの強度などを測るツールは豊富にある。ソーシャルメディアのプラットフォームを訪れれば、望ましいものを見つけることは容易だ。

    ソーシャルユーザーたちのさまざまな反応を体系化し、アウトリーチの努力を計測するには、どういったユーザーがコンテンツのシェアや「いいね!」を付けたり、アンバサダーとして自社のブランドに好意的な発信を行ったかを注意深くモニタリングする必要がある。

    専門事業者を利用してインフルエンサーマーケティングのROIを計測する

    ここまで読んできて、インフルエンサーマーケティングのROI計測への道筋が煩雑だと思われたマーケターも多いだろう。ブロガーによる発信からソーシャル上での拡散、口コミなど多岐にわたるインフルエンサーマーケティングの全体像を捉え、その効果を計測しようとするのは非常に時間と労力がかかる。追加予算も必要となることだろう。ただでさえ日頃から多忙を極めるマーケターにとっては、ROIを測るために新たなプロジェクトを立ち上げる時間も限られている。

    インフルエンサーマーケティングが注目を浴びるなかでその専門事業者も増加している。経験と豊富なツールに基づき自社に合わせたサービスを提供するこうした事業者を活用すれば、余分なコストを抑えて効果的にROIを診断することが可能だ。



    ROIは数値だけでは測れないインフルエンサーマーケティング

    最後に、インフルエンサーマーケティングのROIは数値だけでは測れないという有識者も多い。そもそもブランドはインフルエンサーと長期的な信頼関係の構築を目指してキャンペーンを展開していく必要がある。このため、初回のキャンペーンは将来を見越してのファーストステップ的な意味合いが強くなる。そしてインフルエンサーとブランドの関係性が確かなものとなったのちに、ようやくターゲットとなるユーザー層にアクセスが可能となる。

    つまり、一度のキャンペーンを行っただけでそのROIを測り、その結果に一喜一憂する性質のものではないのだ。



    まとめ

    また、自社に適したインフルエンサーとパートナーシップを組めたとしても、それが短期間で金銭的利益に結びつくとは限らない。ソーシャルユーザーたちのリテラシーは驚くほど高いが、その分、商業主義一辺倒なブランドはすぐに見抜かれファンを失う時代となっている。

    ソーシャルを通して誠実なコミュニケーションを継続することで培われたブランドコミュニティ、またロイヤリティの高いファンを獲得すること自体がインフルエンサーマーケティングで得られた効果とも考えられる。

    こうした面も踏まえて、自社がインフルエンサーマーケティングに求めるゴール、またそれを計測するための最適な指標およびツールを見極めることが、成功につながるカギとなる。

     


    参考:Group High “Measure Or Die: How To Prove The ROI Of Your Influencer Marketing Programs” http://www.grouphigh.com/blog/measure-die-need-prove-roi-influencer-marketing-programs/

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