人気テーマパークによるインフルエンサーマーケティングキャンペーン事例3選

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インフルエンサーマーケティングがマーケティング施策のメインストリームとなっている昨今ですが、テーマパークも例外ではありません。

2018年におけるテーマパーク業界の収益の約半分は、グローバルテーマパークであるディズニーやユニバーサルスタジオなど上位25位のテーマパークによって生み出されました。

小さなローカルテーマパークが、世界的に観光客を惹き付けるディズニーリゾートやユニバーサルスタジオといった有名なテーマパークと競争することは困難ですが、テーマパークの市場は2020年までに443億ドルに達すると予想されています。これは、過疎化が進んでいる中小テーマパークでも、マーケティング戦略の改善により利益の増加を期待できることを意味します。

今回は、ユニバーサルスタジオをはじめ、中小規模のローカルテーマパークが実施したインフルエンサーマーケティング事例を3つ紹介します。

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目次

  1. ユニバーサルスタジオオーランドによるZ世代をターゲットにした事例
  2. アドベンチャーアイランドのファッションコンテスト事例
  3. ハワイアンフォールズが運営するウォーターパークの事例
  4. まとめ
  5. ユニバーサルスタジオオーランドによるZ世代をターゲットにした事例

    ユニバーサルスタジオオーランドは、Z世代をターゲットにしたインフルエンサーマーケティングキャンペーンの展開を決定
    しました。

    ユニバーサルスタジオオーランドのマーケティング担当者は「TikTok including Musical.ly」のソーシャルメディアスターである17歳のベイビー・アリエルさんやクリエーターのウェストン・コウリーさんを含む17人のインフルエンサーとタイアップして、ユニバーサルスタジオオーランドでの体験に関するビデオコンテンツを作成するよう依頼しました。

    最終的に制作された28本のビデオは、合計4000万以上のインプレッション数を叩き出しています。このプログラムはユニバーサル社内で非常に成功したインフルエンサーマーケティングキャンペーンとして認知されたため、今年もTikTokインフルエンサーとのタイアップキャンペーン第二弾として企画されています。

    Z世代のインフルエンサーとのタイアップに成功した理由
    大規模エンターテイメントイベント「サウス・バイ・サウスウエスト」で講演したユニバーサルスタジオのマーケティングコミュニケーションとコンテンツ開発代表者のベイツさんは、インフルエンサーパートナーに完全なクリエイティブコントロールを与えることで、若いオーディエンスに対してコンテンツを「より本物らしく」見せられるようになったと説明しました。

    ベイツさんは、これまでのインフルエンサーマーケティングの成功の多くは、「ユニバーサルオーランドのハンズオフアプローチに起因している可能性が高い」と述べました。 たとえば、前述のインフルエンサーマーケティングキャンペーン第一弾では、タイアップしたTikTokインフルエンサーやビデオクリエイターたちは台本を与えられず、宣伝するアトラクションや商品も指定されていませんでした。そのためインフルエンサーたちは、自身がユニバーサルスタジオで本当に最も楽しんだことに関するビデオを自由に作成することができたのです。

    ブランドメッセージをティーンエイジャーの手に委ねることがどんなに良いアイデアか、ユニバーサルオーランドの運営上層部を説得したとベイツさんは語りました。「これが最も難しい部分でした。「16歳にカメラを与えて、何が起こるか見てみましょう」と言うことはリスキーで、コンテンツ自体は必ずしも万人受けするものではありませんでしたが、この挑戦はユニバーサルスタジオオーランドにとって大きな飛躍になりました。」

    ユニバーサルオーランドには、シンプソンズ、ハリーポッター、トランスフォーマーなどの多数のライセンスパートナーがいることを考えると、ブランドコンテンツの審査プロセスは多くの異なる当事者によって承認される必要があるため、面倒であることが多いとベイツさんは述べました。

    実際に投稿されたコンテンツ例

    タイム誌によって「インターネットで最も影響力のある25人」に選ばれたTikTokのスターインフルエンサーであるベイビー・アリエルさん17歳によって作成された投稿の効果に、ユニバーサルスタジオオーランドのインフルエンサーマーケティングチームは特に感銘を受けています。

    ユニバーサルスタジオオーランドのお気に入りのジェットコースターについてアリエルさんが投稿したビデオは、現在YouTubeで合計200万回近く再生されていますが、中でもボルケーノベイウォーターパークで過ごした1日の特集ビデオは60万回を超えました。

    また、アリエルさんがインスタグラム投稿したボルケーノベイのウォータースライダーのビデオ再生回数は600万回を突破しています。

    ベイビー・アリエルさんは、ユニバーサルスタジオオーランドの本物のファンとして何度も足を運んでビデオを投稿してきたZ世代であるため、「私が本当にユニバーサルスタジオオーランドが好きだということをフォロワーは知ってくれているから、今回のビデオコンテンツはうまくいったんだと思います。」と話しました。

    アドベンチャーアイランドのファッションコンテスト事例

    アドベンチャーアイランドは、デリーのロヒニにある遊園地です。アドベンチャーアイランドのマーケティング担当者は、効果的な戦略を生み出すことと「アドベンチャーアイランド」というネームバリューを維持することに重点を置いていました。

    インフルエンサーマーケティングに乗り出すにあたって、アドベンチャーアイランドの有名な乗り物、アトラクション、雰囲気、楽しい要素について広めるために適切なオーディエンスにリーチしたいと考えていました。

    アドベンチャーアイランドのマーケティング担当者は、効果的なインフルエンサーマーケティングキャンペーンとしてファッションコンテストを実施して、フェイスブックの公式アカウントでエンゲージメントとインタラクションをもたらしました。またブランドロイヤリティを築くことを目標として、コンテストの優勝者にはギフトを提供しています。

