ウェディング業界のインフルエンサーマーケティング事例4選

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インスタグラムで#weddingと検索してみると、その投稿数はゆうに1億5000件を超えています。#weddingdressなら2,700万件、#weddingphotographyなら2,3570万件と、ウェディングに関する投稿の多さには驚くばかりです。

投稿には、もうすぐ自分たちのウェディングを迎えるカップルによるコンテンツももちろん含まれます。しかし、その大半はインスタグラム・インフルエンサーによる投稿であることをご存知でしょうか?そして、それだけにウェディング業界におけるインフルエンサーマーケティングも活発に行われています。

今回は、ウェディング業界におけるさまざまな戦略を用いたインフルエンサーマーケティング事例を4つ、ご紹介します。

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目次

  1. Hallmark社のウェディングカードとウェディングギフトキャンペーン
  2. Z Couture社によるカスタムドレスキャンペーン
  3. メガインフルエンサーの結婚に際したインフルエンサーマーケティング
  4. Chiara Ferragniの事例
  5. Marissa Fuchsの事例
  6. まとめ
  7. Hallmark社のウェディングカードとウェディングギフトキャンペーン

    全米に店舗を展開しているHallmark社は、ウェディングカード、ウェディングギフト、オーナメントなどを扱っているブランドです。同社は大手ドラッグストア「Walgreens」とコラボレーションし、「Hallmark社のウェディングカードは近所のWalgreensですぐゲットできる」とアピールすることでブランドの認知度向上と購買促進を目指したインフルエンサーマーケティングキャンペーンを実施しました。

    夏はウェディング業界において競争率が激しいシーズンです。Hallmark社はその中で自社ブランドを際立たせるため、夏のウェディングにはHallmark社のバラエティ豊かなウェディングカードが最寄りのドラッグストア「Walgreens」で手軽に買えて便利な様子を、タイアップしたインフルエンサーにインスタグラム投稿してもらいました。

    またHallmark社は、自社のウェディングギフトラインナップを宣伝するためにもインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開しました。同社は、インスタグラムで家族や友人を大切にしているインフルエンサーと数多くのパートナーシップを結んでいます。

    タイアップしたインフルエンサーたちは、愛する家族や親密な友人の結婚にまつわる瞬間を撮影し、贈ったHallmark社製のウェディングギフトの写真と共にインスタグラムでシェアしています。

    インフルエンサーが作成したコンテンツに載っている結婚式の様子で明らかになった「各家族の伝統」と贈呈されたウェディングギフトとの繋がりを見せることによって、ターゲットグループに個人的かつ親密な方法でアプローチすることにより、ブランド認知を刺激した良いインフルエンサーマーケティングキャンペーンになりました。

    インフルエンサーマーケティングキャンペーンの結果
    ・SOV(メディア露出量):98%
    ・インプレッション数:2,630万
    ・エンゲージメント率上昇率(昨年比):56%

    Z Couture社によるカスタムドレスキャンペーン

    Z Couture社は、トップデザイナーたちが手掛けたフォーマルドレスを扱うリテイラーです。フルカスタマイズできるブライズメイド・ドレスや新郎のタキシードなど豊富なアイテムが揃っていますが、インフルエンサーマーケティング実施当時はまだブランドとして新しく、知名度もありませんでした。同社はブランドの認知拡大、公式サイトへの訪問者数の増加、売上の増加をゴールに設定してインフルエンサーマーケティングキャンペーンを展開しています。

    メインのターゲット層は、ブライダルパーティーでの衣装を探している花嫁や、ウェディングセレモニーに招待された女性ゲストたちです。また宗教上の理由、保守主義、プラスサイズ(大きいサイズ)等の条件を満たすドレスを求める女性たちをインフルエンサーマーケティングの二次的なターゲット層に設定しています。

    インフルエンサーにはファッションブロガー、ライフスタイルブロガー、さらにプラスサイズブロガー、保守派ブロガーなどが起用されました。

    このインフルエンサーマーケティングキャンペーンでは、ブランドが各インフルエンサー自身がデザインした豪華なカスタムドレスをプレゼントしました。インフルエンサーたちは、そのドレスを身に着けて「Z Coutureで自分のドレスをデザインするのがいかに簡単か」をアピールするコンテンツを投稿しています。

    このインフルエンサーマーケティングキャンペーンは、すでに大勢のフォロワーを持つインフルエンサーとタイアップすることで、ブランドの知名度アップに成功しました。

    インフルエンサーマーケティングキャンペーンの結果
    ・インスタグラム公式サイトの訪問回数:134,506回
    ・売上上昇率:349%

    メガインフルエンサーの結婚に際したインフルエンサーマーケティング

    高い知名度を持つメガインフルエンサーの結婚は、ウェディング業界のブランドにとってインフルエンサーマーケティングを開始する大きなチャンスとなります。

    人気ファッションブロガー2人のウェディングセレモニーに際して展開されたインフルエンサーマーケティング事例をそれぞれ紹介します。

    Chiara Ferragniの事例

    1430万人のフォロワーを擁するセレブインフルエンサーのChiara Ferragniさんは、デジタル起業家のFedezさんとの結婚式に際してインフルエンサーマーケティングイベントを主催しました。

