ソーシャルメディアが進歩するにつれて、伝統的なデジタル広告や従来のマーケティングは、消費者にとってますます古臭く感じるものになってきています。これは消費者がデジタルに慣れてきて広告を見飽きていることが原因です。
ブランド認知度を効果的に構築するためには、
・広告を超える価値がある
・購買決定に役立つ
・シェアしたくなるような情報を含んでいる
・オーディエンスが楽しいと思える
上記のようなハイクオリティコンテンツのキュレーションを開始することが重要です。
消費者は、ブランドから商品を購入する以上のことを求めるようになりました。消費者は自身が購入した商品を通じて人と繋がりたいと考えているためです。そこにユーザー生成コンテンツ(UGC)が登場します。
今回は、有効利用すれば効果的な戦略となるUGC(ユーザー作成コンテンツ)について、インフルエンサーマーケティングやIGC(インフルエンサー作成コンテンツ)と比較して紹介します。
目次
- ユーザー作成コンテンツ、UGCとは?
- UGCとインフルエンサーマーケティングの違い
- 調査結果
- UGCとIGCの違い
- まとめ
ユーザー作成コンテンツ、UGCとは?
現在、人気のマーケティング形態は「ユーザー生成コンテンツ(UGC-User Generated Content)」と「インフルエンサーマーケティング」の2つが挙げられます。
UGCとは、ユーザー自身が作成するコンテンツであり、主に商品やサービスに関する口コミ投稿のことを言います。UGCはオンラインでの話題を生み出し、消費者にエンゲージするための素晴らしい方法です。既存の人気ブランドのファンが多ければ多いほど、UGCは効果的だと言えます。
商品を購入したユーザーならだれでも、
・商品画像
・ブログ
・ディスカッション投稿
・その他のメディアコンテンツ
上記のものを投稿して話題を生み出すことができます。
UGCはブランドに無料でプロモーションを提供し、ブランドとオーディエンスの間で本物の相互作用を築きます。
UGCとインフルエンサーマーケティングの違い
現在は、誰もが自身の意見をインターネットで発信できる時代です。そのため、最も信頼できる投稿を見つけることはよりいっそう困難になってきています。一方で、インフルエンサーは購入を希望している何千人もの熱心なフォロワーに、高品質でパフォーマンスの良いコンテンツを投稿することができます。
インフルエンサーマーケティングは、積極的にエンゲージメントしているオーエディエンスにアプローチして、オフラインでの買い物客よりもはるかに多くの露出とROIを生み出すための方法です。年齢層、興味の対象、性別など、ターゲット市場を限定してリーチしようとしているブランドの場合、このソーシャルメディア重視の戦略は、顧客ベースに直接合わせることができるため非常に有効です。
また、人気がまだ確立されていない新製品や、小さな新興のブランドだとUGCの効果は薄くなります。
インフルエンサーは、大規模で熱心なオーディエンスを持っていますが、実際の消費者でもあります。またハイパフォーマンスのコンテンツであるIGC(Influencer Generated Content)を制作して、大小あらゆる規模のブランドで大きな収益を生み出すことが証明されています。インフルエンサーは特定の分野で専門家と見なされるため、消費者に信頼されています。
たとえば、InstagramのインフルエンサーであるKoyawebbさんはフィットネススタジオのコーチであり、ヨガに関するあらゆることについてのアドバイスやおすすめを求める数多くの女性ファンにフォローされています。
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調査結果
Adweekによると調査対象となった人のうち、
・76%がブランド化されたコンテンツよりも他の消費者のコンテンツを信頼している
・92%が従来のデジタル広告よりも他の購入者によるおすすめを信頼しています
と答えています。
インフルエンサーマーケティング会社「Experticity」の調査によると、
・94%の消費者がインフルエンサーの方が一般人よりも知識が豊富で信頼できると感じている
・92%の消費者がインフルエンサーの方が一般人よりも製品の使い方を説明するのが得意そうである
と述べました。
UGCとIGCの違い