    アプローチ
    ・効果的な戦略と、アドベンチャーアイランドの伝統を維持することに重点を置く
    ・インフルエンサーとタイアップして適切なオーディエンスにリーチする。
    ・クリエイティブなビジュアルとコンテンツをアピールするため、インフルエンサーと一般ゲスト参加型のファッションコンテストを開催
    ・メインの乗り物、アトラクション、雰囲気、アドベンチャーアイランドの楽しさについて広める
    ・ファンに新しいチケット割引クーポンやフェスティバルイベントについて知らせる

    ゴール
    ・アドベンチャーアイランドに何度も訪れてもらう
    ・効果的なインフルエンサーマーケティングキャンペーンを開始して、フェイスブックアカウントにエンゲージメントとインタラクションをもたらす
    ・コンテストの優勝者にギフトを提供することでブランドロイヤリティを築く

    結果
    アドベンチャーアイランドのフェイスブック公式アカウントはインフルエンサーマーケティング開始前は合計7,000件のいいねしかありませんでしたが、インフルエンサーマーケティングをはじめてからたった半年で35,000件を超えるいいねを獲得しました。

    有料広告キャンペーンは行っていないにもかかわらず、アドベンチャーアイランドはインフルエンサーマーケティング開始日から5倍のエンゲージメントを叩き出しています。さらにアドベンチャーアイランドは、ベストソーシャルメディアアクティビティやラジオ広告、印刷メディア、バラエティライドの準優勝賞などの名誉ある賞を受賞しました。

    インフルエンサーとタイアップしてクリエイティブなビジュアルコンテンツを作成しアピールすることで、ファンがアドベンチャーアイランドに訪れたときに体験できる楽しみについて鮮明にイメージすることができます。

    ハワイアンフォールズが運営するウォーターパークの事例

    ハワイアンフォールズは、テキサス州北部および中央部に5つのウォーターパークを運営しているテーマパークブランドで、毎年ウォーターパークには合計62万人を超えるゲストが参加しています。

    ウォーターパークは過去数年間にわたって、新しい乗り物やアトラクションが追加されておらず、新シーズンの年間パス会員を獲得し、オーディエンスを惹き付けることが課題となりました。そこでハワイアンフォールズ社はインフルエンサーマーケティング事業者の「Dion Marketing社」と協力して初のインフルエンサーマーケティングキャンペーンに乗り出しました。

    アプローチ
    収益の40%以上は、年間パス購入者とシーズン中のパーク支出の増加から得られます。

    そこでハワイアンフォールズのマーケティングチームとインフルエンサーマーケティング事業者は年間パス特典で参加できる特別なイベント「The Summer of Awesome」を企画することにより、新しい年間パス会員を惹き付けるインフルエンサーマーケティング戦略を思い付きました。

    この戦略は、夏の間にウォーターパークを訪れる回数が少なくても、既存の次の年間パスに更新するよう「年間パスの価値を伝えて説得する」という目標をサポートしました。The Summer of Awesomeイベントのラインナップは、広範なデジタルマーケティング活動を通じてターゲットにした新しい年間パス会員を惹き付けるのにも役立ちました。

    年間パス会員の特典として

    ・年間パス会員の同伴者も割り引き
    ・食事クーポン
    ・シーズンパスに含まれないイベントのチケットを購入する際の割り引きクーポン
    といった豪華なインセンティブも提供されています。

    タイアップしたインフルエンサーたちはウォーターパークがある地域のローカルインフルエンサーであり、インフルエンサーによって「The Summer of Awesome(素晴らしい夏)」というフレーズが宣伝され、すべてのマーケティング活動に組み込まれました。

    #SummerOfAwesomeは、ソーシャルメディアでシーズンを通して一貫して使用されていて、タイアップしたインフルエンサーは家族や友人とウォーターパークの年間パス会員特典イベントを楽しんでいる様子をハッシュタグと共に投稿しています。

    結果
    ハワイアンフォールズによるインフルエンサーマーケティングキャンペーン戦略の結果、
    ・年間パスの売り上げが増加
    ・電子メール会員が1万3186人に増加
    ・インスタグラムのフォロワーが23%増加
    ・フェイスブックのフォロワーが8%増加
    ・ツイッターのフォロワーが6%増加
    ・フォロワーのエンゲージメントが大幅に増加
    という大きな成功が得られました。

    これはウォーターパーク、ウォーターパークを訪れたゲスト、インフルエンサー、地元のニュースステーションといった各アカウントでも#SummerOfAwesomeが使用された影響が大きいといえます。

    まとめ

    今回は、3つのテーマパークのインフルエンサーマーケティングキャンペーン事例を紹介しました。

    ユニバーサルスタジオオーランドは、コンテンツの作成をタイアップしたZ世代のインフルエンサーたちの手に委ねることによって、より本物らしい投稿でターゲットオーディエンスを惹き付けることに成功しています。

    また、アドベンチャーアイランドやウォーターパークといったローカルテーマパーク業界にとって今後も新しいゲスト層や年間パス会員を獲得していくためには、魅力的なエンターテイメント戦略はもちろんですが、インフルエンサーとのタイアップが必要不可欠でした。

    そして今回紹介したテーマパーク業界だけでなく、どの業界でも共通して「インフルエンサーマーケティング施策実施後は結果をトラッキングする」ことで、次のインフルエンサーマーケティングキャンペーンのアイデアと成功につながります。

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    参考:https://www.thedrum.com/news/2018/03/11/how-universal-orlando-s-hands-approach-influencers-helping-it-attract-gen-z
    http://www.socialsamosa.com/2014/04/social-media-case-study-adventure-island/
    https://www.dionmarketing.com/waterpark-case-study

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