    #TheFerragnezキャンペーンと呼ばれるイベントとして開催された二人のウェディングパーティーは、オンラインおよびソーシャル全体で合計3,600万ドルにも及ぶメディアインパクトバリューを生み出し、総数6,700万人以上にエンゲージメントするという驚くべき結果を引き起こしました。

    ディオール

    ディオールは常にChiara Ferragniさんのお気に入りのブランドの1つであり、人生の転機である結婚イベント「#TheFerragnezキャンペーン」でもタイアップし、ディオールのドレスをウェディングドレスに選んだ結果、520万ドル以上に相当するメディアインパクトバリューと560万人にエンゲージメントし、大きな話題を呼びました。

    一方、ブランドに関するChiaraさんの投稿は160万ドルのメディアインパクトバリューであり、これはディオールのグローバルメディアインパクトバリューのうちの31%を占めています。また興味深いのは、ディオールがChiaraさんの投稿によって獲得したメディアインパクトバリューの41%がオンラインソースからのものであり、59%がソーシャルメディアプラットフォームから直接のものであったことです。

    プラダ

    ディオールはメインイベントの「#TheFerragnezキャンペーン」でスポットライトを浴びましたが、プラダは披露宴のリハーサルディナーの際に着用するカスタムカクテルドレスとしてChiaraさんに選ばれました。Chiaraさんは自身のインスタグラムに提供されたドレスを着用した写真と、プラダへの感謝のメッセージを投稿し、125万件以上のいいねを獲得しています。

    Chiaraさんにオーダーメイドカスタムドレスを提供したことによってプラダは、オンラインおよびソーシャル全体で注目を集め、全世界で合計180万ドルのメディアインパクトバリューと150万以上のエンゲージメントを獲得しました。

    ランコム

    Chiaraさんは、フランスの高級香水と化粧品ブランドであるランコムにゴージャスな花嫁メイクを依頼しました。ロレアルの化粧品部門であるランコムは、Chiaraさんさんとタイアップしたことによって70万ドルのグローバルメディアインパクトバリューと130万のエンゲージメントを獲得しています。

    セレブインフルエンサーによる魅力的な写真のインスタグラム投稿は「#TheFerragnezキャンペーン」中、ランコムのインスタグラムアカウントの中でも話題のトップになっていました。

    Marissa Fuchsの事例

    Marissa Fuchsさん(@fashionambitionist)は、175万人のフォロワーを持つファッションインフルエンサーです。彼女の婚約者はMarissaさんにプロポーズするにあたり、Marissaさんの友人であるソーシャルメディア・スペシャリストの協力を得て、ウェディング業界の各ブランドを巻き込んだインフルエンサーマーケティング・プロジェクトを実施しました。その内容は、二人で4つの都市を巡ながら婚約指輪などのアイテムを集める、48時間のスカベンジャーハント旅行です。

    例えば、バケーションフォトサービスを提供しているFlytographer社は、スカベンジャーハント旅行の予告を伝えられた瞬間のMarissaさんの様子や、各都市を二人が巡る様子を無料で撮影しました。これに対し、Marissaさんは各コンテンツにFlytographer社をタグ付けし、同社のおかげで素晴らしい画像・動画が撮れたというコメント共にインスタグラムに投稿しました。

    他にも、Marissaさんとタイアップして投稿にタグ付けしてもらう代わりに無料でフライトを提供したBlade社、インフルエンサーのMarissaさんと以前より親交のあったジュエリーブランドのJade Trau社、さらにはレストラン、ホテルなど、さまざまなブランドがMarissaさんのウェディングインフルエンサーマーケティングキャンペーンでタイアップしました。

    このインフルエンサーマーケティングプロジェクトは、開始されてすぐオンライン上で瞬く間にオーディエンスの間で広がり、その勢いは生ライブで実施されたプロポーズの瞬間まで続きました。The New York Timesなどのメディアもこぞってこのインフルエンサーマーケティングプロジェクトを取り上げ、大きな話題となりました。

    まとめ

    今回は、ウェディング関連業界のインフルエンサーマーケティング事例について紹介しました。

    ウェディングを控えたカップルにとって、インフルエンサーはウェディングのインスピレーションを与えてくれる存在です。ウェディングのプランニングのためにソーシャルメディアプラットフォームを利用するカップルは年々増えており、比例してインフルエンサーマーケティングの影響力も強まっています。

    さらに参加するゲストのファッション、フォトサービス、フラワーアレンジメントなど、ウェディング業界を取り巻くブランドのジャンルが多彩であるため、さまざまなインフルエンサーマーティング・アプローチができるのもこの業界の特徴です。

    ウェディング業界とインフルエンサーマーケティングの相性は、数ある業界の中でもトップクラスです。そして、この流れは将来的にますます活性化することが予想されます。

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    参考:https://carusele.com/portfolio_page/hallmark-weddings/
    https://www.zionandzion.com/case-study/influencer-marketing-increases-revenue-349/
    https://www.launchmetrics.com/resources/blog/chiara-ferragni-fedez-wedding
    https://www.nytimes.com/2019/06/21/style/what-the-influencer-couple-has-to-say-about-that-viral-proposal-scheme.html

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