あらゆるマーケティング戦略において、UGCとIGCの両方にそれぞれの長所短所、利用するタイミングがあります。
UGC
UGCの最大の利点の1つは、それが無料であるということです。
UGCはブランドがオーディエンスと関わりを持ち、オンラインでの会話を促進するためのリアクティブな方法です。一般のユーザーは自分の意見や考察を投稿することに対する報酬を得ていないため、その人のおすすめはより信頼できるものになります。
一方で、マーケティング担当者はユーザーコンテンツを管理することがほとんどできないため、ブランドの意図する美的感覚やメッセージ、およびターゲットオーディエンスから離れてしまう可能性があります。
UGCは素晴らしいですが、一般的な消費者がプロのインフルエンサーの影響を受けない場合もあります。まず、ニューカマー枠のインフルエンサーでさえ、5,000人から20,000人のフォロワーがいます。しかし、それは数字だけではありません。そのような熱心なファン数を維持するためには、インフルエンサーのコンテンツの品質(写真、ビデオ、ブログなど)が非常に優れている必要があります。
確立されたフォロワー数とコンテンツクオリティがなければ、UGCはほとんどのマーケティング担当者が求めている投稿とはズレてくるかもしれません。一方で、多くのフォロワーを抱えるプロインフルエンサーの投稿であるIGCを、一般人の口コミUGCほど信用していない消費者も存在します。
IGC
IGCキャンペーンは、消費者に大きな影響を与えることを見越してインフルエンサーによるハイクオリティコンテンツを提供する、プロアクティブな方法です。
Youtube、Instagram、Twitter、Facebookやブログ上での驚異的な存在感によって、IGCはタイアップしたブランドにマーケティングの波及効果を生み出すことができます。
ApexDropが行った調査によると、インフルエンサーは、
・さまざまなプラットフォームに幅広くアクセスが可能
・何千人ものユニークビジターと繋がることができる
・コンテンツ作成に長けている
このため、61%のマーケターはインフルエンサーがより質の高い顧客を自社ブランドにもたらしてくれると信じています。
Mediakixによると、テレビ視聴者数の減少に伴いソーシャルメディア利用者数はますます増加していっているため、インフルエンサーマーケティングは2020年までに50〜100億ドルの市場になると予測されています。
YouTubersとブロガーの何人かは、テレビタレントやハリウッドスターよりも多くのファンをかき集めています。たとえば、ライフスタイルと美容を発信するブロガーであるZoё Suggsさんは、毎日1120万人のInstagramフォロワーにリーチしています。これは、大ヒット海外ドラマ「Modern Family」に出演した女優のSarah Hylandさんの530万人を倍以上超える数です。
インフルエンサーは単なる有名人ではありません。インフルエンサーは本物の流行仕掛人であり、ファッション、美容、健康、フィットネスなどへの情熱を人々と共有することに長けています。
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まとめ
今回は、UGCとインフルエンサーマーケティングの比較を紹介しました。
結論として、UGCは大規模で人気のあるブランドがオンラインで話題を呼ぶのに最適な方法ですが、小規模であまり確立されていないブランドでは、UGC戦略で実際のコンバージョンを促進するのは難しいでしょう。UGCがたった15分間ほどのバズを起こす間に、インフルエンサーマーケティングは確立されたセンスでコンテンツを生み出し、ブランドの売り上げに貢献することができます。
インフルエンサーは思考のリーダーとしての地位を確立しているため、IGCは単なる短期間の話題になるだけではなく、コンバージョンを牽引することが証明されています。
それぞれに長所と短所があるUGCとIGCですが、各ブランドが自身の人気や規模に応じて使い分けることで、効果を発揮することができるでしょう。
参考:https://apexdrop.com/is-influencer-generated-content-the-new-ugc/
https://www.aspireiq.com/blog/why-influencer-generated-content-is-the-new-ugc